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【実現塾】哺乳類の知能進化~②皮膚感覚の発達が脳の発達・知能進化につながった

前回の記事 [1]では、哺乳類はどうやって(どうして)脳を進化させることができたのか、という追求をグループ追求で行いました。
今回は、劇場 [2]へと場所を変え、グループ追求ででてきた追求ポイントについてより深く追求をしていきます。

仮説の中で、哺乳類の固有の特徴が知能進化に関係していそうだというのが追求ポイントとしてありました。
そこで、劇場会議では皮膚感覚という視点から知能進化へと迫っていきます。

皮膚感覚が哺乳類の最先端機能

原モグラは土中に隠れ住む存在でした。土中は真っ暗で目は役に立ちません(視覚は後退)。ではどうやって暗い中、穴を掘ったり、獲物を捕らえたりしていたのでしょうか?
→一番頼りになるのは、嗅覚や触覚「皮膚感覚」。→哺乳類は感覚機能を優先させた。
哺乳類以前の魚類や両生類の表皮は防御を優先している。ウロコやヌルヌルの皮膚。

⇒哺乳類は皮膚感覚最先端機能にし、発達させていった!

◆皮膚は“2の脳

皮膚はさまざまな情報を感じ取れる器官である。
例えば、
・職人は、木材を触るだけで木の湿度や樹齢がわかったり、金属の板は数ミリ、数ミクロン単位で厚さや凹凸がわかったりする
・親は子のおでこを触るだけで体温が何度何分かまで正確にわかり、体調までわかる

といったように、肌で触れるだけでも、形や、湿度、温度、圧力まで多様な情報をキャッチできる。
→数ミリの差、数度の差を皮膚感覚で【しっくりくる】【しっくりこない】という【整合・不整合】を“判断”しています。
また、顔が赤くなる・青ざめる、鳥肌が立つ・・・といったように皮膚自体が駆動物質分泌&キャッチし体に指令を送っている。
→皮膚は感覚器官であると同時に“判断器官”である。

◆皮膚と脳は共進化してきた!?

進化の過程をもう少し遡って、カンブリア大爆発の時。生物は目などの感覚器官を発達させた。
→ただ、脳の進化にそこまで影響していなかった

皮膚は、視覚や聴覚以前の古い感覚機能であり、かつ脳ができる前からある判断機能である。
脳と視覚・聴覚等 ・・・ 感覚器官が感じ取った情報を、脳が判断し、体に指令する。
脳と皮膚感覚   ・・・ 判断器官同士で、それぞれの”判断“のすり合わせをする。

→この判断のすり合わせを繰り返すことで、皮膚と脳は“共に”進化してきた!

親和機能が皮膚感覚の発達・知能進化のブースター

哺乳類の特徴としてもう一つは、母子集団の形成のために体内保育を実現させた親和機能の発達がある。
スキンシップを通じて、皮膚感覚に快感機能を付与させ、【しっくりくる】【しっくりこない】の精度を高めていった。

→つまり皮膚感覚の判断の精度を高めていく事により、脳との判断のすり合わせの精度も向上
⇒皮膚感覚に親和物質を付与することで脳の発達、知能の発達を加速させた!

親和物質△→皮膚感覚△→知能が発達→
連携行動・集団を作れる→さらに知能が進化

今回は、哺乳類の皮膚感覚の発達+親和物質を付与によって脳の発達・知能進化をしてきたということが分かってきました。
では、哺乳類のもう一つの特徴である性闘争は、知能発達にどのようなかかわりがあったのか。次回はその視点からさらに追求を深めていきます。

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