2009年03月10日
【企業が農業に参入するのは何で?】第六弾 ~インターンシップで人気の類農園①~
こんにちは、ハシヒロです。最近は「農業」に関する情報がネットや新聞に載らない日はないくらい注目され始めています
今日は、「農業をやってみたい 」と意欲を持った学生が集まる農業研修の場として大人気の『類農園』を紹介したいと思います
類農園は、奈良と三重に農場を持っており、合計20人以上の方が共同生活を送りながら、農作業をしている共同体企業です。
農場の様子
【奈良農場】
人 員:社員6名、常勤雇用パート2名、臨時雇用2~6名
長期研修生1名、短期研修生1~3名程度
規 模:ビニルハウス約1町、露地約3町、水稲3町。
品 目:施設栽培の果菜類・軟弱野菜、露地栽培の黒大豆・小豆・枝豆
、野菜苗、花壇苗、水稲(酒米)、水稲苗。
【三重農場】
人 員:社員4名、常時雇用パート1名、臨時雇用2~3名
短期研修生1~3名程度
規 模:水稲10町、茶畑1町、露地5反
品 目:水稲(粳米・もち米・酒米・赤米・黒米)、お茶、自然薯
類農園の方に、「農業で楽しいことは何ですか 」と聞くと、「自分たちが作った野菜をいろんな人に喜んで食べてもらえること」と口をそろえておっしゃられます。作り手と受け手が一体となった充足体験の場があるから、研修生も惹きつけられてくるのでしょう
類農園の方による充足の場とは
どのようなことを目的に「農業」をやっているのか
今回、社員の方とお話したこともふまえ、「農」に興味を持った多くの方から支持される、類農園の秘密に迫ってみました
今回 :類農園の理念と実践していること
第二回:農作物へのこだわりとおいしい秘密
続きを読む前に応援をよろしくお願いします
ありがとうございます 😀
「類農園 HP」をのぞいてみると、類農園の方たちが理念としていることがしっかり書かれています。農園の方の理念と実践されている内容をひきつけて見てみましょう 😀
①農の活性化の為には若い担い手と農への理解をもつ人たちの声が不可欠です。
インターンシップ・研修生の受入れ
現在、研修生の受入れは全国各地から大学生7割、その他が3割程度で、数週間~数年いらっしゃる方もいるそうです。農場は近畿にありますので、みんなで共同生活を行います。
研修中は農園メンバーの一人。農作業だけでなく、小屋の改修や便所の改修まで全て研修生とともに作業をするそうです。
「農業」という生活そのものを体験してもらうことを大事にしていることが良く分かります 研修生が日々の生活をつづるブログを読むと、どこか懐かしさを感じます
「★類農園の研修生ブログ★」
②子どもたちに自然と作物の不思議さと豊かさを知ってもらおう。
自然体験学習の運営
また、学生や大人の方への研修だけでなく、小学生にも自然のことを知ってもらうために「自然体験学習」という課外活動を月に1回開催しています。
子供たちも一生懸命に作物を作り、収穫のときになれば実際に農作物を販売する。農園の方は作付から販売まで、農業の流れを伝えるためにどうすればみんなが喜んでくれるか、そして、作物が元気に育つか、毎日考えているそうです。
そんな自然体験学習の様子がブログで発信され、子供たちの元気な姿が印象的です
「★自然体験学習教室の広場★」
③作り手として、食べていただける方の声は最大の活力源。
グループ会社への社内販売
そして、農園の方は週に1回、大阪のグループ会社に農作物を社内販売に来られています。ここでは、特製料理が披露されるとともに、社員の方から直接意見を聞くことができるし、「おいしそうに食べてくれる姿は何よりも嬉しい 」と楽しみにしているそうです。また、社員は消費者であり、仲間。自然と評価にも力が入り、その叱咤激励を受けて、日々の作業の向上に努めているそうです!
