2008年08月09日
人材育成の本質とは!?④~企業の取組みはどうなっている?
みなさん、こんにちは。かなめんたです。 🙂
先頃、グランドセオリーVOL.5が発売になりました。もちろん、みなさん読まれましたよね!?
なに?読んでない? 今回のグランドセオリーはズバリ「仕事」をテーマにしています。
「仕事の成果をあげるには?」「人材育成どうする?」といった内容が書かれています。
今日は、グラセオ発売記念として、「人材育成の潮流」がどうなっているかをご紹介します。
これを読んで、グランドセオリーを読めば、その中身のすごさがわかること間違いなしです。
おっと、続きを読む前にいつものやつをバチコンっ とお願いします。
ありがとうございます。
グーグルニュースで「人材育成」で検索してみるといっぱい出てきます。例えば。。。
■産業能率大学が調査
「研修の効果検証ができていない」、人材育成の現状と課題
「1990年代後半、人材開発への投資の有効性が疑われた時代があったが、現在は『人材開発が競争優位性の源泉である』と再認識され始めている。そうした中で、人材開発部門への期待は大きい」と述べた。
人材開発部門の課題は、「効果検証ができていない」「実践的な学習が展開できていない」「人材開発スタッフの育成ができていない」という3点と杉原氏は説明。また、社内における「人材開発コンサルタント・スペシャリスト」こそが人材開発部門の目指すべき姿であると主張したが、人材開発は短期的な投資効果が見えにくいため、経営部門の理解を得ていく必要があるとした。
まず、人材開発部門という風に、「人材育成」が企業の業務と分断されているのが現状です。でも、人材が育つのはやはり現場で仕事している段階ではないでしょうか。
つまり、人材育成をひとつ取り出して、別の課題にしてしまうところ、しかもそれをひとつの部門の課題にしてしまうところは限界かなと感じます。
次はこれです。現状の企業の取組みがわかりやすく解説されています。少し長くなりますが。。。
■改革を迫られる企業の人事システム
その人事管理の問題点や課題はどこにあるのか。人事コンサルタントでティーオージー・ジャパンの遠藤仁氏は、以下の4点を指摘する。
・現状、景気低迷が続く中で社員に対する動機付け策が難しくなっている
・成果主義人事制度が正しく運用できていない
・教育投資が制限され自己啓発やOJTに頼らざるを得なくなっている
・キャリアパスを示すことが難しくなってきている
> 前出の遠藤氏によると現在、企業の人材活用の潮流には以下の7つのものがあるという。 それぞれについて補足しよう。
■コンピテンシーの導入
まず、成果主義人事の前段階としての「コンピテンシー」の導入。コンピテンシーは、高い業績を上げるための行動特性をいう。遠藤氏によれば、コンピテンシーの導入はかなり進んでいるが、よく理解しないまま導入を進めているのがかなり多いのが実情だ。
コンピテンシーの考え方は1970年代、米国で生まれた。米国はもともと成果主義の国で、結果がすべてで能力を評価することはなかった。しかしそれだけでは企業の中長期の成長のための施策が活かされないことから、コンピテンシーという考え方を受け入れていった。遠藤氏は、コンピテンシーは日本でいう“能力”の要素を含んでいる。従って「コンピテンシーを導入した日本の企業は、能力主義と変わらないのではないか」ととらえる場合が多いが、それは海外のものをそのまま導入した結果だからだと指摘する。
「日本のコンピテンシーはもともと能力主義だった。これは潜在能力の評価で、実質的には年功序列だった。そのため日本の企業は一足飛びに成果主義に行こうとし、それで失敗した。理由は成果というものの定義を明確にせず、かつ年功序列できた上司が成果を評価できなかったからだ。この中間にコンピテンシーがある。これを理解しているとうまくいく。すなわち、能力が発揮された行動を評価していく。その行動が成果に結び付くということだ」(遠藤氏)
コンピテンシーの導入は、ベンチャー系のIT企業や流通業が成功しており、重厚長大企業ではうまくいっていない。理由は、コンピテンシーは行動に評価の視点を置いて業績を上げるという手法なので、営業や流通系企業は好業績との関係が明確になりやすく、効果を得られやすいからだ。一方、重厚長大企業は難しい行動を求められるので、簡単には結果が得られにくいというわけである。
■多面評価(360度評価)の導入
多面評価は、公正な評価やOJTの一環として導入されるもの。多面評価は上司が部下を正しく評価できない場合、部下や同僚、顧客先など、ほかからの評価を入れる手法である。サテライトオフィスなどで上司が部下の勤務状況を直接的に見ることができないといった場合にも活用される。
■人事評価期間の短縮化
評価期間の短縮化は、従来は半期ごとの評価だったのを四半期ごとに短期間で評価していこうという取り組みだ。理由は、評価期間が長いと、能力や適性のない社員を長期に雇用し続けたままになるという反省がある。これでは人材投資が無駄になるし、能力や適性の優れた社員が、そうではない社員と同列に評価されることになり、できる社員の士気をそぐことにもつながる。それを改善しようというわけである。
ただし、短期評価といっても1カ月単位では、今度は評価作業に追われることになるので、四半期(3カ月)単位が有効というわけである。この短期評価は、ITを活用することによって日常の行動を自動的に評価するといった仕組みとの連携で導入されるケースが多いといわれる。
■バランスト・スコアカードの導入
企業の業績評価と個人評価を連動する仕組みとして、バランスト・スコアカード(BSC)の導入も始まった。
