2013年08月15日
追求の土壌を創出!第三期「新概念勉強会 合同成果発表会」突撃レポート3
さて、引き続き合同成果発表会の突撃レポート第三段、行きまーす!
今回は、新概念を歴史体系的に基礎から学ぶ「新概念勉強会Bコース」を受講頂いた皆様からの発表です。
Bコースとは、「新概念」の基本構造を生物進化の歴史から学ぶ勉強会。生物の誕生から人類までの進化の道筋は、群れの歴史、つまり組織論としての適応の歴史です。私達自身の持つ能力の基盤を学び、自分達の生きる場をどうするか?を当事者となって考えていく為のコースとなっています。
まずトップバッターは、
★株式会社類設計室 意匠設計 井上さん
■発表テーマ「生物史から学んだ男女役割、心と身体と頭」
類設計室入社二年目の井上さんから、新概念勉強会のBコースから学んだ事、自身の変化についての発表です。
新概念勉強会Bコース 生物史から学んだ男女役割~心と身体と頭~を入社2年目の女性社員が、実体験を元に学生から社会人へ、そして働くということは?社内での男女役割とは?をリアルに!語ってくれました。
■発表内容
建築業界に憧れて、類設計室に入社!しかし、現実はがっつり男社会(´・ω・`;)大学院卒のバリバリ建築男子に負けたくない!私だって闘いたい!!!という、モチベーション。しかし、なんだかうまくいかない日々。
そんな時に、Bコース:実言論 前史(生物史)との出会い☆.。.:*・°
共にBコースで学んだ経営者の想いに触れるたびに、働くこと、仕事、会社って?意識が変化!
集団として、仲間として、共に働くことの充足感を今ようやく感じ始めることができている。
●実現論 1周目―頭―
最初の段階は、まだ頭だけで理解しようとするだけで、なんとなく解ったつもりでした。まだ、心と身体と繋がっていない状態。でも、勉強会の中で経営者の方々の思考に直接触れる中で、徐々に現実課題とも繋がっていきました。
この段階で特に印象に残ったのは、
「同じ猿同士の闘いなので、体格が劣るメスは全く戦力にならない存在となり、存在理由を失ってしまう。」~「猿時代の雌雄分化」より
⇒集団として勝っていく為に、男女それぞれの役割がある。大切なのは、女性が女性であることを肯定視できること。
●実現論 2周目―心―
2周目に入り、日常の感覚と繋げながら理解を深める事ができ始めました。この頃から、周りの方々に「変わったね♪」と言われるようにもなりました。心と繋がった感覚です。
「雌雄が同じ役割のままでいるよりも、安定性の求められる生殖過程はメス、危険性の高い闘争過程はオスという風に役割分担を進めた方が、より種としての環境適応が高くなる」~「雌雄の役割分化」より
⇒男と女は、脳回路も違っており、職場でも同じ課題を担う中でも男女異なる視点で捉え、共有することで補い合える。
仕事に関しても、その中身や意義をより深く捉えられるようになり、日々の仕事への安定感も増してきた。「変わったね」という評価は、日常的な安心感を感じ取って頂けたのかな、と思います。
●実現論 3周目―身体―
3周目に入る頃には、勉強会自体を本当に楽しめるようになりました♪
一緒に勉強していた南沢さんからも、女としてイキイキした姿を学ばせてもらうのが楽しくて。
そして、身体の健康を保つには心の健康こそが大事だってことも、段々と解ってきました。
会社では男の人に負けたくない、では無くて、女としての充足役割を期待されている。そして、男の人達と一緒になって闘争課題も担っていけば良いんだ、と思えるようにもなって。
共に勉強をしてきた皆さんを見ながら、一番実感できた事。
「生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している。私達人間も、状況に応じたその時々の可能性への収束によって統合している、多面的な外圧適応態である。 」~「可能性への収束=統合」より
⇒“女として”安定していることが大事。身体の健康には、心の健康が必要♪現実を受け入れて、「みんなで充足」を意識♪
■会場の反応
学生時代のインターンシップから彼女を見守ってきた先輩たちは、一同成長っぷりに関心しきり。新概念は、人材育成にも役立つんだ~としみじみ。そして、共に勉強してきたあきゅらいず美養品の南沢さんからも、とても温かいお言葉を頂きました。
