2020年08月27日
【実現塾】~カタワの母子オランウータンが観念機能を獲得し人類に進化していく
前回、人類の祖先は、類人猿(チンパンジー、ゴリラ、オランウータン)のなかで、最も授乳期間の長いオランウータン(他が3or4年に対し7年)であることを見てきました。
※【実現塾】テナガザルから類人猿2 ~ 人類の祖先は「オランウータン」
そのオランウータンのなかから、後ろ足の指が先祖返りして枝を掴めず樹上に棲めなくなった「カタワのオランウータン」が人類に進化していく。
今回は、カタワのオランウータンがどのように人類に進化していくか?
実現論:ヘ.人類:極限時代の観念機能
足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちと同様、足で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサル=人類は、樹上に棲めるという本能上の武器を失った結果、想像を絶する様な過酷な自然圧力・外敵圧力に直面した。そこで、本能上の武器を失った人類は、残された共認機能を唯一の武器として、自然圧力・外敵圧力に対応し、そうすることによって、共認機能(≒知能)を更に著しく発達させた。
Q.樹上に棲めなくなった「カタワのオランウータン」は、到底生きていけないような逆境に直面する。それはどんな逆境だったか?
◎樹上とは違い地上はトラなどの肉食動物が動き回り危険がいっぱいで居場所がない。そこで、密林を出て、水を挟んで容易に肉食動物がたどり着けない、海岸沿いの「洞窟」に隠れ住んだと考えられる。
◎しかしそこには食料がなく、恒常的に極限の飢餓状態に陥り、食べられそうなものは何でも食べて生き延びるしかない。
◎ミズゴケ、海岸沿いに生えている木の実や、草や草の根、昆虫。しかしそれでは不足で、危険を冒して夜間に洞窟から出て肉食動物が食べ残した頭蓋骨の脳髄や骨髄を探して啜った。しかしこれは滅多にない高級食べ物で、死肉に群がる蛆虫(うじむし)も食べなければ生きていけない逆境だった。
Q.これほどの過酷な逆境でカタワのオランウータンが、奇跡的に生存できたのは?
◎生命現象として、遺伝ミスから先祖返りの変異は頻繁に発生する現象である。ゆえに、先祖返りして樹上に住めなくなったカタワのオランウータンは、常に発生していたと考えられるが、まず生存できない。
◎そのなかで、まだ生存の可能性があったのは、雌(メス)のカタワのオランウータンだと考えられる。カタワで生まれても乳幼児の間は母親に密着して(しがみついて)樹上に棲めた。しかし大人になると樹上で生活できなくなり、地上の生活を余儀なくされる。
◎地上の洞窟に隠れ棲むカタワの雌(メス)オランウータンは、庇護してもらうために樹上にいる雄(オス)オランウータンに性挑発を行い、それに応じた雄(オス)との性充足で不全をやわらげた。
◎そして、妊娠→出産して母子になると、7年間に亘る授乳期間を通じた強い母子密着関係により不全をやわらげたが、授乳期間も庇護してもらうために、生命線である授乳期間の長さを捨ててでも「性充足」を高めることに可能性収束していく。
★「挑発機能」と「性充足」を強化していった母子オランウータンだからこそ、奇跡的に生き延びられる可能性があった。
Q.人類の前身の原人は?
◎人類の祖先がオランウータンだとすれば、人類発祥の地はスンダランド以外考えられない。従って、ジャワ原人から北京原人やアフリカ原人や南欧原人が枝分かれしたと考える他ない。
◎約30万年前のネアンデルタール人やデニソワ人は、現生人類と交配可能なので、大きくは彼らも現生人類の一種であるとみなすべきである。彼らも突然登場するわけではないので、当然原人から進化したものと考えられるが、ネアンデルタール人等の誕生の地は原人発祥の地であるスンダランドである可能性が高い
★洞窟に隠れ棲んだカタワのオランウータンの母子は、奇跡的に生き残りジャワ原人にまで進化した。
Q.カタワのオランウータンがジャワ原人になるまでの間200万年~100万年、彼らはどのようにして生き延びることができたか?
