2020年03月19日
考える身体のつくり方(1)~脱文字脳⇒本能次元で考える力を身につける
プロローグ
日々、仕事をしていて感じること、それは追求力・創造力が求められる時代になったということです。
そして同時に、これまでエリートと呼ばれる人が、どんどん足かせになっている、と思うのです。
追求力・創造力というと、どうも頭(脳)の話、と思いがちです。
頭脳明晰という言葉があるように、デキル人=頭が良いと思いがちです。しかし、これからの時代、果たしてそれは正しいのでしょうか。これからの時代において、どうしたら社会に役に立てるのか。どうしたら、追求力・創造力を高められるかを、考えていきたいと思います。
今週から5回に分けてお届けする『考える身体のつくり方』シリーズは、考えるということを、脳(観念)だけでなく、もっと身体全体で捉えていこう!というものです。そのために、生物進化・身体のメカニズムに学び、認識を深めていきます。
しかし、それだけは頭でっかちなままです!得られた認識をもとに、実験・実践し、フィードバックしながら、身体感覚に照らし合わせて追求していきます。
最初に、時代の状況認識を共有していきます。
日本のGDPは世界第2位というのは、遠い昔の話になりました。今や先進国だけでなく、新興国にも抜かれ始めている状況です。
1989年(平成元年)には、世界時価総額で50社中32社がノミネートした日本企業も、30年後の2018年には、1社しかノミネートされていません!
バブル崩壊後の30年間、日本は一貫して低迷しているのです。GDPや時価総額がこれからの時代の指標になりうるかは議論の余地はありますが、いずれにせよ、これまで日本をリードしてきた政治家・官僚・企業は、21世紀に入り、答えを生み出す力を失ってしまったのです。
これは、エリートだけの話ではありません。今の中高生の3分の1は、簡単な文章が読めないという事実が、一時期社会をにぎわせましたが、日本人全体で年々思考停止が進んでいる状況です(モンペや虐待、暴走老人など、大人も劣化中です)。
なぜ、日本人は思考停止しているのでしょうか。根本的には、学校制度の弊害に行きつきます。
みんな貧しかった頃は、誰もが「いい生活」を求めて、「いい大学」に入るために勉強しました。明治期、富国強兵を実現するという明確な社会課題があった時代は、それなりに勉強も役立ちました。ところが、現在の学校は、そうした課題がないままに、細分化された知識だけを吸収する場所になっています。
知識=文字は、文字どおり?、頭で理解したもので、実は追求力は全然身についていないのです。この暗記脳・受験脳が、日本全体を衰退させているのです。
創造力が求められる時代。文字による理解だけでは、新しいものは生み出せません。もっと、意識のさら深い無意識の次元で、頭より身体で、可能性を追い求めることが求められているのです。
その時に羅針盤になるのが、本能次元で物事を判断する力。すなわち身体感覚。
物進化を振り返れば、生物は38億年のうち33億年は、脳のない時代でした。それでも、ちゃんと行動しています。大脳が生まれたのは、生物史のせいぜい10%程度です。
脳のない時代、脳以外の身体に考える・行動する機能があったのです。
この本能次元の、考える身体とはなんでしょうか。
次週から、みなさんとともに、追求していきます。お楽しみに!
- posted by 岩井G at : 20:26 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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