2010年07月07日
★シリーズ『会社って誰のもの?』 ~1.「現状はどうなっている?」 -1 法人の実態は?~
前回から始まった、 ★シリーズ『会社って誰のもの?』
第1章は、会社の「現状はどうなっている?」を3回に渡って投稿します。
前回、プロローグ、ある日、突然、会社が売却されたら・・では、生々しいM&Aの事例が紹介されていましたが、文中のグラフでは、2,000年頃からM&Aが急増していることがわかります。いったいこれは何故でしょうか?
M&Aの対象となる会社はどういった会社の形態なのでしょうか?
日本には法務局に登記してある会社だけで約150万社もあります。
他の会社形態だったら買収されないで済むのでしょうか?
また、どのような種類の会社が現在存在するのか?
疑問が後を絶ちません!以外と会社のことを知らなかった事実に気がつきました。
バブル崩壊以降、会社を巡って、不祥事、 ライブドアによるニッポン放送買収、1円 起業など様々な事件や報道が 世間を騒がせました。 それらの事件や報道の背後には どのような問題、或いは社会的な 変化があったのでしょうか? |
少しづつ、謎を解いていきましょう!
先ず今回は、法人の実態は?:法人数、規模、種別、推移などを中心に扱っていきます。
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(1)法人とは
「ウィキペディア」 では、
法律の規定により「人」として権利能力を付与されたもの。
日本においては、法人は、一般社団・財団法人法や会社法などの法律の規定によらなければ成立することができない(法人法定主義、民法33条)。このため、事実上法人となるような実体を備えている場合でも、法の要求する形式をみたしていなければ権利義務の帰属者たる法人とはならない。
とあります。それでは、法人の種類にはどのようなものがあるのでしょうか?
(2)法人の種類
「営利法人」「非営利法人」「公的法人」の3種類があり、次のような分類となります。
1.公的機関か私的機関かで分類 ・公法人・・・国家的公共の事務の遂行に関わる目的の法人で、公法に準拠して設立(例:国、地方公共団体もこれに該当) ・私法人・・・私的な任務遂行のために、私法に準拠して設立(例:会社、私立学校) 2.公益か営利かで分類 ・公益法人・・・慈善事業や、学術事業、宗教などを行うグループ(例:財団法人、学校法人 これらは、各種法律に基づいて設立) ・営利法人・・・商法で規定された法人(例:会社) ・中間法人・・・公益とまでは言えず、しかし営利とまでは言えない |
法人の中で最も多いのは、商法で定められた営利法人で、全体の約80%を占めます(グラフ①)。 現在、日本で行われる取引関係は、ほとんどがこの商法で規定されています。 従って、法人分析をする上では商法改正の流れを押さえることが重要だということが分かります。 |
(3)登記件数の推移
下のグラフ②を見ると、2006(平成18)年頃から株式会社及び有限会社数が激減していることが分かります。
下のグラフ③「会社設立数の推移」に示すように、2005(平成17)年に会社法が制定され、有限会社法が廃止されたことによります。
有限会社が約5万社程減り、それとほぼ同数の株式会社が増えています。ところが、グラフ②「登記件数の推移」では、株式会社の登記数がなんと3年で35万社も減っています。
この動きとは反対に2006(平成18)年以降延びているのが、非営利法人の社団法人・財団法人、合同会社です。
これは2006(平成18)年に公益法人制度改革法が公布されたことと、先ほどの会社法制定により、新たに合同会社という形態ができた ことによります。
最後にもう1点注目すべきことは、下のグラフ④ですが、1991年のバブル崩壊以降、開業率より廃業率が一貫して上回っている ことです。
グラフ④は総務省「事業所・企業統計調査」より引用
グラフ中にも書いているように、2000(平成12)年には会社分割や子会社化が容易になる新たな法律ができました。
さらに、2006年の会社法改正では資本金制限が撤廃され1円でも起業できるようになりました。
その割には、会社数は減る一方です。その当時マスコミを賑やかした起業家は今どうしているのでしょうか?
このような新たな会社形態ができる背景には、どのような社会的要請や変化があったのでしょうか?
また、これらの法律改正とその後の会社形態の変化は日本にとって本当に良かったのでしょうか?
以上、日本ではここ20年間で会社数と種別が激変し、その背後に社会制度の大きな変化があることが分かりました。 グラフを見ているだけでも、いろいろと疑問が沸いてきます。
次回以降はバトンタッチし少しずつそれらの疑問を解いていきたいと思います。
文中のグラフ①~③は 政府統計の総合窓口e-Statから引用、グラフ化させて頂きました。
- posted by staff at : 22:34 | コメント (4件) | トラックバック (0)
コメント
確かに、ベテランや役職が上の人、そして頑張り屋さんほど、「自分がなんとかしなきゃ」って、課題を「自分課題」にしがち。
決まったことをやっていればいい昔はそれでもよかったけど、今は企業間競争も僅差の勝負。
「自分課題」の壁を取り払って、みんなと課題の中味を擦り合わせしていく、「みんな課題」として仕事に取り組めるかで社員のやる気も会社の成果も違ってくる。そんな時代だと感じています。
>出来てない自分をもっと受け入れて行きたい
>みんなの力を借りて一緒にできるようになっていったらいいんですよね
素敵な先輩ですね~☆
こうやって塗り重ねていけたら、みんなの充足もどんどん高まっていきそうですね。
☆羊熊さん
コメントありがとうございます♪
>「自分課題」の壁を取り払って、みんなと課題の中味を擦り合わせしていく、「みんな課題」として仕事に取り組めるかで社員のやる気も会社の成果も違ってくる。
そうなんですよね~vvどれだけ闘争仲間と課題共認できるかにかかっている!仕事デキル人ほど、実践されていますよね~☆そういう時代が来たんだ~!!
☆みゅうみゅうさん
そうなんです!!
自分にこだわらないって、みんなの充足をどれだけ追求できるか次第ですよね♪
こういう姿勢が、みんなを巻き込んでいくんだな~とKちゃんがいてくれることに感謝です☆
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