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【実現塾】哺乳類の知能進化~③性闘争は知能進化に関係したのか

実現塾 [1]】ではこの間、哺乳類の知能進化について扱ってきました。(シリーズ [2] , [3]
前回の記事で、哺乳類の知能は、感覚器官であり判断器官である皮膚感覚を発達させ、皮膚での判断脳での判断のすり合わせによって進化させていったこと。そこに親和機能を付与することでさらに知能発達を加速させていったことが明らかになりました。

哺乳類の固有の特徴が知能発達につながっていったということでしたが、では、もう一つの哺乳類の特徴である性闘争は、知能進化にどのような関係があったのか。
今回はそこを追求していきます!

性闘争と知能進化の関係は?

外敵闘争は、逃げるか追うか【食うか食われるか】の関係でしかなく、肉体の進化で十分。
→知能進化において肉体進化だけではどうしようもない

性闘争の場面では、たがいに体格差は多少の差で僅差の闘い
→にらみ合いの場面では、闘争の場数と判断力が必要になってくる。また、体を動かすための運動能力も必須。
→判断力を高めたり、運動能力の向上には脳の発達・知能進化が重要になる。

◆性闘争の中心はオスメス同士も性闘争しているが、どう関係しているのか?

メスも主に子育てのための縄張り闘争をおこなっている。その中で序列闘争が起こっており、その中でリーダーを決める。
初期段階では肉体差で決まっていたが、次第に“集団化”していくにつれ、集団を統合する判断力や親和力によって決まっていった。
ゾウやキリンなどで老体の個体のリーダーが見られるのがその特徴。
→メスの一番重要なのは生殖。親和の蓄積があり、子育ての判断力が高い個体がリーダーになる。

闘争の場数や判断力が優れているオスが、生殖集団をまとめる親和力が高く判断力が優れているメスがそれぞれ性闘争(個体間闘争)を通して、知能を進化させた。

性闘争は知能進化の加速装置である。

性闘争の場面においても、判断力や親和機能というところが知能進化にとって重要になっていることが分かりました。
しかし、判断力親和機能は生まれてすぐに持っているものではなく、他者とのかかわり。スキンシップによって発達していくものです。つまり、後天的に身に着けたものと考えられます。

では、どのようにして身につけてきたのでしょうか?
次回の記事では、そこを哺乳類の“遊び”行動にスポットを当てて、追求していきます!

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