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2012年01月31日

共同体社会の実現に向けて~まとめ図解・前半~

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画像はこちらからお借りしました。

今私たちが迎えている社会の全面閉塞は、かつて無いほどの大きな転換期と言えます。
既存の答えや小手先の方法論では答えをだすことは不可能でしょう。
時代はもっと根本的な転換期を迎えており、この大転換期に対応してゆく為には、この転換が何を意味しているのかを理解して、既存の理論からの脱却と新しい理論の構築、そして新しい社会の形=共同体社会の構築が求められます。

それらを実現するために5ヶ月に亘りみなさんと共に学んで来た『共同体社会の実現に向けて』シリーズも、いよいよ終盤です。
今週と次週で、シリーズ【1】~【18】までの要約と図解、そして全体図解を作成していきます。
まずは、共同体社会の実現に向けて【1】~【8】までの内容です。
いっしょにおさらいしていきましょう

※共同体社会の実現に向けて【1】~【8】の記事は以下になります。
共同体社会の実現に向けて【1】近代社会が招いた市場崩壊の危機(上)
共同体社会の実現に向けて【2】近代社会が招いた市場崩壊の危機(下)
共同体社会の実現に向けて【3】私権時代から共認時代への大転換(上)
共同体社会の実現に向けて【4】私権時代から共認時代への大転換(下)
共同体社会の実現に向けて【5】市民運動と言う騙し、民主主義と言う騙し(上)
共同体社会の実現に向けて【6】市民運動という騙し、民主主義という騙し(下)
共同体社会の実現に向けて【7】統合階級の暴走で失われた40年(上)
共同体社会の実現に向けて【8】統合階級の暴走と失われた40年(下)

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■序1.近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
東北大震災と原発災害を受けて、人々の意識が大きく動き出し、大転換の時が近づいています。次の新しい社会をどう実現してゆくか、その具体的な運動論の提起が今求められています。
一方でこの社会は約20年前から全面閉塞に陥り、さらに地球危機(原発、災害、気象操作等)と経済危機(国債暴落→市場崩壊)が迫っています。にもかかわらず、社会を統合してきた学者・官僚・マスコミは何の答えも出せません。近代社会(市場社会)を導いてきた近代思想(民主主義、市場主義)こそが誤りの根本原因なのですが、彼らはその近代思想を捨てることが出来ない、だから大転換の方向を指し示す答えが出てこないのです。
したがって、近代思想に代わる新理論を生み出すのは、現業を通じて日々現実に向き合っている普通の生産者しかないでしょう。
この危機を突き抜け、新しい時代を実現するための答え=実現基盤を発掘するには、全文明史の総括、全人類史の実現構造の解明が必要になります。事実の共認によって統合された史的構造論=実現論を試論として提示する理由はここにあります。
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■序2.私権時代から共認時代への大転換
現代社会の基本構造=現実世界を動かしている力の構造は、力の頂点に君臨する金融勢力が、政治家や官僚や学者やマスコミ等の統合階級を支配し、その統合階級が大衆を法制支配+共認支配するという、力の原理です。
この力の構造を根底から突き破り、新しい社会を実現してゆけるような実現基盤は、何か?
それは貧困(飢餓)の圧力の消滅と、それによる私権圧力の衰弱、力の原理の衰弱です。事実、人々は最も深い潜在思念の地平で私権収束から共認収束へと大転換しています。これは人類本来の共認原理への回帰とも言えます。物的な豊かさが実現された以上、力の原理から共認原理への大転換は必然、現在の意識潮流の先に人々が求めているのは共認社会(共同体社会)であると言えるでしょう。
共認社会(共同体社会)の構成単位=原点は集団(≒生産体)です。今必要なのは、遠く離れた抽象的な「社会」ではなく、現実に密着した生活の拠点たる職場を共同体に作りかえること。共同体企業の建設から、地に足をつけた新しい共同体社会の構築が、着実に進行してゆくのではないでしょうか。
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■序3.市民運動という騙し。民主主義という騙し。
私権収束から共認収束への大転換が実現したのになぜ社会は変わらないのでしょうか。それは市民運動が立脚している近代思想が金貸しによって作られたものだからです。同じ近代思想に立脚しながら、社会を変革することはできません。「市民運動」は、甘言で染められたペテンなのです。
民主主義の社会では、社会を変えるというと選挙で政治家を変えることだと教えられてきましたが、それもペテンです。議員とは、金融勢力が官僚と学者とマスコミを支配し、彼らを通じて大衆を近代思想に染脳した上で大衆に選ばせたものであり、議会の役割は金融勢力の暴走行為にお墨付きを与えることだけなのです。
一体、民主主義とはなんだったのでしょうか。民主主義は共認原理に立脚しているように用に感じられますが、その正体は、人々の自我や私権要求を正当化し、共認原理を破壊するものだったのです。民主主義は自我の暴走装置なのです。
 本当の変革は、自我原理に立脚する民主主義に代わる、共認原理に立脚する実現の論理を構築し、抽象的な社会に向かって偽物の主張をすることではなく、最も身近な現実の場である職場を共同体に改革してゆくことから始まるのです。

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■序4.統合階級の暴走で失われた40年

何も実現できなかったのは近代思想を信奉する統合階級も同じです。1970年豊かさの実現、私権の衰弱によって市場は拡大を停止するしかありません。しかし統合階級=学者、官僚、マスコミ、政治家は市場拡大絶対というイデオロギーに固執します。現代は市場主義の暴走の結果、市場崩壊の危機に直面しています。
市場は拡大を停止するしかないという現実を直視し、物的需要(の喚起)から類的供給(の喚起)へと舵を切っていれば、日本経済はバブルにも経済危機にも陥らず、失われた40年の間に次代をリードする国家市場を実現しえた筈です。
彼らはなぜ、変われないのでしょうか?彼らはひたすら試験勉強に励み特権を手に入れ権力の自家中毒になっていきます。大衆の私権欠乏が衰弱し、私権の監視圧力がほとんど働かなくなった空白地帯で、彼らは私権追求と権力支配の道を驀進します。試験エリートたちは偽ニッチの罠に嵌ったのです。
支配勢力は根底から瓦解しつつあり、私権で大衆を支配することが出来ず、共認形成の場を牛耳るマスコミさえ倒せば権力は全面崩壊します。しかし日本の大衆は統合階級の暴走に怒ることもなく静観したままです。追い詰められた支配勢力と静観する大衆、このままでは破局は必至です。

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以上序1~序4をまとめた総合図解がこちらです

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大きい図解はこちら
現在の危機の本質は、本来社会をリードするべき特権階級が答えを出せずに機能していないということ。
より根底的には、これまでの社会を導いてきた近代思想が全く役に立たなくなってしまっていることです。
このままいけば、経済危機を皮切りに破局的な事態に陥る可能性大です
はたしてこの危機を乗り越えていくことは可能なのでしょうか
その実現基盤として発掘されたのが、貧困の消滅による力の原理から共認原理への転換です。
それを実現化するための共同体企業の建設、そして新理論の構築という方向性が見えてきました。
次回は、共同体社会に向けてシリーズの後半。
新しい社会の構築の可能性についてみんなでおさらいしましょう

 

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