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2009年12月15日

アミタ社長“熊野英介”氏著【思考するカンパニー】から今後の企業の可能性を探る

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以前、このブログの記事「共同体企業、社会事業を模索するアミタの実践例」の中で、株式会社アミタの社長である熊野英介氏著「思考するカンパニー―欲望の大量生産から利他的モデルへ」の内容を一部ご紹介しました。
 
この熊野英介氏は、アミタだけではなく、最近では信頼資本財団という企業を立ち上げ、新たな企業の可能性を実現すべくさらに成果を上げているようです。
 
 
よって今回は、この熊野氏著「思考するカンパニー―欲望の大量生産から利他的モデルへ」の中から、これからの企業の可能性を捉えている部分を発掘し、それをるいネットで蓄積された認識に基づいてより深めてみたいと思います。
 
 
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以下「思考するカンパニー―欲望の大量生産から利他的モデルへ」からいくつかピックアップしてみます。
 
まず、熊野氏が捉えているこれまでの社会状況の部分から。
 

利他的欲求の実践はこれまで思想的・宗教的な教条(ドグマ)のもとで行われてきたケースが多いが、これらの場合、利他的欲求の不確実さを否定して「人はつねに利他的欲求をもっていなくてはならない」として活動を進めていく。これは本来の人間の姿とは離れているため、その活動を社会に広めていくには限界があった。 
 
事業家である私の発想は、あくまで合理的な形で、人間の本来の姿、本能に沿った形で利他的欲求に基づいた経済モデルをつくっていこうというものである。思想やモラルで人を動かすのには限界があるが、合理的な経済モデルは受け入れられれば、素早く社会に浸透していくはずだ。」(80ページ)

 
利他的欲求というのは、言い換えれば(みんなの期待に応えたいという)社会的役割欠乏ということだと思います。そしてこの社会的役割欠乏の実現は、これまでは思想的・宗教的な教条(ドグマ)のもとで行われてきた、そしてそれには限界があった、とここでは述べています。
 
これはどういうことか?
 
それは、人類社会の近約5000年間(略奪闘争が勃発してから現代に至るまで)は、誰もが私権(の獲得)に収束することによって統合された、私権統合の社会であったということに起因している。私権とは、女や財や身分などの私的権益のことで、私権の獲得に収束するということは、おのずと自分(の利益)第一という意識に染まっていく。
そして、だれもが私権の獲得に収束している状況においては、潜在的に持っている社会的役割欠乏は実現しようがない。(∵自分第一の意識と相手の期待に応えることとは相反するから)
<参考>潮流1:共認原理と私権原理
 
従って、その状況下で社会的役割欠乏を満たそうとすれば、それは現実世界ではなく観念世界(思想・宗教)でのみ可能となる。それが、宗教における博愛精神であったり、それに基づく具体的実践や慈善事業などであった。つまり、それはあくまでもだれもが私権に収束している社会であることを前提としているため、現実世界の中で社会的役割欠乏を実現しようとするものではないということだ。(例えば慈善事業は、私権を勝ち取った者が、そのごく一部を周りに分配しているに過ぎない)
<参考>現実否定の自己欺瞞 
 
 
しかし、熊野氏はこの社会的役割欠乏は現実世界の中でも実現可能だとも述べています。では、それを可能にするための実現基盤は何か?
それが熊野氏の以下の言葉に表れている。
 

「利他の精神という気づきは、利己の追求の先にあった。今は自分の未来と対話したとき。未来の私が語りかける現在への要求は、利他と利己の区別がつかない要求がほとんどだ。」(191ページ)

 
利己と利他の区別がつかなくなるという点がポイントです。
 
それは、簡単に言うと自分の欠乏(期待)と、相手の欠乏(期待)とが一致すると言うこと。これは、相手の期待(欠乏)に応えて自分も充足する(欠乏が満たされる)という共認機能の根本部分であり、それが(社会の期待に応えたいという)社会的役割欠乏を実現する基盤となる。
<参考>実現論 第一部:前史ニ「サル時代の同類闘争と共認機能」
 
そして、これが実現可能になったのは、’70年、工業生産の発展によって、ほぼ貧困が消滅し、豊かさが実現されたことにあります。この豊かさの実現=生存圧力の弛緩によって、社会的な私権収束が衰弱過程に入ります。つまり自分第一の意識がどんどん薄れていきます。
と同時に、私権収束によって押さえ込まれていた社会的役割欠乏がどんどん高まっていく。つまり、社会(みんな)の期待に応えたいという意識が高まっていくことになります。
<参考>次代を読む 
 
 
これは、’70年豊かさの実現により、自分発からみんな発に意識潮流が大転換したということです。
この意識潮流の大転換が、社会的役割欠乏の実現基盤となるものであり、また’70年以降すでにその可能性は開かれていたということです。

<参考>実現論 第四部:場の転換(意識化の活力転換) 
 
 
だとすると、あとはそれをどう実現していくのか?
 