④安全で安心して食べてもらえるものをつくろう。そのために色んな農法にチャレンジしよう。
ブログ「新しい「農」のかたち」の運営
そんな農園の方も、農作業だけの経験だけでみんなに発信しているのではなく、みんなで勉強会を行って、そこからの認識を活かしています。
現在、「農」が直面している問題は、食糧危機、「食」の安全、放棄された農地の増大、儲からず担い手不足となるなど、社会問題が山ほどあります。その解決策のためには、食のサイクル、ひいては自然の摂理を見直す必要があります。
だから、農園の方も常日頃社会から何を期待されているのかを学びながら、私たちに認識とともに、おいしい農作物を提供してくれているのです。
日々の探求はブログに更新され、私たちの日常生活を見直すきっかけを与えてくれる深い記事もたくさんあります。
「新しい「農」のかたち」
このように、類農園の方たちは、多くの人や社会、認識と深く関わりながら「農業」について追求し、発信しています
今回の話をうかがって感じたのは、類農園の方は、「農業」そのものを発信・供給すること自身がとても重要で、それが次代の担い手をつくるんだという認識を強く持ってらっしゃることです。
そして、「発信の場」をたくさん作ることで、その数だけ充足も何倍にもふくらむ。このように、活力を持って農業に取り組んでいるから、みんなが興味を持ってくれて、仲間がたくさん集る。そして農業やマチの活性化へとつながっていくのだと思います。
興味を持った方はぜひ類農園へ 新しい「農」のかたちが垣間見えるのではないでしょうか 😀
また、ブログも日々新しい認識が発信されており、読むととても役に立ちそうです
今日はここまで 最後まで読んでくれてありがとうございます
それでは次回、類農園の方たちが具体的にどのような意識で農業に取り組んでいるのかに迫っていきますのでお楽しみに
プリンスみっち~さんお願いします
- posted by hasihiro at : 22:00 | コメント (3件) | トラックバック (0)
コメント
>社会は、その時代の人々の欲求に応え、かつ人々の営為によって担われる〈生産様式〉を土台として、その様式に応じた生産と政治の諸関係を構成し、再び人々の存在と意識をそれらに適応させる。つまり、人問と社会との夫々の存立の基盤を成し、夫々の存在の中核と成っているのは、生産であり労働である。<
貧困の圧力から同類圧力へと外圧が大転換して、今までの物的生産から、意識生産・類的生産という生産形態も大転換したんですよね!!
みんなの意識=社会を対象化すればするほど活力が湧いてくるし応望していきたいと思う時代。
活力源・応望に限界はない!!
しかもどんな場所でも、誰だって生産者になれる!!
ということは・・・類的生産って無限大って想いました☆
社会の土台(生産)と人間の土台(労働)をつなぎとめる核となるのは生産様式にある。採取生産の社会であれば共認ベースとした共同体組織が労働のあり方として重要であり、工業生産であれば私権追求をひたすら邁進できる序列を基底とした私権企業が労働のあり方として重要であった。このように現実の中の生産の形と労働のあり方は、人々の意識と存在を適応させる自然の摂理(普遍構造)の中にある。
しかし、貧困の克服以来、私権が衰弱し物的飽和状態になると、人々の欠乏の中身は大きく変化し、如実に物的生産の衰退が明らかになり始め、社会は、類的生産を求められる時代へと移行した。ここで、本来であれば、求められる生産の変化と同時に労働のあり方も変化するはずではあったのだが、それに適応するような労働のあり方を模索する動きは今現在もほとんど見られない。そして、結局のところ、人々がとる行動と言えば常に運動と要求で終始してしまうのである。そしてそれは悉く何も実現されること無く、形骸化されたカタチで終わってしまうのだ。
そして、この生産の形と労働のあり方のズレは、労働者の活力を大きく削ぎ、社会の衰弱期に見られる体制に依り縋る意識で異常なほどの規範収束と制度収束を生み出す。これが今の日本が閉塞状態からの抜けきれない根本原因である。
今、重要なことは、類的生産へと生産の中身が変化した事実に目を向け、それに適応した労働のあり方を創出することにある。この生産に応じた新しい労働のあり方無しには、先の普遍構造からもわかるように、外圧に適応など絶対できるはずがないのだ。
そして、次代の可能性とは、生産も生殖も包摂した共同体企業の可能性と脱市場を本気で考えることにあるのではないだろうか。まずは、市場拡大を絶対にしてきたこれまでの社会の仕組や観念を改めて問い直して現実を捉え直す事から始めなければならない。
もはや政治運動や生活要求などしている場合ではない・・・
「思想と運動」に代表される学生運動や労働運動が、現実に立脚しない思想では何も実現できないことを示した。
まさに生きている現実からしか何も変わらない。
人類は外圧適応態であり、外圧に適応するかたちで生産様式を変えそれに適応する規範や制度、意識を形成していく。現実に立脚しない思想は、現在でもはびこる近代思想のように皆の潜在意識の発露に蓋をする害でしかない。このことは、観念動物である人類の弱点として認識しておく必要がある。
>何よりもまず、社会の土台を成す新しい生産のあり方を提示することなしには、社会を変革することはできない。
ゆえに、現実に社会の生産を担う(外圧を真っ当に受ける)庶民の意識からしか社会が変わっていくことはない。インターネットの発達でサイトやブログにより皆の意識が見て取れることが、最大の可能性なのだと気付いた。これってスゴイことだ。
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