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2009年12月30日

生き残る企業の条件・・・市場原理を超えて共認原理で組織を統合する企業群

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この10年、アメリカべったりの経済政策の中で、大企業を中心に日本企業の経営は大きく変わってきた。大きくは、共認を重視していた企業経営から、株主経営者の利益を最優先する企業経営への転換ということが出来ると思う。そのような環境の中で、目先の利益はとりあえず確保したが、長期的には弱体化していきそうな企業や、すでに弱体化してしまった企業も出てきている。
   
一方、そんな逆境のなかで成長を続けている企業もある。本ブログでは、シリーズでそれらの企業を取り上げてきた。そうすると、その中に大きな共通項があることに気がついた。それは、経済環境という視点ではなく、意識潮流そのものを取り込んだ組織ということになると思う。別の言い方をすると『市場原理を超えて共認原理で組織を統合する企業群』ということになるだろう。
  
では、意識潮流そのものを取り込んだ組織を事例から追ってみよう。
  
  

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自企業の社会的役割を発掘し、提携する組織全体の活力と利益を高めていく企業
     
☆☆☆アミタ株式会社
   
社会的役割を事業化していく企業

これまでは取り扱いが困難であった塊状のものや、金属とプラスチック等の複合した発生品の再資源化を行っている。ここでは、製品以外のものを地上資源としてとらえ、廃棄物ではなく「発生品」と表現している。それには、レアメタルの回収も含まれる。こうして、全産業から必要とされる資源再生を担い評価を得ている。
アミタ社長の言う利他的欲求は、現在的には社会的役割欠乏と捉えられる。そして、意識潮流が自分からみんなに転換し、必要か否かの判断が顕在化した現在、過去とは異なり、みんなに求められるものは現実世界に中でも実現可能だ、という判断のもとの経営をされている。それが合理的経済モデルという言葉に表れている。
また、その中でも必要度に応じた収入にならないことも多い産業(農業がその典型で、必要度は他の何よりも高いはずだが、その収入はむしろ低く、事業として成立困難ゆえ担い手不足に陥っている)が存在するという現実から、「信頼資本財団」という企業も立ち上げ、社会的事業への(資金などの)支援や業務提携、社会事業家同士のネットワーク化等も行っている。

   
☆☆☆ナチュラルアート
   
農業再生のために、自企業の枠を超え、弱小な農家を組織化していく企業

弱小な農家を組織化してくなかで、価格交渉を有利にし提携する組織全体の利益を高める。その利益は、提携農家と自企業の自立のため、共同体的企業群の中で分配されていく。その結果、提携農家も含めた集団の雇用、生産性、活力を再生する。これが、最終的には、社会問題である日本の食糧自給率をも改善して行く。

   
☆☆☆鈴木産業株式会社
    
戦後から、自企業より国益を考えて、社会的役割を担ってきた企業

私権闘争の激しい時代においても他社の利益や国益を重視して企業活動を行ってきた。戦後すぐ、商売だけ考えれば、アメリカに金属材料を輸出したほうが儲かった。しかし、それでは国内産業の育成にならないという判断から、当時の機械作メーカーへ材料供給をしていた。今やそのメーカーは超優良企業に成長している、
ここでは、「儲かるか否か」という市場原理にのみ基づた判断ではなく、社会にとって「必要か否か」を判断基準にしていたのだと言える。時代背景を考えれば、「そんな甘いことを言っていては勝てない」と言われてもおかしくない頃から、このような経営方針を採っていた。
しかし、現在鈴木産業が存立していることを見れば、それが決して間違いではなかったことが自ずと分かる。

    
一般的に、株主経営者の利益を最優先する欧米型企業では、自企業の利益が第一である。しかし、これら事例では、多くの生産集団をゆるやかに組織して、自企業という枠を超えて事業を展開するところに新しさがある。
    
これは、経済原理だけつながった欧米型のフランチャイズ制とも異なる。彼らは、共同体的企業群の社会的役割や活力の向上を明確に意識している。つまり、他集団のとの係りの中で、自企業の社会的役割を発掘し、提携する組織全体の活力と利益を高めていく企業といえるのではないか?
   
