2008年06月17日
企業に市場を超えた活動が求められる時代
最近は就職活動が一段落した学生さんも増えてきました お疲れ様です
何人かから就職活動の話を聞く中で、就職活動中、「社会貢献」や「CSR(企業の社会的責任)」といったキーワードを使う企業が多かったと聞きました :m265:
学生さんの方も企業と社会との関りは気になるポイント のようですが、話を聞いていると「社会貢献」はどこの企業もとりあえず言葉として使っている印象。CSRに至っては良く分かりません。 企業が経済活動に留まらない社会的な貢献を主体的に行おうとする意図のようなんですが
日本のような先進国では、社会の物的な期待は概ね満たされました。社会の期待は、人と人の関係の中での一層の充足や、これまでの大量生産・大量消費がもたらした社会問題等の解決に移ってきています。
そうした想いの高まりが、学生の関心や企業のアピールにも顕れて来ているのでしょうが、CSRという概念は何かプラスをもたらすのでしょうか
応援よろしくお願いします
■CSRが注目される背景
CSRという考え方が注目を集めるようになってきたのは’90年代に入ってから。
貧困を克服した先進国の社会不全△
経済のグローバル化によって成長した多国籍企業の肥大化
が背景にあります。
米政策研究所の国と企業を並列したGDPトップ100ランキングでは半数を企業が占めるなど、近年企業の動きが社会に与える影響は肥大しています。企業が利益追求一辺倒では社会が崩れる、という危機感が高まっているのです。
■CSR(Corporate Social Responsibility)とは?
「企業の社会的責任」や、「企業の社会に対する責任」と訳される事が多いのですが、前述の背景を踏まえると、企業が対話をしながら市民、地域、社会に+になるよう、経済上、環境上、社会上の問題に取り組むこと。それによって得られる「企業の社会的信頼度」といった意味のようです。
■CSRの評価
CSRとして何をするかは決まってないので、その概念だけではどの企業も動きません。そこで取組みが+評価として実績に反映され、取組みが加速される仕組として、CSRは株式市場に組込まれています。
SRI(Socially Responsible Investment)「社会的責任投資」という概念で企業の社会的取り組みを評価する投資によって、結果的にCSRに積極的な企業に資金が集まる形で、エコファンドなどもSRIの一種です。
海外では近年社会的評価が高い企業の株価から算出したSRI指数を用いた投資の市場が急速に伸び、日本にも波及してきています。
■根本解決に向けた活動の場と理論の必要
企業が社会問題まで見据えなければ社会の期待に答えられない状況から、CSRのような考え方や、社会的な評価の高い企業に評価としてのお金が集まる事には違和感ありません。
しかし、現在のCSRの取り組みや推進の為の投資の動きには、
・企業の取組みに対する評価軸が不鮮明で、大多数の生活者とは縁遠い株式市場発になっている点
・現在の市場の枠組の中でのメリットをインセンティブに企業の活動を促している点
に限界を感じます。例えば現在の市場社会の有り様が引き起こしている環境問題に対して、新たなエコ市場などを創出し、消費を活性化させても環境問題の根本的な解決からは離れていきます。
多くの人がそんなことには気付き始めています。今本当に必要なのは、一見遠回りに見えても様々な問題の根本原因や可能性を見出す答えとなる理論であり、その構築に繋がる活動や場、その広がりと浸透なのだと思います。
様々な問題の原因となっている市場社会の枠組を前提に考えていても答えに辿り着きません。企業の活動にも経済活動と同時に、そうした活動や場を創り出し次代の社会の可能性を見出す活動の両輪が求められ初めているのではないでしょうか。
今後向かうべき方向性を見出せればそのこと自体が社会貢献でもあり、見出した新しい可能性を専業でどこまで実現できるかが、結果的に企業の経済活動での社会貢献や実のある評価に繋がるのではないかと思います。
- posted by basha at : 21:13 | コメント (3件) | トラックバック (0)
コメント
活気が伝わってきますね!学校の先生もこういうことを発信していってほしいと思いました。
>そんな先生が生徒に良く語る言葉は「雨粒のようになりなさい!」「ドラえもんの最終回の話」だそうです。
ちなみにこれ意味わからなかったんで教えてください!
>「雨粒のようになりなさい!」
あ~私もそれを聞きたかったです!
どんな形にもなれる柔軟性ってこと??
ぼくも中学時代は塾に通っていて、厳しい先生にしごかれた覚えがあります。でも、最後まで本当にしっかりと指導してくださり、今でもあの先生でよかったなーと思い出したりします。
先生って子どもの頃の一番の思い出の一人ですもんね。そんな先生がたくさんいるんですね☆生徒のことを想って頑張ってほしいです♪
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