2008年07月02日
人材育成の本質とは?②~「上司」にこそ人材育成が必要!~
こんにちは 😀 はしひろです
7月に入りじわじわと暑くなってきましたね 僕たちもグランドセオリーvol.5三編構成のうちの一編『人材育成どうする?』の完成が近づいてきてどんどんアツくなっています
さて、昨今多くの企業で「良い人材がいない 人材の育成が問題だ 」と考え、能力開発、スキルアップに力を入れなければ!と躍起になっています。
しかし、人材育成の本質とは?①~人材育成の高まりと逡巡する企業~にあるように、企業は人材育成をどうすればいいか分からず、可能性を見出せない状況です。
しかも、この「人材育成」の対象。
なんと、「若手社員」に対するものかと思いきや、今や「上司」こそが「人材育成」の対象となっているのです
一体、これはどういったことなのでしょうか
続きを読む前にポチッな
あるアンケートによると、「人事・人材開発部門が抱える課題(上位選択肢)」として、
当面の課題(2005年)
第1位 組織の活性化等を含めた従業員のモラールやモチベーションアップ 72.7%
第2位 管理職の能力開発 50.0%
第3位 後継者等を含めた各部門での中核人材の育成 48.9%
管理職、中核人材という「上司」の立場である人たち自身が課題であることがよく分かります。
つまり、上司は、
・部下を育てられない
・部下の考えていることが分からない
・チームをまとめることができない
・自分自身にミスが多く周りに迷惑をかけている
など多くの課題を抱えており、その答えが分からないのです。
そしてこのアンケート結果には、
>「従業員の多様な価値観、自己成長を受け入れ、組織を活性化するには、現場での活性化、現場でのリーダーシップが必要になっていると考えられる」
と分析している。
また、このアンケートの結果を踏まえ、コンサルが出した上司への育成方法の答えは、
>基本は、(部下に)「仕事中にかまう」ということ。その際、ある程度の時間をかけて、日頃から彼らの回答や行動を待ち、見守るという姿勢が重要である。いわば母親が子どもに接するような「母性型マネジメント」とも言うべきスタイルである。
>部下の立場から考えると、上司が待ってくれているということは、自分を信頼していることになるわけで、安心して考えることができる。逆に言えば、上司は答を教えてくれないわけだから、彼らも真剣に考えざるを得ない状況に置かれる。そこに、成長が生まれる。
と提示しています。
これらコンサルが提示する人材育成の手法に非常に違和感を覚えませんか
多様な価値観、自己成長という社員がバラバラな状態であるのに、それを取りまとめろ、という考え方がそもそも矛盾している。
また、社員一人一人に「時間をかけてかまう」内向きな上司に着いていこうと思えないし、そもそも本来の仕事の成果をあげることなんてできません
そもそも社員個人の成長や成果を上げることが第一だという考え方では通用しないということです。
社内の個人個人の問題を「人材育成」と考えてもその答えは出ないのです。
会社とは組織全体で成果をあげ勝ち抜いていくものです。
つまり、社員一丸となって闘うチームなのです。
社員は上司との関係を求めているのではなく、社会からの評価を求めているのです。
社会の期待をとらえ、分析し、それをチーム(部下)に伝えていくことこそが上司の役割であり、その目的から生まれる課題が活力源となるのです。
これから、「人材育成の本質とは?」シリーズでは、企業の本質、社会が企業に求めているものを追求していきます
アンケート参考ページ
『第四回:今日的な「上司力」とは何か?』人事マネジメント「解体新書」(日本の人事部)
- posted by hasihiro at : 15:00 | コメント (1件) | トラックバック (0)
コメント
『どうする 日本の社会』 ~活力ある企業が増えている理由~
かつて、みんなの憧れだったJALのスチュワーデス(「スチュワーデス物語」より) JALやトヨタの例を持ち出すまでもなく、かつて栄華を誇った私権体企業の…
コメントする