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2020年06月11日

追求心を生み出すには

 「之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」

これ「論語」で紹介されている孔子の言葉。単に知っているだけでは、それを好きなものにはかなわない。しかしただ好きというだけでは、楽しんでいるものにはかなわない、ということ。 この言葉は、「好きこそ物の上手なれ」からさらに一歩踏み込み、何事もマスターするためには楽しむことが大切だと説いています。

例えばある経営者は、将来伸びる若者とそうでない若者について、こう話していました。 「新入社員のことは、まずまともな仕事はやらせてもらえない。大抵は雑用からだが、それをこなす姿勢で、伸びるかどうかどうかがすぐ分かる。」 アカラサマに嫌そうな表情を浮かべている人間は、まず見込みがない。それまでの小さなプライドを捨てて、素直になれるかが大切だと、その方は続けます。

「特に高学歴でエリート意識の高い人に、その傾向は表れやすい。社会に出れば、時には高卒の先輩に、時には年下に仕事のやり方を教わらなければならないこともある。そのとき謙虚な姿勢がなく、素直に先輩の話を聞き入れない新人は、いずれ落ちていく」

素直で謙虚な姿勢の人間は仕事を吸収するのも早いし、職場にもすぐに溶け込める。一方で、「これは自分の望んでいる仕事ではない」と決めつけてしまえば、どんな仕事も単なる時間つぶしにしかならず、いつまで経って成長が見込めない。 もう一つ事例を。

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戦後の大宰相と言われる吉田茂氏は、東京帝国大学を卒業後、外務省に入省します。当時から「有能」と評判だった吉田氏は、それだけに自負心もかなり強かったそうです。

写真はコチラからお借りしました

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しかし外交官として赴任したのは、花形と言われる欧米ではなく中国。しかも赴任した先で与えられた仕事は、まさに雑用。電信室に届いた電信を大使に届けるだけという、ただのメッセンジャーボーイでした。
「何でオレみたいな有能な人間に、来る日も来る日も、電信文を届けさせるようなつまらない仕事をさせておくんだ!」
吉田氏は、その不満を妻の父親である牧野伸顕氏にぶちまけます。自分が如何にくだらない仕事をさせられているか、を手紙にしたため、赴任先から日本にいる牧野氏に送ったのです。ところが牧野氏からの返事は意外なものでした。自身も外交官出身で、外務大臣を務めたこともある牧野氏は、吉田氏をこう諭したといいます。

「お前の仕事は、大使よりも先に電信文を見る立場にあるじゃないか。それこそ、一国を左右する電信文かもしれない。それを目にしたとき、大使がどのように行動するか、そして自分ならどうするか考えてみろ。毎日そんな実践的な勉強ができるなんて、いいポジションじゃないか」

この言葉に、吉田氏は胸のつかえが取れ、前向きに仕事に打ち込めるようになったそうです。

一つの工程で終わる仕事は少ない。仕事の規模が大きくなればなるほど、工程は多岐にわたり、大勢の人が係わってくる。
与えられた自分の手元の作業だけを「仕事」と捉えるのか?
みんなで成し遂げようとしている全工程を「仕事≒成果」として捉えるのか?

言ってしまえばこの視点の高さの違い一つで、追求心を掻き立て仕事に打ち込み、成長できるかどうかが決まるのです。仕事に行き詰った時、活力が湧かないときは、全体を俯瞰してみることをお勧めします。きっと見えなていなかった視点や追求ポイントが見つかるはずです。

※参考:「ビジネスに効く教養としての「中国古典」超一流の常識」(安恒理著:朝日新聞出版)

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