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2011年01月17日

共認時代への道しるべ~潮流1:共認原理と私権原理

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現在まで続く資本主義体制は一貫して市場拡大を是として来ました。しかしついに’08年の金融破綻を引き金にいよいよ誰の目にも資本主義システムの破壊が明らかになりつつあります。
 
企業集団はこの市場社会に勝ち抜くべく組織体制の変革を続け、資本集約と序列原理に基づく企業統治を行う株式会社という組織形態を作り上げ、発展させて来ました。
 
しかし、400年にわたって発展してきた株式会社も、「1970年貧困消滅→私権圧力▼→私権収束▼(+序列原理▼)=豊かさ期待の消滅→企業の統合不全△」という時代の流れの中で、売り上げ低迷、不祥事の続出、社員の活力低下など様々な問題が噴出してきています。
 
時代は、社会を取り巻く圧力が私権圧力から共認圧力へと転換し、それに伴い、人々の意識も最大の充足が私権獲得(の充足≒物的欠乏を満たすこと)から、共認充足(人と人との共感や課題共認での充足≒共認欠乏を満たすこと)へと変わりつつあるのです。
(参考)
 
ついに’10年代、私権体制(企業)が崩壊過程に入り、共同体企業の時代が始まりました。
 
当新シリーズ「共認時代への道しるべ」では、人類史=社会統合の歴史を大きな潮流として把握しながら、これからの企業の可能性⇒共同体化について考えて行きたいと思います。
 
シリーズ第1回目の今回は、人類社会の統合原理である「共認原理と私権原理」について、お届けします。
 
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人類500万年を貫く統合原理は、共認原理である。事実、人類は500万年に亘って課題を共認し、役割を共認し、あるいは規範や評価を共認して存続してきた。そして、個体(の意識)や集団や社会は、人々が、それらの共認内容に強く収束することによって、統合されてきた。又、そこでは、集団を破壊する自我や性闘争は、永い間、封印されてきた。
(注:この共認収束→共認統合を可能にした共認機能は、サル時代に形成された機能である。従って、正確にはこの共認原理は霊長類3000万年を貫く統合原理である。詳しくは、実現論・前史実現論を参照。)

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(集団は共認原理で統合されて来た。)
共認機能は、サル時代に形成された機能で、人類500万年の歴史の99.9%はこの共認原理によって統合された社会だった。
 
なぜか?それは人類は今でも、ジャングルに放り出されると一人では数日たりとも生きていけない様に、強い牙も野をすばやく駆け抜ける脚力をも持たず、小動物にさえ勝つことのできない存在であり、実際人類は約1万年前まで洞窟という住居としては最悪の環境に隠れ住むしかなかった。原始人類の人骨の化石などによれば、極度の栄養不足の状態にあった。そのような過酷な状態に常時晒されたが故に、人類は本能に代わる新たな機能である、共認機能を武器にして生きてゆくしかなかったのです。
 
共認機能とは相手に同化することで充足を感じる機能で、相手の感情や気持ちを読み取ることのできる機能。人類はこの相手の心を読み取る機能をフルに駆使して、課題や役割や規範を仲間と共有することで、始めて生き延びて来れたのです。(参照)

しかし、1万数千年前頃から人口が増大し始め、それにつれて集団間の軋轢も増大してゆく。やがて、その緊張状況に対応して、人々は自集団を正当化する守護神信仰に強く収束してゆく。こうして集団的自我が発現し、永い封印が解かれてゆく。そして遂に6000年前頃、乾燥と飢餓を契機として略奪闘争が開始され、玉突き的に世界中に伝播していった。こうして、5000年前頃には、人類最初の武力支配国家が成立する。(注:日本は1800年前頃で、はるかに遅い=権力支配の期間が短い。)

こうして、1万数千年前頃から始まった外圧の変化に原始共同体では共認原理による適応が出来ず、ついに6000年前から力の原理による武力支配の時代が始まります。
 

力の原理に貫かれたこの社会は、序列原理によって統合される。それが身分制度である。この力の序列原理は、性闘争を止揚する統合原理で、哺乳類やサルに一般に見られる統合様式である。しかし、人類社会は、力の原理だけで統合される訳ではない。力の序列は極めて不安定であり、すぐに崩壊する。人類社会は、人々が力の序列を共認し、それを言葉化した「身分」を共認することによって、はじめて安定的に統合される。つまり、この社会は、力の原理を追共認することによって秩序化されている。

力の原理に貫かれた社会では、武力が物を言う事になりますが、これでは戦いが永遠に続くので、安定を求める秩序収束の原理から、身分序列を共認し、その力の源泉である土地や家臣を世襲するという身分制度を共認することによって初めて社会が安定していきます。 
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このようにして、世界中(中国、印度、西アジアなど)で武力による身分支配の国家が例外なく登場することになって行くのです。

この序列社会では、当然、力に応じた私権(私有権)が共認される。そして、私有権が共認されると、社会の全ての物財は(女も含めて)悉く私有の対象となり、人々は私権を確保しなければ生きてゆけなくなる。つまり、私権の共認は、否も応もない私権の強制圧力を生み出し、万人を私権追求の主体に改造してゆく。
実際、この序列社会の活力源は、女や財や身分を追い求める私権欠乏であり、誰もが私権を求めて争う私権闘争である。
従って、序列統合の社会は、誰もが私権(の獲得)に収束することによって統合された、私権統合の社会であると云い換えることもできる。
もちろん、日本も例外ではない。日本人は、2000年前まではもちろん、それ以降も、あまり激しい略奪闘争を経験しておらず、本源的な縄文体質を色濃く残しているとは云え、奈良時代以降は立派な序列統合社会=私権統合社会に改造されている。

 
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この序列原理で統合された私権社会は貧困が消滅する1970年まで続き、現在もなお試験制度に下支えされた官僚制度に体表されるように社会システムの中に大きく横たわっています。
 
しかし、巻頭で述べたように、日本を始め現在先進国は貧困の消滅によって、私権(地位や身分)を求める活力が衰弱し、私権で統合された企業集団は崩壊の一途をたどっているのです。
 
当シリーズでは、これから日本における戦後以降の意識潮流を扱いながら、新しい企業形態である共同体の可能性をお届けしたいと思います。

 

コメント

今年、仙台から大阪に来て震災に合いました。
会社倒産を経てまた起業を試みようと
奮起中です。
記事、参考にさせてください。
ランキングポッチと押しておきました。
コメントは無くても良いので
私にもポッチとだけでもお願いします(笑)

  • Mrウィッグマン。
  • 2011年9月22日 17:23

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