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成功を導く確かな理論~共同体類グループの事例36 ~時代・意識の変化に常に適応し続けるための「事実認識」と「充足空間」~

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こんばんは、共同体「類グループ」に参加して20年弱の40代♂です。
入社した90年代半ばは、社会の仕組みや、仕事の意味などを先輩達に学びながら成長させてもらいました。
しかし最近は、応望性の高さや、課題や仲間への向き合い方など、新入社員や若手後輩たちから学ぶことのほうが多くなってきたような気がします。時代はどんどん変わっていているようです。
このシリーズでも、何度も登場している「時代の大転換」
つまり、私権原理から共認原理に世の中の意識は大きく移り変わっているわけですが、
その転換の意味するところは、人々の活力源から、物事の価値軸や優劣判断、人間関係の在り方まで、それまでの私権原理の時代の適応方法では、まったく通用しないということです。
そして、その転換に適応できないと、日常の些細な事から、仕事の仕方や成果など中核部分まで、あらゆる場面で大きなズレが生じ、最終的には「勝てない」存在になっていく・・・。という時代に突入しているのです。
このような状況は、多くの企業でも直面している壁でしょう。
特に経営者の方は、この「時代の大転換」にどのように向き合い、どのように組織を進化させるか?という思考を重ねてらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、共同体企業「類グループ」が、時代・意識の変化に常に適応し続けてきた、そして今後も適応し続けるためのベースになっている「事実認識」と「充足空間」についてご紹介します。


①状況を把握し適応可能性を発掘するための事実認識
企業という集団は、一般的に20代~60代まで、約40歳もの幅を許容する集団です。
しかし、各成員が年齢や役割ごとの慣習や規範に固執し、時代の変化に適応しなければ、その組織の統合度は弱まり、一体感は生まれず、活力も低下していってしまいます。
つまり、放っておくと拡散のベクトルを生むこの輪切りにされた多様な意識群を、いかに組織の置かれている状況(外圧)から、課題共認⇒役割共認⇒評価共認といった軸の上で統合できるか?ということが最重要課題になってきます。
では、どのような認識を持てば、みんなが同じ状況認識のうえで実現に向かっていけるのでしょうか?
類グループでは、「事実の体系=新理論」として、「実現論」 [2]という生物史にまで遡って追及された事実認識をみんなで学んでいます。
なぜなら、事実は一つであり、誰もが認めることができるものであるからです。
以下に、この事実認識を武器に、状況を把握し可能性を発掘してくれている投稿を紹介します。

外圧が変化した時に、存在の不完全さと進化が顕著に現れるのは当然である [3]
実現論前史 イ.可能性への収束=統合 [4]  
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進化とは、その存在を構成する多数の古い実現体の無数の組み換え可能性の中の一つの外圧適応的な実現である。その無数の可能性の内、外圧適応態たり得る可能性は極めて小さいが、しかし決して唯一ではなく、幾通りもの適応の仕方=進化の方向が存在する。と同時に、完全なる適応態など存在せず、全ての適応態は外部世界に対する不完全さを孕んでおり、それ故より高い適応を求めて進化を続けてゆくことになる。とりわけ外圧が変化した時に、存在の不完全さと進化が顕著に現れるのは当然である。
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会社という組織においても、外圧が変化した時に(闘争圧力が大きく上昇したときなど)「存在の不完全さ」が顕著に現れる。
外圧=内圧のとおり、外圧の高まりを内圧に直結させて自らの当事者意識とエネルギーに火をつけるメンバーもいる。それに刺激を受けて奮起する者も続く。一方で外圧の高まりから不安に陥る者、それが伝播して縮こまる者もいる。つまり組織内に温度差が生じるが、そうした組織としての「存在の不完全さ」が顕著に現れるのは当然で、それを組織としての「進化」に繋げることができるかどうかが問われる。
実現論前史 ニ.サル時代の同類闘争と共認機能 [5]  
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彼らは恒常的に飢えの苦痛に苛まれ、いつ襲ってくるか分からない敵=首雄の攻撃に怯えながら暮らしていたが、それらの極度な不全感が生命の根源を成す適応欠乏を強く刺激し、生起させた。加えて、恒常的に強力な危機逃避回路が作動する事によって性闘争が抑止され、それによって、モグラ以来性闘争物質によって封鎖されてきた追従本能が解除された。かくして、不全感の塊であった境界空域の弱オスたちは、適応欠乏に導かれて強く追従本能に収束する。
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「存在の不完全さ」を「進化」に繋げることができるかどうか。
生物にはもともと「生命の根源を成す適応欠乏」が備わっている。どんな外圧変化に対しても「なんとかしようとする本能」が誰にでも備わっている。逆に言えば、あきらめるという本能はない。
(簡単にあきらめたり、すねたり、言い訳したり、誤魔化したり、他人任せにしたり、表層でやりすごしたりする本能はなく、それらは自我、誤った観念が原因である。それらが蔓延すれば集団は滅びる)
組織においても、外圧変化に対する「適応欠乏」を真っ当に生起させることが、「進化」を生み出す条件となる。