さらに熊野氏の言葉を借りると、
 

「事業とは営利事業ということではなくて価値をつくっていく行動を意味する。そして価値をつくる手法としては事業が最善の道なのだ。」(119ページ)

 
社会的役割欠乏を実現するには、慈善活動やボランティアなどではなく、それを事業として実践するのが最善の道だということです。なぜなら、事業とは収入を得て活動をすることであり、その収入はみなが必要と認めたものに対して支払われるものだからです。(必要ないと思うものに誰もお金を払わないですよね)
つまり、収入を得ることそのものが、皆の期待に応えたかどうかという評価軸となり、逆に言えば収入が得られないということは、皆から必要とされていないということに他ならない。
<参考>超国家・超市場論22 お金は、現実の必要度を測るモノサシ
 
 
ただし、まだまだ課題もある。
皆から必要とされ収入が得られても、その必要度に応じた収入にならないことも多いのが現状だ。(農業がその典型で、必要度は他の何よりも高いはずだが、その収入はむしろ低く、事業として成立困難ゆえ担い手不足に陥っている)
こんな状況では、社会に役に立つ事業もなかなか実現していかない。
 
熊野氏はこの問題にも気付いていて、「信頼資本財団」という企業を立ち上げ、社会的事業への(資金などの)支援や業務提携、社会事業家同士のネットワーク化なども行っている。
信頼資産財団
※熊野氏は右から3番目の方です。 
 
 
熊野氏が実践しているように、これからは、社会の期待に応えることがどんどん事業化されていく時代となる。これは、国の政策(支援金や評価形成)も合わせて実現していかなければならない課題であるが、未だに利益至上主義でこのことに気が付かない企業は、いづれ淘汰の波に呑み込まれていくのは間違いない。
 
<参考>「需要発から供給発へ」より以下引用。

そう人間は答えさえあれば誰だって「類的生産の供給者になりたい」と思うし、「なれる」のだ。何故なら共認充足の欠乏は誰にも備わっているし、潜在的需要としては無限にあるのだから、需要の心配は全く無用であって、欠落しているのは答えと供給体制の整備だけなのだ。そして「これまでの市場経済の需要発の発想」を超えて「類的供給体制の整備=供給者の育成」という視点で、補助金(否、手垢についた補助金という言葉は止めて活力再生事業者支援金と呼ぼう)を「子育て支援」活動や「老人のやりがいづくり」活動や勿論「共認形成」活動に払っていけば、供給者はどんどん誕生していき、日本は世界経済のまさに最先端を切って、新たな類的生産の時代を開いていける。
そしてそれこそが「真っ先にバブル崩壊を経験した日本国にこそ、次代の金融先進国となる土壌があり、そこで得た新認識や新理論を、みんなに発信していくこと」の中身であり世界の人々から「日本国に期待されていること」ではないだろうか。

 
 

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コメント

企業理念に共感できる会社はいくつか見てきましたが、それをここまでしっかりと体制を組んで実践している柳月さんは本当に凄いですね!
理念が人々の意識や時代状況に合っていること、そして企業として理念と経営を両立させること、この2つの点が揃っているから、優れた企業として名を馳せているのだと感じました。
ちなみに、商品がとても美味しそうです。

  • Yoshi
  • 2010年4月15日 14:44

柳月さんが、なんで人気があるのか、その秘密が分かりました。
面白いのは、皆が喜んでくれることを常に考えているから、評価もされるし、しっかり集団を存続させる為に、社員教育で利益確保が重要である点も教えている。
ただ、単に金儲けの為に、仕事をしているんではなく、社員の皆さんが、皆(買ってくれた人や食べた人達)が喜んでくれる姿を見る・意識する事で「活力」を得ている事がいろんな職場でも役に立つ意識だと思いました。

  • ジミー
  • 2010年4月15日 22:03

>Yoshiさん、コメントありがとうございます☆+゜
>理念が人々の意識や時代状況に合っていること、そして企業として理念と経営を両立させること、この2つの点が揃っているから、優れた企業として名を馳せているのだと感じました。
そうですね!今や、お客さんや就活生など、誰もがお金=利益以外の価値を求めているからこそ、柳月さんのような企業が注目されるんでしょうね!他にも成功事例があると想うので、今後も紹介していきたいです♪
>ちなみに、商品がとても美味しそうです。
とっても美味しかったです(^^)北海道に行かれたら、ぜひ召し上がってみてください☆+゜

  • はるっこ
  • 2010年4月16日 15:19

>ジミーさん、コメントありがとうございます☆+゜
>ただ、単に金儲けの為に、仕事をしているんではなく、社員の皆さんが、皆(買ってくれた人や食べた人達)が喜んでくれる姿を見る・意識する事で「活力」を得ている事がいろんな職場でも役に立つ意識だと思いました。
そうですね!“仕事=やらねばならないこと”って捉えるより、“どうしたら関わる相手が喜んでくれるか?”と捉えていけば、日々の仕事や周りの人との関わりが、とっても充実したものになりそうです♪
気付きをありがとうございます☆+゜

  • はるっこ
  • 2010年4月16日 15:24

映画の中の特別活動その17

クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 (2010 日本) しんちゃんフ

  • 特別活動
  • 2010年4月17日 18:19

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