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2010年12月06日

“従業員にとっての働きがい”を実現したStory③(株)東京海上日動システムズ『この会社を変えていきたい』20・30代の社員の想いが会社を変えた~

“従業員にとっての働きがい”を実現したStory第3弾は、『東京海上日動システムズ』です
今までのシリーズはコチラ
”従業員にとっての働きがい”を実現したStory①㈱Plan・Do・See《I am one of the customers》
”従業員にとっての働きがい”を実現したStory②㈱サイバーエージェント《21世紀を代表する会社を創る》

会社概要 (東京商工リサーチより)
会社名 株式会社東京海上日動システムズ
創業年 1983年9月
代表者 横塚裕志
従業員 1,395名
主業種 受託開発ソフトウェア業
大株主 東京海上日動火災保険(100%)

こんなにひどい縦割り組織は見たことがない
東京海上日動システムズ(以下、システムズ)は、2004年に東京海上システム開発・日動システム火災システム・東京海上コンピューターサービスの3社合併によって誕生しました。
育った環境も違う、与えられた役割も違う…そんな人たちが会社合併で一緒に。
自分の組織の仕事をするだけで精一杯で他のところに気も回らず、周りを見て一緒に仕事をやっていくという余裕もなくしてしまいました。
お客様のビジネスに踏み込んで、提案型のシステム増築、運用への配慮をしていかなければならないのに社内には指示待ち型の社員も増加してしまう状態…。
そして、言われた一言。
いろいろな縦割り会社を見てきたが、今までで一番ひどかったのはとある地方都市の役所。でも、ここはそれ以上にひどい
忙しい。仕事が楽しくない。
疲れきっていた社員たちが『働きがいがある!』と胸をはれるようになったきっかけは何だったのでしょうか?
いつも応援ありがとうございます

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なんで会社合併したの?
システムズの母体は東京海上日動火災保険です。保険業界…実は会社の合併がよくみられます。会社合併の理由としては、次のようなものが挙げられます。
1996年から2001年にかけて、日本で大きな金融制度改革が行われました。この改革は、金融ビックバンとも呼ばれています。この改革で変更されたが…保険会社と金融他業態との間の参入。
銀行・証券・信託銀行については、1993年から既に「業態別子会社方式」で、参入することが認められていましたが、そこに新たに『保険』が加わりました。
ただし、保険業界が強く抵抗し、銀行窓口における保険商品の販売は、当初、住宅ローン関連の生命保険と火災保険に限定されました。
また、この金融ビックバン以降、保険会社の保険金不払いもマスコミで大きく取り上げられています。
銀行の保険業への介入、マスコミによる報道の影響から、単独一社で経営していくことが苦しく、保険業界の会社合併の動きが見られるようになりました。望まぬ合併だったとも捉えられます。
『この会社を変えていきたい』20・30代社員の想い
会社合併で活力も下がる中、社内にある一つのチームが立ち上がりました。
『この会社を何とかしないといけない、変えていきたい』と言い始めた人たちがいたのです。
それは、会社が感じていた以上の強い危機感を持って行動を起こしたのは、20代・30代の社員だったのです。
そうして、立ち上げたのが『ワークスタイル改革委員会』。

さまざまな取り組みの最初にあったのでは通称WakuWakuと呼ばれる<ワークスタイル改革委員会>です。実は、冒頭に上げた、“社員自らが、この会社を変えたいと立ち上げた”のはこの委員会であり、2005年2月のことでした。発足当時、11人が、“組織を超えて仲良くなっていきたい”と考えました。仲良くなるというと甘ったれた感じがするかもしれませんが、“タテ割り組織で周りがよくわからない、それを何とかしよう”ということなんです。

