2022年09月18日
脳細胞は20歳を超えても増える 記憶力を良くしたいと思う人は注目!
「脳細胞は一度壊れたら再生しない」。こんな話をどこかで聞いたり読んだりしたことはないだろうか。または「20歳以降脳細胞は減少するだけで、増えはしない」とか。実は、この脳細胞は再生しない、増えないというのは事実ではない。
確かに脳の多くは破壊されたら再生しない。しかし、例生する部位もあることが研究で分かっている。その部位とは「海馬」と呼ばれる箇所だ。
海馬は脳の奥深くあり、記憶に関係しているといわれている。快楽脳内物質ドーパミンとβエンドルフィンという通称「脳内麻薬」といわれる駆動物質との相互作用によって、海馬の記憶力(長期記憶)が上がるとされている。
この海馬が再生するという事実が、研究によって明らかになっている。
下記の東洋経済オンラインの記事が詳しい。
「『脳は20歳以降衰えるだけ』と信じる人の大誤解 死が目前であっても新しい脳細胞は常に生まれる」
脳の海馬の再生についてこう書かれているので引用してみよう。
以下引用――
〈スウェーデンのサールグレンスカ大学病院の研究者、ピーター・エリクソンは、成人の脳でも新たな細胞ができるか調べるため、「BrdU(ブロモデオキシウリジン)」という、主に腫瘍専門医が使う、ガン細胞が分裂・増殖したかを調べる試験薬を使用した。
BrdUを使うと、ガンで増殖した細胞が染色されるが、ガン以外の細胞でも新しくできたものは染色される。エリクソンは、ガンで死亡した患者の脳内に新しい細胞ができていれば、BrdUがそれを染色して検出できると考えた。
新しい細胞を探すべく、5名の死亡患者の脳を解剖する許可が降りた。結果、5名全員の脳で新しい細胞が見つかった。しかも、記憶と情動制御の中枢・海馬である。
信じ難いことに、その細胞はできてから1カ月ほどしか経っていなかった。つまり、ガン末期のドナーが死を目前にした頃にできた脳細胞だ。とすると、脳では常に新しい細胞が作られていることになる。〉――引用終わり。
ちなみに海馬で毎日生まれる細胞は1400個ほどだという。
大事な点を押さえておこう。脳細胞は再生する→再生する箇所は記憶を司る海馬→ただし、海馬の活性させるのはドーパミンを出さないといけない(βエンドルフィンとの相互作用)。
ドーパミンを出ている状態とはどんな状態だろうか。そう楽しく何かに取り組んでいる時にどっと出る。
「最近記憶力が落ちたなあ。年かな……」なんて感じて、脳トレなんかを始める人もいるだろう。悪いとはいわないが、それは楽しいことだろうか? ドーパミンはたくさんでていますか? そう思ない、または苦行や苦しいトレーニングのようにやっているなら時間の無駄かもしれない。それよりも夢中になれるものやことにハマってみたらどうだろうか。現役世代の人なら一日の大部分を使う仕事を楽しんでみることが先決だ。
なお、苦行や我慢しながら仕事をするならそれは効果がないどころか、ストレスで脳が委縮する可能性がある。
- posted by nisino at : 20:22 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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