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2020年10月08日

「自立しなさい」への不整合感

「早く自立しなさい」「自立して生きられるようになりなさい」

現代、多くの人が親から言われている言葉ではないでしょうか?
だけど一方で、それなりに多くの人が、実は違和感を感じている言葉でもあるはずです。

「自立しなさい」は、
自立するのが良いこととして、教えられます。
ではなぜ、違和感を感じるのでしょうか?

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それは、本来「自立」なんてありえないからです。
我々人類は、自然とも・属する集団とも、一体で生きてきた生物。

しかし、個人主義・権利主体の西洋観念が広まり、
自然からも、集団からも自立することが良しとされました。

西洋観念では、自然は支配・制御するもの=だから例えば空調なんかも、自然は遮断して年中一定の環境を作ろうとする。
その結果、冷房病等の現代病が人類を苦しめ、適応力を失っています。

一方で、古代から自然に適応しながらも快適さ、便利さを生み出してきた技術もあります。
(古来日本家屋の構造等)
それは、言葉としては「適応」が正しいでしょう。

個人主義ですから、個人の利益のために、集団からは自立するのが良し。(自立しないと自分だけが利益を独占できないですから。)
みんなが権利を求める時代はそれで良かった(それなりに活力はあった)のでしょうが、そんな時代ではない現代では、
多くの人が所属する集団である企業=仕事と、生活(いわゆるプライベート)が切り離された結果、
仕事の場は苦の場。生活の場でも孤立感を感じる等。活力がどん底にまで落ちている始末。

企業等の集団に対しては、「依存」が大切です。
依存するから、頼れる。依存するから、感謝の思いが込み上げる。
依存できる集団だから、安心感がある。だから、力を発揮できる。

「じゃあ、いつまでも親に依存していていいのか?」という声が聞こえてきそうですが、
それは違います。
依存は「集団」に対して、「この集団のために自分には何ができる?」と考えるのと同義。
現代でいう親への依存は、ただの「ぶら下がり」です。
そこを混同してはいけません。

今は、自立が良いこと。依存は悪いこと。と、本来とは真逆で教えられるからおかしなことになる。

「自立」ではなく、自然に「適応」する。集団に「依存」する。
本来のカタチを追求すると、それが新しい時代の当たり前になりそうです。
※様々な業界で、「自然素材」・「健康」に着目されているのも、この流れの中にあります。
※「自立」のイメージが湧かない!という人も、「適応」・「依存」ならイメージが湧きませんか?

 

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