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2007年05月23日

事故が減らない原因はどこにある?

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昨今、思いがけないところでの事故が後を絶たない。記憶に新しいところではエキスポの事故がそうであるし、JR尼崎の事故など、自分ではどうしようもないところで事故が起こったりする。
では、これらの事故というのは昔と比べてどうなのだろう。
適当なデータが見つからなかったのだが、鉄道事故年表が見つかったので、紹介しておきます。
>抹香鯨の鉄道事故年表 http://home.t01.itscom.net/jikoku/jiko.htm
このデータを見るとさして、事故の件数自体は実はさほど代わっていないのではないか?という印象を持ちます。
ただ、昔と今の事故で大きく違うのは、科学技術の発達とそれまでの事故経験のフィードバックから、様々な改良がなされ、技術が未熟であるが故に起こる事故は減っているが、人為的なミスはもしかすると逆に増えているのではないかと言うことです。
エキスポの事故も、JRの事故も技術的に問題があったのではなく、それを運営する側の人為的ミスと考えられます。
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では、なぜこれらの人為的なミス が増えてきたのでしょうか。
最近、安全や健康に対する欲求は、昔に比べても大きくなっているように思います。つまり潜在的な社会からの期待圧力自身は強くなっているはずです。なのに、それを運営する側の安全に対する意識は逆に弱まっているように感じます。
このギャップはどこから生まれるのでしょうか。リストラの影響?ともよく言われますがどうもそうではないように思えます。
時代を遡れば、まだ、貧困の時代、高度成長期などは、国民全体が生産者も消費者も含めて豊かになる事を夢見て一丸となっていた時代です。
対して、’70年頃の貧困の消滅以来、人々は消費者としての自己の確立のみに思いを馳せ、生産者を初めとする労働者への感謝や期待の気持ちがどんどん薄れていったように思います。最近のクレーマーの増加はその顕著な例ではないかと思います。
潜在意識では、安全を希求するが、顕在意識は利便性や快美性を求め続け、企業は目先的にそこに応える事にしか反応していない。人々の潜在的欲求の大きさに気づいていないところにギャップが生まれる原因がありそうです。
それに、少し話は脱線しますが、小泉改革の一環に官から民への流れと歩調をあわせ、司法制度改革が掲げられていますが、これはアメリカ型の事後調整型への移行を狙ったもので、要は規制を出来るだけ廃止し、社会活動を皆が好きなようにやった結果、事故にあったら裁判でけりをつけよ、というものですが、この流れもクレーマーを増やすだけで、様々な問題の増加に拍車をかけているようにも思えます。
一方、日本は古来より、協調や共生を重視し、常に回りに思いを馳せて、問題が起きそうなら事前に調整を図るという事前調整型の社会を創ってきました。であるが故に、これまでうまく行ってきた事がたくさんあるわけです。
事故を起こした運営者を批判することや、訴えることは簡単なことです。しかし、一方で社会全体がその土壌を作った事は否定できません。問題がおきるたびに対策や規制は増えます。しかし、根本の問題はそんなところにあるのではなく、周りが見えなくなった消費者と生産者や運営者の分断にあるように思います。

 

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