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11/6【実現塾】サル社会の構造~ ①モグラ→原猿に進化するなかで変化させた身体機能

前回の【実現塾 [1]】は、哺乳類の知能進化について扱っていきました。

10/16【実現塾】哺乳類の知能進化(2)~①脳と皮膚の関係。進化したのは脳が先か、皮膚が先か。 [2]
10/16【実現塾】哺乳類の知能進化(2)~②同類把握機能で連携行動→知能発達へとつながった [3]
10/16【実現塾】哺乳類の知能進化(2)~③性闘争が同類認識を発達させた [4]

哺乳類は、皮膚と脳のそれぞれに判断機能を有しており、それぞれの判断のすり合わせを繰り返すことで、共進化してきたことが分かりました。
哺乳類の知能進化を2回にわたって追求を深めていきましたが、今回からは、より進化したサルの特徴、サル社会の構造を追求していきます。


サルの特徴
◎オスメス集団が(初めて)形成されたこと
◎共認機能を形成し、著しく知能を発達させたこと(共認機能は本能を超える機能)
◎オス同士が集団を形成したこと

今回はサル社会の構造を追求していくために、モグラ・ツパイ→原猿→真猿と進化したなかでどこが進化していったのかを、図解を基に追求していきます。

[5]

◆モグラ・ツパイと原猿の違い・共通点は?

違い
身体・・・足の指で枝を掴めるようになった/体が大きくなっている/眼が前に来ている
食性・・・葉や果実、樹皮など食べられるようになった
住処・・・土中から樹上に変わった
育児・・・産むこどもの数が減った/授乳期間が長くなった

共通点
集団・・・オスメスともに成体になると、集団を出ていく/土中も樹上もほとんど外敵が存在しない

◆なぜ変化させたのか

・足の指で枝を掴めるようになった
→前足を含め4足が枝を掴めるように進化した
⇒モグラが樹上に逃避していく中で木々を飛び移れるようになった

・葉や果実、樹皮など食べられるようになった
→樹上は外敵が少ない(フクロウなどの猛禽類のみ)。ただ、土中と違い虫が少ない、かつ、小型の鳥など捕食上のライバルもいる。
生き抜くために食性を変える必要があった!

・眼が前に来ている
→樹上生活で、木々を飛び移っていくには距離感・立体視が必要
視覚を第一に重要なものとして、視覚情報をより頼りにした

また、眼が前に来たことで、後ろの情報が掴みにくくなる。
⇒首の可動域を広げて、振り向いて確認するようになった

◆原猿の身体機能の変化に

モグラ→原猿に進化していく過程で樹上に適応していくために、様々な身体機能を進化させた。
樹上は、外敵が少ないため、防御力という面は十分確保できた。

→しかし、食べ物や木々を飛び移るといった面では、モグラのように多産化できない
⇒初期原猿は少産化で成体数(個体数)を減らすという戦略をとる。オスメス単体行動。
⇒この時期の樹上はさほど過密ではなく、性闘争もさほど過酷なものではなかった。

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今回の記事では、モグラ→原猿に進化し、樹上生活に変わっていく中でどのような身体機能の変化があったのかを図解を基に追求していきました。
次回の記事では、今回扱いきれなかった「授乳期間の長期化」といった親和機能の変化について追求し、サル社会の構造により同化していきたいと思います。

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