2007年09月13日
大企業がなぜ農業に乗り出せるのか?
のりさん の投稿でも分かりますが、企業が農業に乗り出す理由は様々です。
1.企業のイメージアップ
2.消費者の安全・安心志向の高まりを利用?
3.日本の農業が危ないという危機感??
一方、企業が農業に進出するとなると、基本的には利益を出す必要がある。
利益を出せるのは、基本的に工場栽培 となるようですが、これはこれで調べてみると、既存の農業とそりが合わない事が多いようです
今回は、そんな工場進出が、地元に与える影響について見て行きたいと思います。
続きは、 ポチポチ してから読んでね。
1.年間を通じて大量に安定供給ができるが故に、市場価格への影響が大きい。作物によっては28毛作 もできる。
2.機械化が進んでいるが故に、地元雇用にはさほど貢献しない。
3.工場では大量に水を使う為、用水の安定供給に不安がでる。
4.大量の化学肥料を含んだ排水が放流され、地下水の汚染が懸念される。
などです。
また、基本的には赤を出すわけには行かない。だから、どこに進出するにも、地方自治体等から有利な投資条件を引き出す必要があります。
地方自治体では、企業が進出する事による税収の増を見込んでいるところも多いようですが、実体は、苗や資材は大半が県外から入れられ、地元調達率は低く、造成は自治体が行い、土地の賃料は非常に安く設定されるなど、農業以外の分野でも地域に貢献する事は少なく、それ以上に地元には農作物の価格低下などの影響のほうが大きいようです。
それに加え、自治体が企業誘致の為に使うお金は税金で補填されるという構造になっています。
ここから、思う事は、現段階では利益優先という市場原理の枠の中では、他の農の持つ本源的な価値や既存の農業の活力再生という課題を置き去りにしないかぎり難しいと言う事を示しているようにも思います。
工場栽培というあり方に違和感を持つ人も多いと思いますが、その当りにも原因があるのではないでしょうか。
農への関心の高まりは歓迎ですが、市場原理の中だけで、可能性を追求しても答えは出ない!
農の持つ教育機能など、本源的な価値を1企業の枠、市場の枠を超えて評価し共認しない限り、既存の農業を含めた活力再生にはつながらないのではないかと思います。
- posted by tamimaru at : 3:17 | コメント (2件) | トラックバック (0)
コメント
たった1年で、2位から最下位に?!
たしかにこの間、「マスコミいい加減にしてほしい」
って思うことが増えました。
共鳴することが多いです。
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