システムズに変化をもたらしたのは、この委員会を立ち上げたのが、『下からの圧力』である点にあります。

>○私権のヒエラルキーによる上からの圧力では末端まで行き渡らないので自我が蔓延る。これが面従腹背⇒言い訳・誤魔化しが蔓延る根本構造である。この構造を断ち切るには、下からの共認圧力の形成しかない。下からの共認圧力によって言い訳・誤魔化しを許さない。これができた企業が勝ち残ることができる。(私権時代は上からの圧力、共認時代は下からの圧力。力の構造が全く違っているのも、私権時代と共認時代の違いである。)
必要とされる力の中身が、私権発の利益誘導からみんな発の共認形成力に変わった以上、これまでは私権弱者であっても、本気でみんな発に転換しようと思えば、共認形成力を身につけて成果を上げていくことが可能なはずである。
るいネットより)

会社を変えていきたい、という『みんな発』の想いが下からの圧力となり、システムズに変化をもたらすきっかけとなっていきました。
現在、ワークスタイル委員会は、2代目の委員長に引き継がれ、運動会など新しい企画を発案したりとみんな発の想いは受け継がれています。
社員が本気で考えたことを会社も本気で受け止める
20・30代の社員が生み出したワークスタイル改革委員会は、システムズにとって会社を変えていく実現態となりました。
こうして、システムズには、社員が会社を変えていく具体的な取り組みを考え、会社全体で実践していくという流れが生み出されたのです。
社長と社員が同じ情報をもつ<社内の見える化>

社内SNSへの参加は、社員全員参加のコミュニティを社内SNSの構築メンバーが作成し、メールで促した。スタート時に約6割の社員が登録した。社長から一言「社内SNSを作ったので参加してほしい」という言葉があり、翌月さらに約2割の社員が入ってきた。それ以降は順調に増えている。周りが使っているのを聞いて入ったり、コミュニティ参加時に「必要なことはSNSに書いてあるから見て」と言われて入ったりなど、口コミに由来するところが大きい。
ルールなどは特になく、社員のモラルに任せる部分が大きい。企業によっては活動を業務内に限定するところも多いが、制限を設けていないので柔らかいものが多いのが特徴だ。「ここまでプライベートな内容を書き込むとは思っていなかった。」と楠目氏は語る。
マイコミジャーナルより)

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社内SNSは部署間をつなぐツールとしても利用されています。
このSNSは組織を映す鏡であるとしていますが、SNSはツールに過ぎず、SNS自体を活性化するというより、会社自体を活性化し、一人一人が想いを口にできる会社であることを大切にしています。
全社員の6割が採用にあたり、全社員で新入社員を歓迎する

全社員の6割の社員に採用業務に当たってもらっています。学生さんにシステムズのことを一生懸命説明し、学生さんのお話も一生懸命聞く面談も行います。それだけ大勢の人員を投入するには、業務とのバランスが非常に大変なことですが、社員も賛同してくれて、本当にみんな真剣に採用活動に取り組んでいます。

そうして迎えた新入社員たちは、社員全員で歓迎しています。これから会社に入ってくれる人に真剣に自分たちのことを説明する…社員全員がシステムズのことを想っているからこそできる採用活動となっています。
この他にも、
・女性の活躍を推進する『Happy Work & Life Style Project(通称:ハピプロ)』
・キャリアサポート制度
・最も印象に残った社員を表彰する『MIP(Most Important Player)賞』
など…
社員が本気で考えたことを会社も本気で受け止めるという土壌が形成されえ、制度としても実現していきました。
世界一良い会社になりたい!
制度として上から何かをぶつけるのでく、社員自ら、下から会社を良くしていきたい!と動く。そして、会社も社員と真剣に向き合って、対話して…地道に取り組んできた結果が、『働きがいがある!』と胸をはれる会社へと繋がっていきました。
そして、『世界一良い会社になりたい!』という想いを共有し、取り組みを継続することが、何よりも大事だとしているそうです
社員一人ひとりが会社を想う。そして会社も、その社員の想いを受け止め応えていく…応えあう両者の関係を大事にしている『東京海上日動システムズ』は注目していきたい企業の一つですね
最後まで読んでいただいてありがとうございました

 

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