「BSCは管理会計の研究者が考案したことから会計や経営戦略に適用されることが多いが、例えば米国では人事評価のツールとしてとらえられている。いままでは企業の目標と個人の目標はファジーな関係だったが、この関係を明確にしたのがBSCであり、その意味で画期的な手法といえる」(遠藤氏)
■eラーニングによる効率的な人材教育
eラーニングは、いうまでもなくインターネットを活用した人材教育方法。HRMの eラーニング専業であるスマートリンクの代表取締役CEO 北澤淳一氏は「eラーニングは2002年度下期から変わってきた。つまり、案件数、企業内研修が増え、eラーニングの新規事業者も立ち上がってきた2003年はeラーニングのターニングポイントになる」と指摘する。
同氏によれば、HRMに関するeラーニングの導入効果はこれからだが、目標にすべきは企業人がどういう方向に自分を伸ばしたいのか、それには何を学べばいいのかをナビゲートするようなラーニングポータルを与えることが重要という。そうすることによって個人を成長させるための学習の場を創出し、かつ、それを学習者にだけ提供するのではなく、学習の管理者としていかにマネジメントするかも不可欠だ。
それには各人の学習の進ちょく状況を管理するのではなく、BPRによって業務プロセスを革新したように、教育によって企業価値を高めることが重要となる。スマートリンクではこれを「EPR(Education Process Reengineering)」と呼ぶ。ITを活用することによって「PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクル」を回し、イノベーションを起こすこと、それがeラーニングというとらえ方である。
「eラーニングは研修環境全体のイノベーション。ネット上での教育も、集合教育もOJTもラーニングオブジェクトであり、それらをeラーニングのラーニングマネジメントシステムで統合的に管理(ブレンディング)していくのが理想」と北澤氏は語る。
■アウトソーシングの活用
アウトソーシングはかなり進んでいる。企業の営業事務などだれでもできる業務は積極的に外部に委託し、社員は企業の収益に貢献できる業務を遂行していくという考え方。人事部の場合も、給与計算や新入社員教育といった定型的な業務と、非定型業務がある。定型的な業務は積極的にアウトソーシングする傾向が少なくない。「人事評価など非定型業務も含めてアウトソーシングしたいというニーズも多いが、人にかかわる部分は企業の将来の成長に左右することであり、外部がすべてを理解できるわけではないので、それはやるべきではないと思う」と、遠藤氏は指摘する。
■インセンティブ制度の導入
インセンティブ(歩合制度)は今後の潮流の1つ。日本の場合、インセンティブは賞与払いというケースが少なくないが、賞与は実質的には生活給に組み込まれており、あまり賃金格差が付けられていない。だが米国の場合は非常に多い。賞与はコストと見込む必要があるが、インセンティブは達成されなければ支払う必要がない、つまり、当初から見込む必要のない経費である。
日本人の意識として、歩合やコミッションには悪い印象があり、企業もあまり積極的に採用してこなかった。しかし、今後は右肩下がりで成長があまり期待できない。となればインセンティブを採用すべきだし、実際、日本の企業でも採用して成功しているケースが増えつつある。
ただし注意しなければならないのは、個人単位のインセンティブは足の引っ張り合いになり、避けるべきだということだ。そうではなく、組織単位のインセンティブを採用するのが有効だという。これは情報の共有化を推進する場合にも有効だ。こうした組織単位のインセンティブは米国でも注目されており、日本でも今後増えるとみられる。インセンティブは、先に紹介した短期評価との連携という点でも有効だ。
う~ん。みなさん、いっぱいつっこみどころがあると思いますが、それはコメントにぶつけてみてください。
最後に紹介するのは、けっこう的を射た考え方だと感じたものです。ただし、それをどうやって実現するかが課題ですが。
■伸びている研修は「組み込み」と「ヒューマンスキル」人材育成は、個人の成長を組織の成長へつなげる
こうした状況で岡田氏は、「強い会社を作るためには、個人の成長を組織の成長につなげることが必要。そのために、組織的な学びの場の提供が求められる」と同社の人材育成に関するコンセプトを説明。単に教えられた知識ではなく、フロネシス(個別の状況や文脈において、適切な判断や行為ができる実践的知恵)を育成する場作りと、ナレッジの共有が行える組織作りが重要であるとした。
専務執行役員の楠武芳氏は、「(富士通ラーニングメディアを含めた)日本の研修会社や教育ベンダはいままで、『個人の成長』に軸足を置いた研修サービスを提供してきたが、強い個人が育成できたら、自動的に強い組織や企業ができるのか」という問題点を指摘。個人の知を「見える化」し、共有するソリューションを提供していくと説明した。
こうした「個人を成長させる」ことから「個人の知を共有して組織を成長させる」ことへ軸足を移した理由について、岡田氏は「いままでは、個人の研修の結果、その教育投資が組織の成長にどう影響したかが判断しづらいという課題があった。いかに組織の成長につなげるかという領域まで踏み込むことで、企業の人材育成を支援したい」と述べた。
人材育成とは「人材をどうする?」ではなく、「集団をどうする?」という課題であり、組織論である。
これはグランドセオリーに書いてある文章です。みなさん、ぜひ、グラセオ読んでみて下さい。
それでは、かなめんたでした~
- posted by kanamenta at : 22:27 | コメント (0件) | トラックバック (0)
コメントする