「途中から肩の力が抜けて、本当に自然体になったように思います。仕事を楽しめるようになったんだな~と感じました。そして、目の前で変わっていく姿を見させてもらった事で、人との接し方を改めて振り返り、社内のスタッフとの関わり方等も学ばせて貰いました。」
嬉しいと同時に、経営者として常に謙虚に学ぶ姿勢を、改めて学ばさせて頂きました。
★株式会社丸二 代表取締役 渡辺様
■発表テーマ「生物史から学んだ組織論と丸二の目指す姿」
Bコース「生物史から学んだ組織論と丸二の目指す姿」について発表頂きます。丸二さんは、第一回の成果発表会からの常連さん。るいネットでも佳作を連発されている渡辺社長の望む将来像について、お話頂きました。
■発表内容
今年60周年を迎えた丸二の今の姿を、ありのままに紹介します。
新概念勉強会を学んで、まず感じた事。これからは、いつ何が起こるか本当に読めない時代。だからこそ、下手に抗うのではなく、「自然の摂理に従う」事が一番重要なのだと考えています。
そんな状況から学んだこととして、
・マニュアル本や経営本、セミナー等は役に立たない。テクニックとして部分的に役立つ事はあるが、状況が変われば全く役に立たなくなる。従って、本当の「事実」から学ぶ以外、道は無い。
・揺るがない事実こそが、今回学んだ「自然の摂理と人類史から真実を認識する」こと。そして、正しい答えを出す!常に意識すべきことは、これしかないと確信しています。
特に今回は、生物史から学ぶという事で親近感を持って、楽しく学ぶ事ができた。
・期応充足(=共感)の組織文化を造る。人類の長い歴史の中で脈々と引き継がれてきた根底部分にあるこの充足源を、組織の中で活かしていく。とても重要な事を学んだ。
・弱者故の適応能力をフル活用する。丸二も、私も、決して強い存在では無い。しかし、その弱さを素直に認める事によって、様々な外圧に向かい合って乗り越えていけるのだろうと思います。
・精霊(自然)信仰に見る事実認識の追求。実際に私達を取り巻いている自然や宇宙などの変化、プログラムを掴むことのできる能力が、人間の観念だとすれば、そのような法則を学んでいくことも経営に活かせるんだ、という事にも気付いた。
・そして、みんなで勝つ!これからの方向性として大きな可能性を感じている。社内みんなで勝つ、という方向性に舵を切りました。
会社の先頭に立つ営業部隊が大活躍をし、今期は過去最大数の受注件数を頂くことができました。
また、女子会の方で発表をしてくれた女性二人も、本当になんでも積極的にこなしてくれる存在。「自分発」だった丸二の空気を、率先して「みんな発」に変えていってくれた事に感謝している。
思考と行動、実際に取り組んでいる事として、
・社内板で「期待」と「充足」のネットワークを意識する事で、投稿も活性化。みんなの持ち前の能力が、社内での共有財産となって来ています。
・これまで、色んな人事評価のシステムを塗り重ねてきたが、細かくなりすぎて結局わかりにくいものになっていた。そこで、評価を「期待」に一本化(充足への収束)。毎年の目標を一人ひとり明確にする為にも、各社員に「期待に応えられたか?」を自己評価してレポートを提出してもらう形に変えました。一緒に成長しあう為の幹として活用しています。
・逆境のゲーム化(進化のチャンス)。外圧を乗り越えた先にこそ進化がある。この考えのお陰で、どんなトラブルにも対応できる気構えが形成されてきた。会社が厳しい時に導入した「社内板」が、その状況を支えてくれている。
そして、実際に起き始めた変化も色々とあります。
・工事部の能動的な進化と成長。会社の空気が変わってきたことの中から、中堅人材が自らリーダーとして手を上げてくれた。その結果、現場の混乱期を総力戦によって見事に乗り切る事ができた。
・受注の自動増殖化(縁の総量拡大)。受注額ではなく、お客様との縁を増やすことを重視する方針に切り替え。経営は苦しかったが、じっくり腰を据えてやるしか無いと思って取り組み、本当に沢山のお客様とのご縁が出来上がりつつ有る。
・マイナス情報の自主的、積極的公開。逆境を乗り越える力(応援的な一体感)が、各部署に芽生えている。リフォーム部隊も、どんなに細かい仕事にでも取り組む体制を取る事で、受注件数がここ数年で1000件以上にまで増えてきた。
ようやく土台が出来上がりつつある中で、最後に今後丸二が目指す姿についてお話します。
・あえて時間を掛ける成長路線を選択。