かかわる人たちの当事者度を上げるシステムを導入し、活力をあげている企業
      
☆☆☆ウェザーニューズ
   
自企業の枠を超えて供給者を育成し、活力をあげている企業

ウェザーニューズは視聴しているユーザーも運営に参加させている。それをサポーターとよび、その地域に必要な情報を、供給者として発信していく手法を試みている。つまり、サポーター(個人、企業)が観測、予報、配信に参加する世界初の双方向型の気象情報交信ネットワーク「WITHステーション」を導入し、従来の気象のあり方を革新的に変える事を目指している。
そこでは、有料会員サポーターを募り、彼等からの発信に対する評価ポイントシステムを導入し、『供給者育成』を実現している。最終低には2,000ポイント獲得で「持ち運び可能な観測機(ケストレル・モデル3500)」を進呈するところまでやっている。これが、アメダスだけではカバーできない、地域密着情報を提供できる理由だ。
   
このような取り組みをのなかで、自企業の枠を超えて供給者を育成し、活力をあげている。

   
☆☆☆日本クレド株式会社
    
企業集団の統合ツールを作成し、活力再生を事業化している企業

今や、ひたすらに私権を求める働き方から「働く満足感」、すなわち役割充足・共認充足を求めるようになったという状況認識から、依頼者である企業の具体的な集団統合ツールとしての企業理念を商品とそて供給している。それは、行動のための指針にまで落とし込んだ、『クレド』という商品だ。
    
クレドはカードや掲示物などの形態をとり、常に全社員が共有・確認できるようにしている。また、経営者からパートの方々まで、立場を問わずクレドの形成・修正に関わることができるため、誰もが「自分達が会社の理念作りに関わっている」という当事者意識を持ち、活力を持って仕事に向かえるのできる。
   
これは「課題共認固定ツール」すなわち「集団統合ツール」であり、序列原理を超えたところでの統合を意識している。

   
☆☆☆メガネ21
   
利益はすべて社員に還元し、共同体経営を実現した企業

ノルマ主義、トップダウン方式、上だけが儲かる仕組み等を取り入れていたアメリカ型の会社から離脱して自分たちの会社を作った。そこでは、社長業・管理監督業を全社員に分散して、労働者と経営者が対峙しない仕組みを実現している。また、社員が社内預金で出資者のリスクを負い、全社員が原価意識を持ち、経営者の視点に立っている。
   
一般企業で考えれば、経営危機に備えて、内部留保しているのが普通だが、「メガネ21」は、社員の活力を上げる事を第一義に置いている為、全社員及びお客様に利益還元をしている。その結果、内部留保、銀行借入「0」で、会社運営が成り立っている。

   
これらの事例は、欧米型の経営とは全く逆の、会社は社員のものという価値から生み出されている。取り巻く人々の当事者度を上げることで、活力再生を図る企業といえる。
   
ところで、西洋では、企業は長続きしないが、貴族(膨大な遺産相続人の一族)は極めて長く続いている。そして、彼らにとって生産体である企業は、投下した資本を増加させるためにある機械のような持ち物に過ぎない。だから、儲からなければ投資を引き上げ、生産体をつぶし、乗り換える。
       
しかし、日本では長寿企業が極めて多い。それらは、市場社会以前から存在し、生産集団(≒現在の企業)そのものが社会的役割を果たすためにあり、その集団そのものが成員の帰属対象であるという意味をもっていた。ここから、労働観の問題の違いも出てくる。
       
汗水たらして働くのは下層の人間のすることで、優れた人間は何もしないで優雅にくらすのが正しいという西洋的労働観と、労働は美徳という日本的労働観の違いだ。このような違いから、日本の企業は社長も含む社員のもの、西洋の企業は資本家(株主)のものという意味の違いを生じさせた。
       
しかし現在、共認原理への転換期を向かえた。かつて私権原理に中で、利益を上げてきた企業も適応不全を起こしている。そしてその潮流潮流のなかで活力をあげている企業は、共認原理に則り、かつての日本企業の特性を現代的に再生している。
       
長寿企業の秘密は社会的役割意識
        
企業の意味『日本と世界』
      
これがこれからの企業の条件になる
      
それをまとめると、
       
市場原理を超えて共認原理で組織を統合する企業群
       
ということになる。
   

 

コメント

「アールエフ」のHPを拝見しました。
社長さんが熱意に溢れ、社員のやる気を引き出す面白い会社ですね。
皆で考える事で、経験測に捉われない様々な視点からアイデアが生まれる。
但し、営業から出て来た要望を応える事は忘れない。
こんな企業がもっと増えていけば、社会の中でも必要とされ、『会社が皆のモノ』という意識に変わっていけるのではないか?と感じました。

  • パンダ1号
  • 2010年5月1日 00:43

潜在意識が変わるCD

潜在意識は、あなたの意識、無意識のメッセージを忠実に実現するエンジンです。そこで、1日15分CDを聴くだけで潜在意識が変わり 現実が変わり始めたらどうしますか?

  • サブリミナルCD
  • 2010年5月31日 12:18

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