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調査データの母数ってどのくらいあればいいの?

  調べものをする時に、様々なアンケートや世論調査 を参考にすることってありますよね。ブログ などを書かれる際に利用される方も多いんじゃないでしょうか
色々見てると 調査も調査の母数や有効回答率も様々で、うーん、母数少ないかなー? などと思うことがあるんですが、皆さんどですか
これまで、なんとなく、多けりゃ多い方がいい! 😀 と思ってたんですが。
最近読んだ本にそのあたりのことが触れられてたので一寸紹介します。
ある比率を±5%の誤差で推定する場合、無作為抽出した400弱(384程度)のサンプルがあれば十分だそうです。
これは、母集団が大きくても、例えば45%がyes! 😀 と答えた調査結果の数字が、50%超や45%未満になる確立が5%以下ということです。
因みに、この精度を5倍の1%近くまで上げようとすると5の2乗の25倍、1万人程のサンプルが必要になるそうです。
よし!、母数が多い調査がいいんだな。 と思った人、 早計です。
母数が多くとも、有効回答率が低い調査は要注意。そもそも何でそんなに回答率が低いのか という視点 も大事だし、数値としても気をつける必要有です。
何らかのyes,noの調査でyesが60%だったとします。有効回答率が80%ならば、残る20%非回答者の90%がnoでない限り、yesが過半数を下回ることはありません。
しかし、有効回答率が40%だとしたら、非回答者の57%がnoならば、yesが60%のはずの調査はyesが過半数を割る結果となってしまいます。効回答率は、概ね60%位は必要だという指摘もあるようです。
(回答者のうち賛成の割合×回答者の割合+非回答者のうち賛成の割合×非回答者の割合で全体のyesの割合を計算すると分かります)
この様な数字だけでも、調査結果だけを鵜呑みには出来ないな、と気づかされますが、他にも対象の選び方、調査の設問の言葉、等にも注意が必要です。
また、昨今増えてきたインターネット調査と無作為抽出の訪問調査でははっきりとした性向の違いも出るようです。
様々な調査結果を見て、なんで?と意識潮流を捉えようとする際には、調査自体にも、どんな特徴があるのかな?どの程度正確なのかな?と追求の目を向ける必要がありますね。データを引用する際などにちょっと立ち止まって考えてみた方が良さそうです。
参考:データの罠 世論はこうして作られる 田村秀著 [1]
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