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2010年07月09日

企業を活力ある場に変えたい!共同体化への理論的基盤(2)

こんにちはよしたつです。
みんなで作り上げた『実現論』をベースにした新シリーズが始まって2回目を迎えました。今回の新シリーズですが、『企業を活力ある場に変えたい!共同体化への理論的基盤』について扱っています。
そもそも、このテーマの目的は、『みんなの共通の認識として、人生の大半を費やす職場を活力あるものにしたい』という想いと、その実現基盤として『共同体化に向けた理論』を提示するということにあります。

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特に前回と今回の実現論(ロの章)では、主にこれまで国家や企業を取り巻いてきた社会状況が、市場の拡大停止以降にどのような動きをし、人類の生活(肉体や精神)にどのような影響を及ぼすようになってきたのかを俯瞰して書かれています。前回の記事と合わせてじっくり読んでみてください。
では、早速本文に入っていくことにしましょう。
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実現論 序文
ロ.肉体破壊・精神破壊と市場の拡大停止(後半)

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そうしている間にも、当の市場自身の崩壊の危機が迫っている。’70年、貧困の消滅によって、人々はこれ以上の物的な充足を得る為にもっと働こうとはしなくなり、物的欠乏が飽和限界に達したことによって、市場は拡大を停止するしかなくなった。にも拘わらず、この社会を差配する統合者(政・官・財および学者・マスコミ)たちは、自分たちの身分を守る為に市場の拡大を続行し、不足する需要を補うべく大量の国債を発行して、七〇〇兆を超える財政赤字(自治体を含む)を累積させてきた。その結果、増刷された紙幣がダブつき、経済は必然的にバブル化する。既に世界中の経済は、アメリカやヨーロッパだけではなく、ロシア、中国までもがバブル化してしまっている。(注:アメリカの株価は、’75~’82年平均に対して、物価調整値で見ても、6倍以上にバブル化している。)今や市場は、バブル化することによって見かけの成長を維持するしかない袋小路に嵌まり込んでしまったのである。
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だが、真っ先に日本が経験した様に、バブルは必ず崩壊する。一国バブルの日本の株価は、5倍で崩壊した。一極集中のアメリカのバブルも、7倍に達するまでに崩壊するだろう。株価の世界同時大暴落から大恐慌への道は、もはや(市場拡大を止めない限り)避けられない所まで来ている。そして、このままでは、大恐慌に襲われた各国政府が、従来以上の天文学的な額の国債を発行することは、目に見えている。その結果、遂に国債の大暴落が始まるだろう。その時、市場は完全に崩壊する。これが、世界の大破局である。

どうでしたでしょうか?
これが書かれたのが今から10年以上前になります。この時点で、世界バブルの崩壊についてすでに言及しているというのは、今更ながらに実現論の事実追求と構造認識の凄さを目の当たりにしてしまいます。
こういったバラマキによる見せ掛けの市場拡大は、誰が見ても今や限界の様相を呈している状況にあり、『モノが売れない』という傾向は、まさに本当はこれ以上誰も欲していないことの表れでもあります。そんな中、このまま私権や市場を拡大させる路線で押し進めていく国家や企業が、どれだけ可笑しな行動をとっているかがわかってきます。特に現在の欧州やアメリカの惨状を見ればその状況の深刻さも痛感できるはずです。
そんな中、企業は今株主から手を離れ、本来そうあるべき対象、社員やその周りの人達に目を向けることができるかが生き残りのベクトルになってきます。それこそが次の展開に続く、共同体の理論につながっていきますが、その詳しい内容についてはまた今度。そんなわけで是非このシリーズを楽しみにしていてください。
それではまた次回お会いしましょう!

 

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