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2021年10月10日

【実現塾】哺乳類の集団構造②~母子集団から母系集団へ

実現塾では、集団再生の実現基盤を発掘すべく哺乳類の集団構造の追求を行っています。前記事は、原初の哺乳類は単独で生きており、成体同士で集団を形成できないという事が明らかになりました。ここからは、成体同士も含めてどう集団化したのか?を追求してゆきます。

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②母子集団が隣接し、協同して巣を防衛する
・体格と運動能力に劣る雌は外敵だらけの地上を長距離移動する事ができず、成体になっても自分の生まれた巣穴の近くにとどまる。このため母親とその娘たちは生活圏を共にする (最大で15頭)。
・彼女らの結びつきは強く、結束して巣穴とその周辺を防衛する。(ex.敵を察知すると警戒音を発し、近隣の母や姉妹にも知らせるetc.)
・オスは単独で別のなわばりをもち、メスが発情した時にだけメスのなわばりに入るのが許される。
・キバラマーモットは上記に加え、繁殖期に別の群れから移動してきたオスが一頭加わり、協同してなわばりを防衛する。

③血縁関係のある複数のメスで母系集団を形成する
・血縁関係にあるメスたちと子どもたちの集団で、繁殖期にはそこに少数(1~3頭)のオスが加わる。
・メスたちの結びつきは強く、マーモットの場合は協同して巣穴を掘ったり、防衛や警戒行動を行う。メスは共同授乳して、他のメスの子どもも分け隔てなく育てる
・ライオンのメスは共同で狩りを行い、オスは狩りをしない。

④血縁関係のない複数のメスの母系集団が合流
・メスたちを中心として血縁のある子供を連れ、群れをつくる。乾季から雨季への移行期にこれらの5から10頭の集団が、多数合流して大きな群れを形成して移動する
・オスは10歳前後の生殖年齢に達すると、親から分かれて数頭で集まって暮らす。若いオスはオスの群れで何年か過ごしてからメスのいる群のオスに挑戦して追い出したり、若いメスを奪い取ったりする。

Q:①(リンク)から④にかけて、どうして哺乳類は集団化したのか?集団化するメリットは?
→敵を見つけやすい/分散して逃げられる/集団攻撃しやすい/子育てが安定するetc.

哺乳類は地中に隠れ住む弱者だが、縄張り闘争に負けて地中から追い出されたモグラが、地上への適応を迫られネズミや草食動物などへと進化していった(集団形体②→③→④)。
地上での生存は、敵に見つかる前に敵=危機察知をどれだけ早くできるかにかかっている。従って、360度の外敵を察知できるということが集団化の最大のメリットとなる。
また、地上生活が長くなる程、子供も成体も死亡する確率が高まるので、親が死んでも安定して子育てできるように集団を一体化→拡大し、共同授乳を行うようになっていった。

◎集団の成立原理1:成員全員が外圧を察知してこそ、集団化する意味がある
集まるだけでは集団の意味がない。外も向かず、外圧を察知せず、課題も見つけず、仲良くだけするのは不可能。
企業集団でも集団に外圧を貫通させることが統合上の最重要課題。置かれている外圧の状況を、成員の末端までが共有できるか。一部でもぶら下がり・弱くなると、勝てない。
⇒集団の役に立ちたいなら、「自分に何ができるか?」を抜け出して、とにかく察知した外圧を発信すること!

しかし、もともと集団化できなかった哺乳類はどうやって集団化を実現したのでしょう?→次回に続きます

 

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