・社員の人間性の向上を経営目的とする。
・逆境に(素直に)適応し、進化し続ける。
・自然の摂理に従った自動増殖経営の実現。絶対に無く成らない人類史的産業。最も崇高かつ尊敬される文化的産業であり、人々の生命と生活を守る最も尊い聖職。311東北大震災の津波被害も見たが、人を守る為の建物はどうあるべきなのか?まだまだ追求の必要とされる仕事だと感じている。そして、常に誇りを持って、これからも取り組んでいきたい。
今後の課題は脱・受注産業(四世代複層林に学ぶ)。加子母の森で実際に行われている、4世代に渡って継承されていく森作りのように、循環型受注のスタイルを模索しているところです。
丸二の目指す場所へ続くレールも、これで敷かれたような気がします。あとはただ前へ進むのみ。ゆっくりと着実に、まるで木や森が育つかの様に、足を踏みしめながら成長して行きます。会社の成長と個人の成長が一致する経営が、私の夢です。
■会場の反応
渡辺社長の謙虚で穏やかな姿勢に、心が洗われる思いでした。そして沢山の気付きや質問(渡辺社長から学びたいこと)が出されました。
渡辺社長は、まだまだ実際に成果を出していくのはこれからだと考えられています。そして、成果を出していくためには、組織のみんなが部署を超えて繋がっていける土台を作ること。社内板や新概念は、それを実現する為に必要なものであり、今後も学んでいきたい、と最後にコメントを頂きました。
これからの新しい社会を導いて行く先導者としての期待が、さらに高まったように思います。
★あきゅらいず美養品 代表取締役 南沢様、取締役副社長 松本様
■発表テーマ「普遍的な理念を求めて」
三鷹市において地域共同体の核として急成長を遂げてきた、あきゅらいず美養品 代表取締役南沢様、副社長松本様。お二人でBコースの勉強会に参加頂き、ものすごいスピードで学んだ事を実践に落とし込み、組織改革があっという間に進んでいく企業です。あきゅらいず、つまり原点回帰を社名としている共同体企業の進化の方向性について、お話頂きました。
■発表内容
1.あきゅらいずが捉える現代社会と、突破口としての新概念との出会い
現代は情報が溢れる社会となり、様々に変化していく社会に対して不信感が増大しているように感じます。人々の中では「自立、自律、自率」の意識が顕在化し、更なる多様性をみせています。
そんな現代において、世界がどうなっているのか?大衆は何を考えているのか?など、世の中が掴みづらい状況になっています。
そこで、必要となるのが「何故、今これをやるのか?今何をするべきか?」の追求だと考えています。
世の中の動きや社会の期待を鮮明にしていくには、より普遍的な事実認識が必要であり、その基盤となる概念が生物史であると思います。
あきゅらいずは創業時より、中医学の「人と自然は一体である」という「整体観念」を経営の根幹として運営してきました。今回、類グループでの学びの中でも、この中医学に通ずる認識が多々あり、改めて生物史=共同体の歴史を学ぶことが組織を運営していく為に必要なことだと学ぶことができました。
2.生物史(人類学)を学ぶ意義
組織を運営・経営していく中で、皆の追求や思考の羅針盤となる中心(コア)となる原理原則(理念)が必要です。しかし一方で、「理念」は時間の経過と共に固定化し形骸化していく恐れがあります。形骸化した理念は、時に時代の変化に不適応な結果をもたらす事もあります。この問題を突破しようと、独自に過去の歴史「人類学」の追求を始めました。そんな時に類グループと出会い、対話による概念・認識のアップデート(塗り重ね)を実現していることを目の当たりにしました。そして、人類の最大の武器は「対話」だという認識を得て、早速社内で「対話」による認識や思考のアップデートを実現する4つの活動(オーバル、問いかけ、知恵の泉、研究発表)を実践することにしました。共認機能をしっかりと活かせる仕組み作りは、他にも色々と実践しています。
3.生物史を学んでの気づきと、これからの社会
生物史を学び、過去から現在、そしてこれからの社会の姿を明確にイメージすることができてきたとのことで、ご紹介いただきました。
原始時代、人が生き残る術は自然外圧の克服。その中で人類が生き残ったことは「偶然」だったと言えます。
文明次代、自然外圧を克服した人類は、人類同士の競争=経済社会の中で生き残りをかけたステージに突入しました。生き残る為に必要となったのは原始時代とは違い、「必然性」それは、言い換えれば経済社会の中で行き残るための「合理的な戦略」とも言えます。
