2012年01月30日
仕事でのつながりが地域NWの核になる!~株式会社サンエイ
今回ご紹介する『株式会社サンエイ』(リンク)は、次代を読み、既存事業の枠を超えて新たな可能性を見出し、実現している企業です
同社は昭和21年創業。元々は文具店としてのスタート、高度成長期の時代には取扱商品をコピー機やスチール家具など、オフィス機器の分野へと広げていきます。
しかし平成に入ると、同分野においても市場飽和の段階を迎え、業績が伸び悩み始めたようです。
そこで社長がまず着手したのは、経営理念・指針の成文化。
行き詰まりを見せ始めた既存事業の状況を踏まえて事業領域をこれまでの
「事務機製品販売」⇒「顧客のオフィス環境の効率化支援」
と広げ、新規サービス開発への挑戦を掲げます。
また、社員との共有を図るべく全社合宿を重ね、社としての一体感を高めていきました。こうして導き出された新事業が、平成8年、地域密着型のインターネットプロバイダー事業『スカイネット』です。
当初、全く新たな分野への進出については社内でも否定的な意見が出たようですが、
「確かにリスクはありそうだが、この先必ず多くの企業でインターネットは不可欠なインフラになる」
「儲かるのかどうかじゃなく、オフィスワーク効率化を掲げながらインターネットはよく分かりませんでは俺たちの居る意味がない。やるなら自力でやってみよう」
と、経営指針を社員みんなが共有でき、既存事業の枠に囚われることなくプロバイダー事業へ踏み出します。
その背景を今日はじっくり紹介してみたいとおもいます
応援おねがいします
◆社員の自主性を育てる~その自主性が会社を巻き込んでいく!
オフィス事務用機器やHPの作成を扱うサンエイのHP(リンク)を開くと、いきなり登場する動画があります。
この映像は、サンエイの社員同士で作成した会社の『イメージ映像』だそうです。
社員が楽しみながら、CMのパロディ作品として作成し「ユニークな社内風土」と、「社員の仲の良さと活力」を表現しています。
これをみると、「なんだか楽しそう 」とおもいます
他にも、社員紹介のページ(リンク)を見ると、驚くことに社員のほとんどがブログを運営しています。
中身は、仕事の話もあれば、個人的な趣味だったり、日記のように書き留めたものであったり・・・社員の私生活をも会社のHPでリンク。
「何であれ発信することは良し 」
の武田社長の思いから、社員が発信する場をつくることで社員の自主性を伸ばしています。
社員ブログの中で一際目立つ存在に、「あーくん」こと、営業部の徳永明彦さんがいます。
彼の自主活動は、地域を活性化する重要な役割となっています。
(「あーくんの元気予報ブログ」:リンク)
↑(”あーくん”さん。ブログよりお借りしました。)
彼の自主活動を一言で言えば、
「インターネットTVを使ったサンエイの地元の企業、観光、文化紹介番組の作成・放送」
毎週水曜日の19時半~20時10分の40分番組を10年間正月も祝日もほとんど休まず、放送し続けています。
初めは個人的な趣味として始めた番組作成(リンク)が、ネットを通じて地元の企業や仲間に注目されるようになり、社長公認で本格放送に踏み切られます。
すると、あれよあれよとテレビや雑誌、ラジオ番組にも取り上げられ、一躍地元の有名人となったのです。
今や地元のイベントの司会でも引っ張りだこ、サンエイの営業部の一社員がサンエイの宣伝塔となったのです。
◆現実の仕事でのつながりが地域NWの核となる可能性
あーくんのブログやネットテレビでは、仕事での繋がりがある他の企業のインタビュー紹介や宣伝などもあり、仕事での取引以上の関係構築に一役買っているようです。
また「福山一(?)有名なサラリーマン、あーくんのブログリンク」を書いている社員さんは、現実の仕事の領域を超えて、学校の臨時講師や地域イベントの司会なども勤める存在になっています。
上記の図解のように、現実の仕事での関係をより強固な関係に発展させていくことで、株式会社サンエイは地域NWの核になりつつあるようです。
(2011年現在では、新たな事業:SKYNET(リンク)が黒字に転換し組織を引っ張る存在になりつつあります。)
以上のように、社員の自主活動を軸に社員の主体性を伸ばす、武田社長の戦略は、発想力豊かな社員を育て、仕事とプライベートの垣根を無くす効果を生み出しまし、「ユニークな社内風土」と「社員の仲の良さと活力」を実現したのです。
結果、これまでも地域密着型の営業で獲得してきた地元顧客からの新たな期待に応えうる基盤を獲得し、今も成長を続けておられます。
- posted by nisi-miw at : 10:29 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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