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若者が注目を集める農業・林業・漁業の可能性

AI技術の発達や、IT企業の躍進等、一見若者は所謂IT業界に可能性を見ているように取られがちですが、
実は昨今、農業や林業そして漁業にも注目をする学生が増えています

まずは農業m051.gif
ここ数年20~30代の若者が増えているといいます。
』というものは、人類が生き残る上でなくてはならないもの。
あるデータによると、ここ数年は毎年49歳以下の新規就農者数が2万人を超えているといいますicon_eek.gif
若者は新しいビジネスという視点で就農する者もいますが、契機はやはり東日本大震災。
震災以降、改めて食の安全・安心、そして『お上に頼らず、自らの力で生きていく』という自給思考の高まりが顕著になり、新規就農者数が増えているのだと思います。
就農した若者は、サラリーマンからの転職者が多いと言われており、これまでの「仕事=辛いもの・生きていくためにしょうがなくやるもの」という古い概念から、「働く=傍を楽にする」(農業はもちろん一人ではできないもので、多くの仲間を必要としますから、そこに生きかたを見出す人が多い)という新しい可能性へ向かっています。

そんな潮流もあり、従来の3K=キツイ・汚い・危険 から、新3K=稼ぐ・効率化・簡略化という言葉も誕生しました。
食べてくれる人を考え、自ら関係性を築いて新しい販売のルートも築く。
そんな農家がこれから増えてくるでしょう。
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次に林業m051.gif
実は林業も近年若者の新規就業者数が増えている業界の一つです。
林業も農業に負けず劣らず、「キツイ・危険」のイメージが先行し、「若者に人気がない」というレッテルを貼られがちですが、これももう古い話。
実は、林業における35歳未満の就業者割合は、1995年に9.9%だったものが今では15%を超えるまでに上昇しているそうです。
林業大学校と呼ばれる学校も、2011年には全国で6校しかなかったものが、今では14校にまで増えています。
ロボット技術の発達等により、安全性や効率が向上しているということや、バイオマスの技術革新が進んでいるという要因もあるでしょう。
一方で、木造建築物が年々増え、日本人の奥底にある『』への可能性収束が顕在化してきている面もあるのではないでしょうか。
コンクリートジャングルとまで言われる都市に住み、健康を崩す人も多い中で、日本人が古来より建材として使い、力を借りてきた『木』というものへと、収束していくのは自然なことなのかもしれません。

生き方という点では、林業も農家同様に仲間があってこそ。そんな生き方を求めて林業の世界へと踏み出す人もいるでしょう。
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そして、漁業m051.gif
漁業も、年々5~6%の割合で15~24歳の就業者数が増えているそうです。
研修施設の増加や、スマホによる情報の広まり、そして漁獲から加工・販売までを行う所謂6次産業という新しい生産のカタチの登場等様々要因はありそうです。
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漁業もまた、新3Kとして『かっこよくて・稼げて・革新的な』というフレーズを打ち出しています。

若者に響くのは特に3つ目の『革新的な』の部分でしょう。

どんな業種でも生き残り競争が激化する中、求められるのは『変革m051.gif
変革とはただ目新しいものをつくるのではなく、変わりゆく社会に常に適応し続けていくことではないでしょうか。
そしてそれをお上に任せるのではなく、自らの手で実践していくこと。
それこそが、これからの社会を生き残っていく可能性で、若者はすでに『脱常識⇒変革』へと、意識が向かっています。

そうすると、従来の“農業・林業・漁業は稼げない=生き残れない”という古い常識から、
農業・林業・漁業という人が生きていく上でかかせない『食』と『住』に直結する仕事=“人々が本当に求めているもの”で、稼いでいく=“人に求められる・人の役に立つという”方向へと自然と向かっているのでしょう。

いずれも『仲間とともに、自然を相手にする仕事』。つまり人智を超越した存在である自然へ同化する仕事。
自ずと、就業者たちの『追求力』も上がっていくでしょう。

農業・林業・漁業に従事すると、追求力が上がる」という事実が世間一般となれば、追求力の上がらない学校よりも、
農村や漁村で子どもを育てようという親も増えるはず。
学校がなくなり、農村や漁村に子供たちが集まる日はそう遠くないかもしれません。

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