NIKKEI NET ビジネスコラム [1]より
人事戦略コンサルティング会社の米タワーズペリンは、「仕事に対して『非常に意欲的』と感じる日本人は世界16カ国中で最低となるわずか2%しかいない」という調査・分析結果を明らかにした。仕事に「意欲的でない」と答えた日本人も41%おり、インドの56%に次いで2番目に低い。
ちょっと衝撃的なデータです
でも、これってホントなんでしょうか
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「インテリジェンスの業界レポート」 [2]の解説によると、
同社の説明では、この「意欲的」(engaged)は、「組織の一員であり、そこで働くことから得られる個人的満足、感化などにかかわる5つの感情」から割り出したものだという。 5つの中身は、 「会社の将来を真に気にかけている」 「自分の会社を誇りをもって名乗れる」 「仕事が自分に個人的な達成感を与えてくれる」 「自分の会社が、よい職場だと友人に勧めることができる」 「最高の仕事をするよう会社が刺激してくれる」
確かに、リストラ圧力が高まっている現在、個人に立脚すれば仕事や会社を否定視してしまうのかも知れません 🙁
報告書では、ワーカーが考える会社の「会社の魅力のもと」「この会社で働き続けようという原動力」「仕事への意欲のもと」の3項目について各国別のベスト10をまとめている。日本の場合、それぞれのトップは「チャレンジ的な仕事」「明快な利益情報開示」「部署内での意思決定への参加」だった。 これに対し、米国や英国では「基本報酬」「会社が必要なスキルを伸ばしてくれる」「上級管理職への道」というパターンとなっており、よく言われる、欧米のワーカーの個人主義・実力主義指向が表れている。 こうしたころから日本のワーカーの答えを他国のそれと比べてみると、「仕事の基盤が安心・安定していて、その集団の一員としてかかわりながら、新しいことを成し遂げたい」というイメージが浮かび上がってくる。
なるほど、西欧の個人主義の価値観に基づいて調査を行うと、今や日本人は仕事の意欲が最低と映るのだろう。しかし、日本人固有の集団性は失われていない。むしろ、強烈なリストラ圧力に晒された結果、心底では本源的な集団への回帰現象が高まっている。
しかし、事実として今の会社の体制のままでは仕事への意欲が全く湧いてこない。
じゃあ、どうすればいいか?
ヒントは、調査結果の中に現れている。
日本人の場合、
①「会社の魅力のもとは?」 →「チャレンジ的な仕事」
(=現状は、無難思考で受け身の仕事。提案しても却下される)
②「この会社で働き続けようという原動力は?」 →「明快な利益情報開示」
(=現状は、非公開かつ不透明。正確な状況が把握できない)
③「仕事の意欲のもとは?」 →「部署内での意思決定への参加」
(=現状は、序列原理で物事が決まっていく)
これらを根本から解決するには、
生産体(企業)を、『自分たちで動かすことのできる共同体』に作り変える。
のが最良の方法ではないか。
もはや、私益追求だけの権力体企業では仕事への意欲が湧いてこない。
企業が、「自分たちの生きる場を自分たちで築く」共同体へ転換することが、日本の活力再生への第一ステップだ
by はっしー