2021年09月25日
9/11【実現塾】活力論8 家庭による右脳封鎖(1/2)
9/11に行われた【実現塾】の要約です。
この間、実現塾では『活力の衰弱』を脳回路にまで踏み込んで追求し、原因として「成績信仰→ペーパーテスト(暗記能・文字脳)」を通じ、活力の源である「右脳が封鎖」されていることを明らかにしました。
『成績第一 → ペーパーテスト重視 → 左脳偏重 → 右脳封鎖』(※リンク)
しかし、右脳封鎖の原因は、学校だけでなく、習い事漬け等、家庭にもその原因があることは明らかです。従って今回の実現塾では、さらに子育ての根本である家庭に踏み込み、“すべての家庭”が陥っている普遍的な右脳封鎖の構造を追求しました。
子どもたちから活発な意見が出て、そこでリアルな親からの管理・監視事例には驚きました。同時に、親も子供も、管理している・管理されいる“自覚がない”ことに、やばさを突きつけられました。
今回の実現塾の内容は、ある一部の特殊な事象ではなく、すべての家庭に当てはまる極めて重要な内容で、今後を考えていく示唆が含まれています。
Q1.現在の家庭で“やばい”と感じる現象は?
・離婚率の増大。非婚者の増加。出生率の低下。セックスレス。
・会話ない。活力がない。親和欠損児童の激増。
・家庭内暴力。児童虐待の激増(20年で17倍)。殺人事件のうち親族間が過半を超える。
◎特に最近虐待、殺人などの異常事件が目立って増えてきた。
Q2.虐待や殺人は一部の家庭の現象だが、最も広範囲に見られるのは、親の子どもに対する、管理圧力や干渉。親の監視や干渉が強くなっている事例は?
・習い事・スケジュール詰め込み。
・進路への干渉、思い通りの進路に進ませようとする。進路は親の許可制みたいになっている
・遊びに行く「何時まで?誰と?どこへ?」。日常的な監視(宿題やった?何した?)
・子どもへの禁止事項が増えた。友達付き合い・学校への口出し・制限。
・GPS・LINE監視は当たり前 →LINE勝手に返信、子供部屋に監視カメラ
☆当たり前になっているけど“実はこれもやばいのでは?”という現象は?
・やたら行事が増え、それに参加する親が増えた(運動会、文化祭、種々の発表会)
・授業参観の頻度が昔にはない多さ。常時のオンライン参観まで登場。
・学校行事がやたら多い。東大入学式は、生徒3000人に対して、親が3000人以上も参加。
・何でも、いつまでも、送り迎え。etc.
子供たちから多く出てくるのは、ほぼ“ストーカー”に近い「過干渉・過保護」。
ですが、このことに親も子も「やばい」がピンときていない。
★管理・監視が当たり前になっている、やばいの判断がつかないのがやばい。
◎昔の親は、日常的に子供を監視することはなかった。一昔前は中学校では授業参観などなかった。現在は、大学の入学式に親が出席。保護者の圧力で通知表まで発行など、現在の親の子どもへの『つきまとい』は(当人たちには自覚がないかもしれないが)異常です。
※現在の親の進路への干渉は、一昔前の家業を継げという子どもへの圧力とは決定的に違う。家業を継げ、は家族としての集団継承課題。現在の進路への干渉はいい大学→いい会社で、確たる根拠もない。
Q3.子供への異常な付きまとい・支配が強くなってきたのは何で?
☆異様なつきまとい、支配が強まったのはどこから?
・顕著に強まっているのは、2010年頃から。ここ10年。
☆それは、危険情報が増えているから?
・しかし、昔から犯罪も殺人も誘拐もあったし、実際、数は減っている。
☆核家族になって母親の役割が子育てだけになって、母親の子育て不安があるから?
・しかし、核家族は戦前からもあったし、’60・70年代から拡大。時期がリンクしない。
☆子育て不安の上昇や、不安型の母親の増大で、囲い込み支配が説明できるか?
・子育て不安発なら、子供が早期に自立することを期待するはず。
・子供が早期に手が離れれば安心するはず。
・不安型は嫌われたくないので、子供が嫌がる支配や干渉より、むしろ迎合に向かうはず。
☆本当に子育て不安発なのか?
・子育て不安で、一部は説明つくが、しかしそれだけでは「なんでもかんでも把握したい」の行動は説明がつかない。
★本当に不安・心配だったら、一人立ちの方向へ、子供を手放す方向へ行く。
★不安型の母だけではない。仕事をしている、比較的充足型の母でも多かれ少なかれそうなっている。母親のタイプを問わず、普遍的。
◎特徴は「長期化」。
・大学生になっても、20才になっても、社会人になってもかかわろうとする。
◎いつまでも「自分がいないとダメな状況にする」
・100点の残り10点をせめ、一人では何もできないように思わせる。
・いざ巣立とうとすると情に訴えて引き留める。
☆そもそも本来の子育てとは?
哺乳類は12才頃で集団に放り出され、未開部族も12才で一人前、昔の元服は14才。
★子育てとは、離れていく準備である。
核家族だろうが大家族だろうが、子育て不安では説明がつかない。子育て不安があるのは事実だが、それだけでは付きまといや支配には直結しない。
従って、子育て不安のさらに奥に大きな変化が起きていると思われる。
2010年頃から強まっている親の子への『支配・干渉』にある構造は??
・・・今回はここまで。次記事に続きます。
- posted by asaoka at : 10:00 | コメント (0件) | トラックバック (1)
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