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2012年03月15日

日本の戦後産業史-3-1990年~2010年:市場の縮小から新たな潮流・新たな可能性へ

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画像はこちらからお借りしました。リンク リンク リンク リンク リンク
前回の、 日本の産業史-2-1970年~1990年:しかけられたバブル経済 はいかがでしたか?
シリーズ最後は、1990年~2010年までを分析していきたいと想います
バブル経済がはじけた後の日本はどのような道を辿ったのでしょうか
今回も、マスコミでは伝えられていない本質と構造についてお届けします :-)

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■1990-1995 年
120310%E5%B2%A9%E4%BA%95%EF%BC%A7%E3%80%80%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%951990%EF%BD%9E1995%E5%B9%B4.jpg1980 年代後半から続いていたバブル景気が1990年~1991年に破綻、「平成不況」が始まった時期で、名目GDP の5年累積成長率は12.9%と過去に経験しなかった低い水準にまで低下しました。
なによりも製造業全体がマイナス成長に陥ったことは、戦後日本経済にとって初めての経験で、平成不況の主な原因です。
この時期の日本経済は、卸売・小売、不動産、サービスなど第3次産業のプラス成長により、かろうじて低成長を維持したといえます。
■1995-2000 年
120310%E5%B2%A9%E4%BA%95%EF%BC%A7%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%951995%EF%BD%9E2000%E5%B9%B4.jpg平成不況は1990年代後半に入るとさらに深刻化し、長期不況は「失われた10 年」と呼ばれる時期です。
バブルの原動力となっていた株価と不動産価格の暴落により1997-98 年には、深刻な金融危機をもたらしました。
この時期の名目GDP 成長率は、1990 年代前半の12.9%からさらに低下し1.2%です。
製造業はマイナス成長をつづけましたが、第3次産業でも建設業に加えて卸売・小売、不動産、運輸・通信がマイナス成長に陥りました。
サービス業と政府による公的部門の成長でかろうじてプラス成長(5年間の累積)を保ったといえます。
■2000-2005 年
120310%E5%B2%A9%E4%BA%95%EF%BC%A7%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%952000%EF%BD%9E2005%E5%B9%B4.jpg実質ベースでみるとGDP は2003 年からプラス成長となりましたが、デフレーションのために名目GDP の成長率は5年累積で-0.3%となりました。
これは戦後の日本経済にとって初めての経験です。
国債を投入しても市場の縮小はとめられなかったのです。
この時期、金融・保険、不動産がプラス成長していますが、これは遅ればせながら日本もグローバル化に乗っかり、金融勢力の支配度が高まってきていたからです。
■2005-2010 年
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リーマンショック以前は、アメリカや中国などへの輸出が好調で鉄鋼、電気機械、輸送用機械を中心に製造業の活況が見られましたが、輸出主導の好景気で国民生活には実感のない好景気でした。それが、リーマンショックを契機に、輸出産業も一気に景気が後退し5年累計ではマイナス成長となりました。1990年代に隆盛を誇ったテレビ広告業界も陰りが見え始め、サブプライムローン問題に始まる世界不況の余波でCMなどの広告収入が大きく低下、収益も悪化します。
■90年代 市場の縮小と新自由主義の萌芽 
1990年のバブル崩壊によって、市場の縮小は決定的となります。
製造業を中心に、各産業は軒並みマイナス成長に転じ、社会は一気に閉塞して行きます。
日本市場の開放、活性化を目的に、小売業やサービス業に関連した緩和政策や法改正などの策も講じられますが、市場はますます縮小してゆきます。
90年代末には、決して破綻しないと言われていた企業が次々と破綻。
「護送船団方式」のような、これまでの日本型経済システムが悉く否定され、市場拡大の最後の活路として、新自由主義へと傾倒してゆきます。
新自由主義とは、自由な競争をすれば市場は拡大するという思想ですが、この思想に導かれた結果、各産業はますます低迷し、金融・保険業以外は悉く閉塞していったのが実態です。
そして、このような日本の状況の裏で、金貸し支配はますます強まっていきます。
バブルの崩壊や相次ぐ金融機関の破綻により、大衆は私権欠乏と私権圧力を急速に衰弱させていきました。その結果、充足志向、実現志向の潮流が次第に顕在化してゆきます。
一方、旧観念から脱却できない社会統合階級は、ますます大衆意識と断絶してゆき、目先的な市場拡大と自らの権力維持を目的とした愚策を繰り返してゆくことになります。