例えば、どんな企業も経験するでしょうが・・・
・お客様の信用や評価を失いかねないミスが起こってしまった。
・組織の存続を揺るがす、競合が台頭してきた。
・課題の共有がうまくいかず、チームの一体感や前進感が損なわれている。
・各世代の意識や個々の価値観に囚われ、組織力が高度化していかない。
など、日々組織は多様な不全に直面しています。
そんな時、組織のことより自分のことばかりに目が向かい、漠然とした不安感や、うまくいかない現実を前に、自己正当化→他者否定が広がっていくと、状況はますます悪化していきます。
しかし、事実認識を共有していれば、自分たちの置かれている状況の把握、自分たちが向かわなくてはいけない方向性、その実現の過程で心得なくてはならないこと、が誰の目にも明らかになります。
そして不安感や否定視に押しつぶされるのではなく、適切な状況認識のもとで、課題や役割、評価方法などを組換え、いち早く可能性探索(統合)に向かえるのだと思います。
実際、類グループも常に不完全な状況が顕在化しますが、その都度みんなの力を結集して、事実認識に基づく正確な状況把握から、適応可能性の発掘を繰り返しています。 
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では、次にこれらの事実認識を、余すことなく組織の成員が吸収し、組織を動かしていけるようになるための条件となる「充足空間」について触れたいと思います。
②認識力の母胎をなす充足空間

学生に与う5 共同体の母胎は女性が生み出す充足空間 [6]
しかし、自給能力の中身は認識力だけではない。同様に、共同体の推進力になっているのは認識力だけではない。その認識力を生み出す母胎となる充足空間と、それを形成する充足力こそ、全ての活力の源泉であり、類の活力も、女性社員を中心とする充足力によって生み出されている。
 この充足空間あるいは充足力の中身は、共認充足である。現代では、共認充足こそが最大の活力源となっており、そうである以上、共同体・類が充足度=活力度において群を抜いているのも当然と云えるだろう。
この共認充足は、深い安心感や一体感や喜びから生じるが、その充足は、その土壌となるお互いの肯定視や感謝の想いが深いほど大きくなる。従って、類では、さらに充足度を上げるために女性社員が中心となって、毎週『感謝のトレーニング(略して感トレ)』を行っており、その充足度の高さは、他社や応募学生からもうらやましがられるほどである。
●様々な自主活動と活性化する社内ネット
 (略) そして、それらの自主活動をはじめ、営業上・経営上の諸問題から理論問題まで、全ゆる情報が発信され、最大の共認形成の場となっているのが『社内ネット』である。(略)そこでも、活性化の母胎となっているのは、周りへの感謝や賞賛あるいは成功事例の投稿であり、それらの投稿によって充足空間が形成されているので、失敗事例や時には厳しい指摘投稿も可能になる。もちろん、事実の追求⇒事実の共認という共同体の根本規範が風通しの良い組織風土を育み、その透明性が社内ネットの活性化を促している面も大きい。(略)

「時代の大転換」の一番根底的な部分に、活力源の転換があります。
共認原理への転換は、充足を個の私権充足から、他者との期待・応望の充足(共認充足)へと転換させました。
従って、何をするにも共認充足を生み出せるかどうか?が実現への鍵になったわけで、そのベースになる、安心感や一体感をつくりだせなければ、組織は動いていかないということです。
上記投稿で触れられている「社内ネット」 [7]は、とりわけ類グループの核となる充足空間です。
日ごろの仲間の活動や活力に触れられることで、仲間への感謝や謝罪も深まり、時には心得違いや、心の在り様に対する指導指摘もしてくれます。
そして、担っている課題や世代は違えど、仲間の評価や反応が、常にみんなが見てくれているという安心感や一体感を生み出しています。
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③まとめ
「時代の大転換」のなかでは、誰もが不完全な状態(ズレた状態)を経験するのだと思います。
特に、年齢を重ねた層は過去の成功体験の表面的な部分に囚われたり、今さら生き方を変えたりするのは怖かったりもします。
そもそも、何がズレているのかも分からない状況も多々あると思います。
そんなときは、周囲の活力に目を向けることが必要です。
そして、まずは活力源の変化を意識し、相手の充足を高めることを考えてみることです。
そうすれば、充足を高めるためには何が必要か?何が充足を妨げているのか?を的確に捉える事実認識が必要になってきます。
統合するとは、仲間の活力を引き上げ、前進させることです。
事実認識を学んでいるから、新しい可能性を提示することができるのです。
また、常に仲間に対する肯定視や感謝の想いがあるから、活力を引き上げることができるのです。
つまり、企業が時代・意識の変化に常に適応し続けるためには、この「事実認識」と「充足空間」を学ぶ・共有する仕組みを企業内につくりだすことなのです。

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