※起源の年代は、新テナガザル約400万年前、オランウータン約300万年前、ジャワ原人約170万年前。
◎(縄張りを確保できなかった原猿が親和共認に収束していったのと同じで、)カタワのオランウータンもまずは過酷な環境の不全を和らげるために、「密着充足」⇒『性充足の機能を進化』させる方向に向かい、それが生き抜いていくための最大の活力源となった。
→人類はオランウータンの性収束をそのまま踏襲し、とりわけ雌(メス)は性充足の快感機能や挑発機能を著しく進化させていった。
→それによって、オランウータン以上の『知能の進化』をもたらした。
◎地上で素早く動き回れるようになるために、毎日『直立二足歩行訓練』を繰り返した。この二足歩行訓練が全ての未開部族にみられる踊りの原型となっている。
→この二足歩行訓練はみんなの士気を高めると共に、トランス状態を現出させた。
→直立歩行訓練は踊りとも言えるが、そのトランス状態が性充足を更に加速した。
◎人類は、性充足をはじめとする密着充足を高めるために毛が抜けていった。
◎知能が進化すると共に、簡単な石器を使えるようになり、海岸のカニや貝を食料にできるようになった。
Q.地上を走れるようになり、性機能と知能が進化しても、なお地上は危険がいっぱいで恒常的な飢餓状態にあるという現実は変わらない。そこで人類はどうしたか?
◎置かれた環境が「同類圧力>生存圧力」から『同類圧力<<<生存圧力』に一変し、大半の時間を洞窟内で暮らしていた人類は、ひたすらみんなで「どうする?」を追求し続けた。
◎しかし、感覚機能=本能で掴める外圧の中にも、共認機能で捉えられる同類圧力の中にも突破口がない
◎そのため、感覚機能で捉えられる自然の奥にある『力』を対象化し続ける。
現象を掴む本能の感覚器官⇒相手の行動の奥の心情・期待を掴む共認機能、持てる機能のすべてを使って、大自然のありとあらゆる力を対象化し続ける。
◎そして遂に、大自然の力を生み出す(奥にある)対象=『精霊』=超越存在を見出していく。
★人類が万物の背後に見たこの精霊こそ、人類最初の観念であり、DNA進化を超えた新たな進化機能となる観念機能を獲得していく。
実現論:へ.人類極限時代の観念機能
極限状況の中で、人類は直面する現実対象=自分たちを遥かに超えた超越存在たる自然を畏れ敬い、現実対象=自然に対して自分たちの生存(=危機からの脱出)への期待を込め、自然が応望してくれる事を切実に願った。つまり、人類は直面する過酷な現実対象=自然を凝視し続ける中で、元来は同類を対象とする共認機能を自然に対して作動させ、自然との期待・応望=共認を試みたのである。そして遂に、感覚に映る自然(ex. 一本一本の木)の奥に、応望すべき相手=期待に応えてくれる相手=精霊を措定する(=見る)。人類が万物の背後に見たこの精霊こそ、人類最初の観念であり、人類固有の観念機能の原点である。
Q.人類だけがしゃべれるのは?
◎オランウータンはもっとも授乳期間が長く、母子密着の親和機能が共認機能をさらに進化させると共に、著しく知能を進化させた。
◎しかし、共認機能を進化させれば、必然的にしゃべれるようになるのならサルもしゃべってるはずである。
◎「観念機能」+「発声機能」の両機能があってはじめて言葉→しゃべれる機能になる。
◎人類は共認機能を更に超えた「観念機能」を獲得した。この観念機能こそが、人類だけがしゃべれる所以であり、著しく知能を進化させた理由である。
◎感覚機能で捉えられる自然の奥にある、大自然の力を生み出す対象=精霊=超越存在を見出し、その精霊を少しでも自らの中に取り込み一体になりたい、仲間と共認したいと“クルクル”や“ピカピカ”といった最初の「擬態語」を生み出す。その同化・追求過程のなかで発声機能も進化させていく。
★洞窟に隠れ棲んだカタワのオランウータンの母子は、生き延びるために「どうする?」を追求し続けるいことで「言葉=観念機能+発声機能」を獲得するに至り、最終的にジャワ原人にまで進化した。
今回はここまで。
次回は、カタワのオランウータンが観念機能を獲得し「原人」まで進化するが、その後の人類の進化を考えるうえで焦点になるのが「人類の移動」。なぜ、人類は極寒の地まで北上したのか?できたのか?
by 麻丘
- posted by komasagg at : 23:52 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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