2010年06月12日
シリーズ★路上で出合った企業人の声 ~「考える」ことの第一ステップは、状況認識にある~
なんで屋露店では、例えば「国の借金900兆どうする?」といった「どうする?」系のお題を掲げることが多いのですが、会社員の方を中心にこれらのお題に対する最初の反応は、
「どうする?って、(僕ら一般大衆が)何をすればいいの?」
「(選ばれた議員さんでもないし、われわれには)どうもできないでしょ?」
といった不可能視に近いものが意外に多いです。
※写真は「北帰人のひとり言」さんから頂戴しました。
これは、長年我々が本当の意味で「考える」という行為を行ってきていない、少なくとも暗記中心の学校教育ではそれが身についていないことを示しているように思います。
本来、考えることの中心軸の一つは、現実の圧力を前にした「どうする?」という実践思考にあり、その第一ステップは「状況認識」にあります(参照:4/29なんでや劇場レポート「観念力とは何か?」(4) 観念力の本質である考える力とはhttp://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=231048)。
今回は、その実践思考を仕事の現場で行っている「カリスマ販売員」の話です。
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といっても今回は、路上ではなく、露店で出てきた上記のような疑問に対する答えとして、ネット上からまさに実践思考をしている人の事例を発掘してきました。
山形新幹線には、茂木久美子さん・齋藤泉さんという「カリスマ販売員」がおられますが、彼らの驚異的な販売力のヒントは、実践思考(=現実の圧力を前にした「どうする?」思考)にあります。
※茂木さんの写真は47NEWSさんhttp://www.47news.jp/CN/200906/CN2009062001000459.htmlから頂戴しました。
以下、やまがたコミュニティ新聞のインタビューから彼らの生の声を抜粋・引用してみます。
■徹底した状況認識⇒予測思考の反復
「ただ声をかけてきたお客様に売っているだけではダメ。私の場合、東京―新庄間の3時間半をどうプロデュースするかに気を使います。最初の1往復でお客様の顔、表情、しぐさ、服装、荷物などを観察、この人はどこまでいくのか、何を欲しがりそうな人なのかを組み立てます」(齋藤)
「この400人分の『顧客リスト』を頭に入れてワゴンを押し、お客様の一挙手一投足を見逃さないようにします。注意しているのは目。少しでもこちらを見ていれば可能性があるわけで、通りかかる時に『○○はいかがですか』とお声がけします」(齋藤)
※齋藤さんの写真は、やまがたコミュニティ新聞さんから頂戴しました。
「往復回数を増やすテクニックとしては、釣り銭を早くお渡しすること。お客様ごとの釣り銭の額を予想して、ポケットの中の小銭を指の感覚で選び出します。お札をもらうと同時に釣り銭をお渡しすることでスピードアップにつなげてます」(茂木)
■常に共認充足の場づくりに専心
「お客様とのコミュニケーションも大切。販売の時だけじゃなくてトイレの場所とか時間とか、何でも話かけてもらえる雰囲気づくりを心がけてます」(茂木)
「私、昔から方言がコンプレックスだったんですが、この仕事を始めてから方言がすごく役に立ってます。あとコギャルやってて、ぜんぜん優等生じゃなかったんですよ」(茂木)
■やり切ることの充足を知っている
「つばさの東京―新庄間は約3時間半。この間、ワゴンを押すのは普通だと3往復ですが、私は7往復します。『売り切るんだ』っていう気持ちを持ち続けて、最後の最後まであきらめない」(茂木)
「あと完璧主義。不満が残らなかった販売は一度もなく、その日の仕事が終わると反省点をノートにつけてます」(齋藤)
※お二人に共通しているのは、徹底してやりきること。それができるのは、一回一回の販売を楽しみ、その成功体験の積み重ねの結果として、やり切ることで得られる充足も知っているからではないでしょうか。
■実践思考から生まれた充足規範は、普遍的な力を持つ
「人材育成のコツはまず手本を見せること。次にやらせてみて誉めること。そして目標を上げていくことですね」(茂木)
※この言葉は、戦国の武将・上杉謙信の「してみせて 言って聞かせて させてみる」や、太平洋戦争の海軍指揮官・山本五十六元帥の「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」にも通じる普遍的な部下指導の要諦ですが、茂木さん自身はこれらの格言を知らないそうで、まさに現場の実践から生まれた指導規範と言えます。
引用元:
やまがたコミュニティ新聞
○茂木久美子さんへのインタビュー
http://www.yamacomi.com/1212.html
○齋藤泉さんへのインタビュー
http://www.yamacomi.com/1605.html
★この「考える力」というテーマは、彼らカリスマ販売員の話と合わせて、ぜひなんで屋露店でもいろいろな人に伝えていきたいと思います。
- posted by seiichi at : 17:48 | コメント (2件) | トラックバック (0)
コメント
本当に素敵な笑顔がのっている会社案内ですね☆
とくに女性の笑顔が良いですね!!
京都大学の学園祭のフリーマーケットに「なんでや露店」を出店したのですが、立ち寄ってくれた大学3年生曰く、「ちょうど昨日類グループの会社パンフレットが届いたんです。HPを辿っていくと今日京大でなんでやが出ているのを知ったので来てみました!」とのこと。
学生さんをそこまで動かす力を持ったパンフレットって、すごいぞ☆
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