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なぜ共創なのか、本質は何か?

ビジネスの世界で「共創」が重要なキーワードとなっています。多様なステークホルダーと対話しながら、ともに新しい価値を生み出していくこと。既存の枠組みや常識が通用しない時代を反映した考え方です。
私自身も様々なプロジェクトに携わっていますが、企業間連携、アライアンス、コンソーシアムで闘う、事業開発系のプロジェクトが増えています。また、企業の業態改革をともなうプロジェクトにおいても、「社内外共創による変革→新しい価値創造の場づくり+次世代核社員の活力づくり」が大きなテーマです。

■なぜ共創なのか?、背景にある社会潮流は?
(1)スピードの時代。情報化、倍速、時間を買うM&A、生き残り競争の激化⇒早い者勝ちの世界。
(2)正解のない時代。価値を測るモノサシは、私権 [1]の豊かさ単一から複雑に多様化(モノ→コト、脱常識)。パンデミック、戦争、災害、金融危機、何が起こるかわからない。
(3)企業の追求・創造競争の土俵は、人類的・地球的課題へ(未知の領域へ)。単一集団、限られた専門性(職能化、細分化)では答えを出せない。人材結集も設備投資も単体企業では不可能な次元へ。
★状況認識は様々あるが、突破口は「人材の活力と思考を解き放つ」こと。変革に求められる本質はここにあるというのが企業経営者の共通思念だろう。共創による活力再生⇒可能性発で一体充足世界を拡張。

※「共創」概念が広がった背景は、米国企業の変化が大きい。物的に飽和した先進国市場において、自前主義に拘らず、ベンチャーや顧客ニーズを加えた開発手法で成功(ex.シリコンバレー)。2004年頃、米国の大学教授が「価値共創の未来」「Co-Creation」という概念を打ち出し、多くの企業に影響を与えた。

※日本企業に「共創」概念がなかったかといえばそうではなく、1960年代に元シャープ副社長の佐々木正氏は、「技術の世界はみんなで共に創る 『共創』が肝心だ」と述べている。「あらゆる他者から感謝して情報を与えていただきながら、新たなものを創造し、そうして創り出したものを独占することなく、他の人々に与え、共に協力して、新たなものを創造していく」という考えで、循環(贈与)型の開発に近い。

■共創はどのように生まれるのか?【共創と身体】(集団的創造力と共同的身体性)
・共同創造が、観念でなく、身体的波動(同期、共鳴、共振)の次元から生まれることは間違いない。
※身体を同調させる場所づくり(山極壽一氏)リンク [2]
・言葉以前の、身体感覚の、見えないはたらき(相互作用)が場を左右する。共に生み出す、という手前の、共にある、共になる感覚。複数の内部意識と外部意識が、共同的に一体になる感覚。
・始原人類から連綿と続く(人類の人類たる)追求→創造過程も、これに近いと思われる。
※人の知能は、身体性と同類認識に根ざしている リンク [3]

■共創の本質は?【人類史の視点】
・人類(本能・共認・観念)進化の幹となる力は「一体化」。同類との一体化、万物との一体化。
・「一体化」は、主体の内外を貫くかなり深く広い概念。全てはつながっている世界観。
※万物は、常に動きながら一体化していく リンク [4]
・未知なる世界(外、未来、想像世界の拡張)は常に先端可能性収束(一体化)の引力をもつ。その未知世界に、自らの本能・共認(身体)を一体化させようとする、これが人類における追求→創造の基本構造。
・その過程において、同期回路を駆使して、仲間との充足、欠乏、展望をやりとりして深める、この「みんなで追求」の一体充足を追求と創造の活力源としてきた。
・人類の「ことば」も、未知なる世界と身体をシンクロさせるべく生み出されたと考えられる。
※言葉の起源 リンク [5]

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