しかし、そうした人類同士の競争を激化させていった結果、現在人類は新たな外圧に直面しています。原発事故に代表される環境破壊等ですね。
この問題からも分かるように、これから人類が生き残る為には、環境との共生を実現する必要があります。環境とは、人間を取り巻く環(わ)を示す概念と考えます。自然外圧を克服した現在は、改めてこの環境をどうするか?という事がこれからの課題になってくると考えました。合理的な戦略では永続的に発展することができないということが社会のいたるところで顕在化している現在、求められるのは偶必然という概念と考えました。人間が自然と共生できるアイディアを人類自らが創造していく時代に突入したとも言えまず。自然という「偶然」でしかコントロールできない対象に対して、「必然性」=戦略を持ち込み、人と自然を循環させる=偶然と必然の調和という考え方が必要となる時代だと捉えています。
新概念を学ぶ中で、生物は外圧に適応する形で諸機能あるいは諸本能を進化させてきたという事実認識に引き付け、これから人類が向かうべき外圧は、
自然→人(社会)→環境(自然)です。そこに「整体観念」という「人と自然の調和」の理念を持って次代を創造することが求められています。
4.あきゅらいずのこれから
中医学の認識の中に「陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となす」という「陰陽論」というものがあります。これは、陰と陽は常に循環しているということなのですが、ここに我々は「我、陽中の陰とならん」という言葉を付け加えさせてもらいました。これは何を意味しているかといいますと、「常に対極にある領域を意識していきたい」ということです。
世の中のマーケティング手法はシェアを拡げるという認識が一般的ですが、そのような経営手法ではなく、共感してもらえるメッセージを常に創造し、仲間を増やしていく。世の中では対極と思われるような手法であっても、長い目で見た経営を考えていきたい。
また、同時に新しい組織の形を実現していく必要があると考えています。認識や理論が先端であっても、体制が旧体制、旧観念のままでは組織は内部崩壊を起こすことは必至です。次代を生き抜く認識を得た今、現実の組織運営に結びつけた体制づくりを実現していきたいと思います。
■会場の反応
「我、陽中の陰とならん」という言葉は、まさにあきゅらいずさんの姿を表しているな~と感じました。現状の社会システムがどうであろうと、本質を見極めてブレない方向性を保ち続ける。その秘訣は、やっぱり「事実に立ち返る」という部分にありました。
人間の特性、自然の変化、歴史に学びながら、本来あるべき姿を求めていく姿勢が、コアなファンに支持され続けているポイントなんだと改めて気付きました。
あきゅらいずさんも、今まで全てが上手くいっていた訳では無く、むしろ逆境の連続でした。しかし、その逆境を全て真正面から受け止めることによって、あきゅらいず自身が大きく変化しながら適応してきた事が良く解ります。今回学んだことも、即座に取り入れ、実践し、自分たちの組織に合う形にしっかりと置き換えられている。変わることへの躊躇が一切ないからこそ、本当の安定感が生まれるのだろうと思います。
■中間まとめ
新概念勉強会Bコースは、学ぶ中身が濃いだけに、皆さんの発表内容も非常に深いものばかりでした。発表時間は極わずかでしたが、多くの参加者に沢山の気付きを与えて頂けたと思います。
新しい発想、新しい答えを導く為には、より深い歴史認識こそが必要になる。そして、共に追求する仲間が増えれば増えるほど、その精度や確度も高めていく事ができる。そんな、これからの可能性を何倍にも膨らませていける姿が目の前に浮かび上がりました。
以上で、第3期新概念勉強会 合同成果発表会の発表内容レポートは終了です。
最後に、総集編としてのまとめレポートもアップしますので、お楽しみに♪
- posted by kawa_it at : 16:08 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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