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2010年07月08日

取締役会議の内容の全てを、音声データで全社員に公開する企業(Hatena)

雅無乱です。

ちょっと前になるが、2008年11月10日(月)22:00~放映されたNHKスペシャル“デジタル・ネイティブ~次代を変える若者たち~”を見た。

この番組の中に、非常に興味深い組織体制を持つ会社が紹介されていた。

ネットでは“はてなダイアリー”で有名なネット企業 Hatena http://www.hatena.ne.jp/ である。
                 images%28hatena%29.jpg
ここからの内容は、私がNHKスペシャルの取材内容を再構築したもの。

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Hatenaの社長は、近藤淳也氏(35歳)。
                 ph01.jpg
ここにインタビュー記事アリ→http://career.gree.jp/interview/03/kondoh/01(Greeキャリア)

Hatenaを9年前に設立し、“日本のGoogle”という異名を持つまでに急成長させた。

株式上場を優先すれば、数十億円の創業者利益が得られる、という状況下で、それをせず、世界標準を学ぶため48人の社員を残し、単独アメリカへ行った。この行動が、経済的成功だけを追い求めるビジネス界に衝撃を与え、各界から取材が相次いだという。

数々のベンチャー企業の上場を手がけてきたHatenaの顧問会計士:磯崎哲也氏も、この近藤社長の「資本の論理を追わない」行動には少なからず驚いたという。

「Hatenaの一つ前の世代のベンチャーだと、他社との競争上、資金を持った方が強い。あそこで上場していれば巨額の金が手に入ったはず…」

近藤社長は番組中でこう語る。

「そんな事よりもっと大事なことがあって、私たちの世界だったら例えば、どうしたらもっと100万とか1000万だとかいう人に(自社サービスを)使ってもらえるのか、どうしたら人々の生活を本当に変えることができるのか、という事が一番頭の中を占めているわけですよ。あんまり“上場を目指す”とかいうのは、それとリンクしてない気がするんですよ。ただそれだけじゃないですかねぇ…」

特に注目したのは、このHatenaという会社の組織体制だ。

なんと、取締役会議の内容を全て音声データにして、社内ネット=48人の社員全員に公開している。会社の経営方針を決める取締役会議の内容全てをオープンにする、というのはなかなかすごい。

「役職による情報格差を無くす」のが目的という。

近藤社長:「各セクションが抱える課題を、全員が等しく共有し、誰でも解決のアイディアを提案しやすくする仕組みにしています」

何と、社内で行われる個人面談までもが公開が前提となっている。社員のプライベートの情報をも、音声データとして社内で共有される。

番組で紹介されていたある社員の音声データは…

「体調管理は私もそうだが、子どもの方が不安定。夏休み明けくらいから(仕事との両立で)家庭がドタバタしているから…。そこが安定すれば…」

正直、そこまで「共有するのか」と驚きだった。

こうした情報まで共有する事で、互いの業務を補い合うだけでなく、新たなサービスを発想するためのヒントとして位置づけているそうだ。

近藤社長はこう語る。

「(略)…常に新しいものを提案して行かなくてはならない。であれば、当然私たち自身が、新しい技術があるんだったら全部共有して、“情報を取捨選択するのは<取る側>であって<出す側>ではないんだ”、という発想の転換を行って、やってみようと…」

確かにこの逆転の発想だと、都合の悪い情報の隠蔽は起こりにくく、全社をあげて危機にも対応できる。それにしても、重要な情報の独占と隠蔽こそが権力の基盤である…という旧い常識を簡単に崩して逆転させてしまう、近藤氏の発想と行動力はすごい。

そんな新しい組織風土をつくった近藤社長のもとには、数多くの若者が起業の相談にやってくるという。

役職による序列が崩壊し、指揮系統さえ機能しなくなり、しかも社員の活力さえ衰弱の一方の現在の企業組織。多くの経営者が…社員たちが答えを模索している。

このHatenaのような、情報を全てオープンにした共同体的な企業の在り方が、次代の組織のスタンダードになっていくのではないか…、番組を見てそう思った。

 

コメント

 この活動には、比較的長く参加してきましたがここ数年で、まず携わっている仲間みんなの一体感が増して来ているのは間違いないです。学園祭の露店も、みんなが当事者になって様々なアイディアを出して準備段階から、楽しんでやると必ず高い成果を残せるし、さらに仲間との繋がりが深まったというのが実感です。
 今後のなんで屋の方向性はどんなものか楽しみです。続編期待してますよ☆
 

  • makotosamaxchan
  • 2010年12月10日 18:42

企業の社会的責任(CSR)については様々な取組みがされてます。問題はその中味。
「より良い社会を築いていきたい」という想いは誰もが持っていますが、ゴミ拾いやテーブルfor2などではなんとなく手ごたえが感じられない・・・という社会人は多いのでは。
類グループの社会事業部のような取組みがもっと広がっていけば、もっと社会が面白くなりそう。

  • 羊熊
  • 2010年12月16日 11:38

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