2011年09月26日
経営者の視点に学ぶ~老舗企業を変えた!序列体制からの転換・星野リゾートに学ぶ
こんにちは
先週に引き続き、「経営者の視点から、謙虚に学ぼうシリーズ」の第3回目
創業は1904年。100年以上続く老舗企業
「(株)星野リゾート」の4代目社長:星野佳路氏から、「序列体制からの転換」を学んでいきたいとおもいます 😉
(株)星野リゾート:星野佳路氏は、バブル以降年々下火になり次々と破綻するリゾート施設を再生し成功に導いている方です。
その企業再生の秘密は、
「仕事が楽しい・ここで働きたい」
と、社員が思えるようになる組織作りにあるようです。
実際に自社も老舗企業でありながら、大きな社内体制の変革を行ってきました。
そして、その変革によって社員が活力をもって仕事に取り組んでいる=成果を上げています。
では、どのようにして変革をおこなってきたのでしょうか 😀
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◆厳しいトップダウン経営で、100人いた社員の3分の1が退職という危機・・・
星野佳路氏が経営者に就任したころ、政府からリゾート施設を充実させていく方針が出されました。
大手企業が次々と開発に着手し、各社との競争が激化していきました。
当時の状況を星野氏のインタビューから、
競合との競争に耐えうる一流ホテルに変革するべく、今ではとても考えられませんがトップダウンでマネジメントを行っていきました。
しかし、給料も高くはなく、休みも少ない中でスタッフに厳しい対応を迫りましたから、気がついたら100人いた社員の3分の1ほどが退社。何とか人材を確保せねばと自らハローワークに求人を依頼したのですが、なかなか応募がない。
ある日、ハローワークの壁を見たら、「星野に行けば殺される」そんな落書きを発見……。これには正直へこみました。
と振り返っています。この課題を突破すべく星野氏が考えたことは・・・
◆全ての情報を公開することで、スタッフが自ら考え、楽しみながら仕事をする。
星野氏は、
会社の売上などを含め、全ての情報を公開
月に1度の定例会議は、社員はもちろん、アルバイトでもパートタイマーでも誰でも参加できるよう門戸を開放
全ての店舗のお客さまからのアンケートが即座に社内Web閲覧可能
(上記写真は、(株)星野リゾートのHPよりおかりしました)
このようにして「未来はこうなるんだというビジョン」を明確にして、スタッフ全員で情報を共有することを行いました。
それにより、スタッフ自身が自ら考え、楽しみながら仕事をするようになりました。
働くスタッフは、こんな風におもっているそうです。
「常になんで?と考えろ!」ディレクターからの、この言葉が私を成長させてくれていると思います。
今までは、通常業務をことに精一杯だったのですが、この言葉によって、私自身視野が広くなったように思います。
そして、積極的に、プロジェクトやミーティングに参加し、自らミーティングを開くことによって、自分の意見をしっかり持って、発言するということが、身に付きました。
(入社3年目:女性)
星野氏は、
スタッフに仕事をどんどん任せていく。
そうするとみんな、自分で考えるようになり、未来のビジョンを信じて、楽しみながら働いてくれるようになった
やはり仕事が楽しい、ここで働きたいと思えることが、一番のモチベーションになる
と話しています。
◆2000年、社内体制の変革。序列体制からみんなの共認へ
スタッフの活力アップとともに、業績もアップ していく・・一方で顧客満足度=成果が落ちていく・・・ という新たな事態はおこります
原因を追究していくと、そこで浮かび上がってきた問題は、
「業績良好→降格人事がない→上司のポジションが守られる=序列による組織の固定化」
という問題でした。
これによって、社内の士気が下がってしまっていたのです
星野氏は、ここで大きな社内体制の変革 を行います。
それは、
ピラミッド型の組織体制をやめ、10人ほどのグループユニットで構成された全くフラットな組織体制へと移行
ユニットの責任者であるディレクター職は完全な立候補制
(上記写真は、(株)星野リゾートのHPよりおかりしました)
と、序列体制を廃止します。星野氏は
出世し続けることが大事で、降格したら終わりという従来の発想を完全に捨て去ることが必要
私たちは「充電」と「発散」と呼んでいますが、ディレクターとして培ってきた能力を発散する時期もあれば、他者にディレクターを任せて再び充電する時期もある。
ですから当社では、充電期に入ることは、悲観するようなことではない。
大切なことは、今、一番勝てるチームを常につくっておくということ。
(上記写真は、(株)星野リゾートのHPよりおかりしました)
と意識して、序列によるぶら下がり意識を改革し、社員全員が当事者となって仕事に取り組む体制をつくっていきました。
それによる社員の活力は、
「やる気があれば何でもやらせてくれる。そして、そういう環境が整っている」「組織がフラットであり、誰とでも気軽に話しができる環境がある」これが、星野リゾートの魅力だと思います。
そういう環境だからでしょうか、人間的に面白いスタッフや、尊敬できる上司が沢山いてかなり面白いです。この会社にいれば、色々な意味で、自分が成長できると思います。(入社3年目:女性)
社長との距離が近い、誰にでも発言の場が与えられている、毎年「うきうき」するような企業のビジョンがある。
(入社10年目:女性)
難しいのは「モノ」や「カネ」よりも「ヒト」の部分だと感じています。スタッフへの教育や目標の共有、仕事の任せ方、ほめ方/叱り方等まだまだ学ぶべき部分は多く、パート/アルバイトスタッフの声に気付かされる事も
(入社3年目:男性)
と、アップし続けています
また、星野氏のツイッターでこのようなやり取りも行われています
社員さんのつぶやき
先輩方たちが魅力プロジェクトやってて憧れてます。今は仕事覚えるだけでいっぱいだけど、いつかお客様を惹き付ける魅力を企画するのが目標。
星野氏からのRT
がんばれ。現場スキルを全てマスターしていないと、発想の実現までの難易度と行程を想像できない。だから必須。
このように、経営者との距離が近いことも、社員全員が経営者の視点に同化できるきっかけになっているんだとおもいます
社内の活力が成果につながる
星野リゾートはこのような組織体制の変革によって成果を出し続けているのですね
次回も様々な経営者の視点をお楽しみに
星野氏のインタビューは「ドリームゲート」より
社員さんの声、写真は「株式会社星野リゾートHP」より
お借りしました。
- posted by nisi-miw at : 17:28 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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