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■偽ニッチの発生とあらゆる金融商品のバブル化→崩壊
○偽ニッチの発生
2000年以降、90年代からの新自由主義路線に乗っかり、ますます私権闘争に邁進する人々と、私権闘争には収束しきれなくなる人々との二極化が進行します。
国民の多くが人とのつながりや相手に喜んでもらうことなど、共認収束を強めていく一方で、金貸しに支配された統合階級や一部の私権派は、更なる市場拡大を狙い、好き放題に暴れまわるようになります。統合階級に対する国民からの私権圧力が弱まることで、「偽ニッチ」状態が生まれ、統合階級や私権派は何でもできてしまう状況となってしまっていたのです。
このような状況では、当然統合階級が推し進める政策の中身も国民の期待とはかけ離れたものとなり、更に年を追うごとにますます劣化していきます。
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また、彼らの大半は、試験制度という与えられた枠組みの中でひたすら「合格」を目指してきただけで、その前提を成す枠組みそのものを疑うという発想が極めて貧弱です。
従って、彼らは社会に出てからも、ひたすら既存の制度の枠組みの中で走り続けることになりますが、もはやそこでは、既存の制度によって与えられた特権の維持という目的以外の目的意識など生まれようがありません。
よって特権階級は、旧来の市場拡大という枠組みを抜け出すことなど考えられず、国民の意識が大きく変わってもなお、支配の快感に溺れ、市場拡大路線等の私権原理に則った政策を採り続けることとなったのです。
(画像はこちらからお借りしました。リンク
○金融市場のバブル化
市場では、小泉政権による金融規制緩和などもあり、金融市場が急速に膨張していきます。私権原理が崩壊し、実態の市場は拡大限界に達していたことから、バブルをつくり出すことでしか市場拡大できなくなっており、あらゆるものは投機→バブル化の対象となります。株などの旧来の金融商品以外に、先物取引やCDSなどのデリバティブが物凄い勢いでつくり出され、ついには国債までもがバブル化、誰一人として金融市場の全貌がわからないような状態にまで肥大化します。
社会的にも格差が拡大し、「勝ち組」「負け組」などということが盛んに言われるようになります。典型的には、ホリエモンや村上ファンドなどですが、この頃の「勝ち組」とは、実態は私権=金儲けに(異常に)強く執着し続け、上記の偽ニッチの罠に嵌っただけとも言えます。
他にも、この潮流に乗って目先の収束先として、私立中学受験熱が過熱します。「勝ち組」論に加え、ゆとり教育への危機感、公立中学の問題など、マスコミの煽りもあり、不安からの目先の肩書き(安心)志向のようなものですが、昨今の中学受験バブルの崩壊が示すように、これは決して本質的な答えにはなっていません。むしろ、中学受験の過熱とは、無能なエリートが無能なエリートを拡大再生産していく現象であるとも言え、非常に危険な側面を孕んでいます。
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■2000年代は市場の縮小と本源収束が顕在化した時代
2000年代前半は、小泉フィーバーで新自由主義が広がり、勝ち組報道が盛んに繰り広げられましたが、それも2006年には、「ホリエモン証取法違反違反容疑で起訴」、「村上ファンドインサイダー取引容疑で起訴」、「小泉総理退陣」、と言う形で終焉を迎えます。新自由主義は格差社会を作り出しただけで市場の縮小を止めることは出来ませんでした。
そして、この動きと平行して、私権統合の崩壊を示す現象が多発するようになります。その一つは企業の偽装事件で2005年の耐震偽装事件を皮切りに、ミートホープ牛肉偽装、「白い恋人」賞味期限改ざん、船場吉兆菓子偽装表示、そして08年に入っても、偽装問題は食品・医療など、様々な分野に飛び火します。もう一つが2005年福知山線脱線事故から始まる、JALの経営破綻やトヨタの欠陥車問題、さらにはメキシコ湾原油流出事故のBPなどの、信じられないようなミスの続発、誤魔化し、隠蔽です。
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私権圧力が衰弱し、序列原理が機能しなくなると、上から命令してもその通りには動かなくなり、各企業において(都合の悪いことは)隠蔽・誤魔化し・言い訳のオンパレードになります。指揮系統が機能しなくなる、この現象こそ、私権体制の崩壊そのものなのです。
そして、2008年には市場経済にとどめを刺すかのようにリーマンショックが発生します。実体経済の成長が望めない中で、最後の市場拡大の可能性であった金融市場も拡大限界を迎え世界バブルが崩壊したのです。
私権圧力の衰弱は、市場活力を衰弱させると同時に、他方で、新たな活力を再生していきます。それが、根源回帰による活力の再生です。まず最初に生起したのは、本能回帰の潮流で、それは’70年代以降のヒッピーや環境運動を含む自然志向に始まり、’90年代の健康志向、’02年以降の節約志向(「もったいない」)と、どんどん広がって、ついに’11年、原発災害を契機として、「食抑」意識が生起しました。食抑意識とは、「万病の元は食べ過ぎに有り。一日2食で充分。(理想は1食)」という認識で、広範に広がる気配を見せています。
これらの潮流は、一見本能の抑止とも見えますが、そうではなく過剰刺激に対する本能の拒否反応であり、健全な本能回帰の潮流なのです。この本能回帰の潮流が、市場を縮小させた主役であることは言うまでもありません。これまで大衆は、金貸しや、マスコミによる過剰な消費刺激に踊らされてきましたが、今や、金貸しとマスコミがどれだけ囃し立てても、無駄な消費はしたくないと言う意識になっているのです。
 さらに、私権の強制圧力の衰弱は、人類本来の共認充足と共認統合の実現可能性が開かれたことを意味します。人々の深層意識は、当然、開かれた可能性に向かって先端収束し、共認収束の大潮流を形成してゆきます。混迷する現代は、私権収束から共認収束への大転換期であり、金貸し支配を含む現実世界の力の構造が根底から解体され、新しい共認社会が実現されようとしている、産みの苦しみの時代なのです。
参考投稿
6/27なんでや劇場レポート「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。’10年代はそれだけで勝てる
勝ち組報道から魔女狩り報道の転換
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
1945年~2010年の年表
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画像の確認

まとめ
これまで3回のシリーズで日本の戦後産業史を分析してきました。
第二次大戦敗戦と戦後民主化政策によって大混乱していた日本産業は、1950年~朝鮮戦争を転機に高度経済成長期に突入。マスコミの登場とともに内需ブームが巻き起こり市場が拡大、現代の産業構造の基礎が築かれた。1970年代には豊かさを実現し私権欠乏の衰弱とともに、市場は縮小過程に入る。バブル崩壊後にはサービス、金融・保険・不動産を除くほとんどの産業はマイナスに転じる。それでも統合階級は、国債頼み、バブル頼みの市場拡大一辺倒の政策を続けるのだが、それは金融勢力による日本支配を強める過程でもあった。
おおまかにはこうした歴史になりますが、ここから見えてきたポイントをまとめてみます。
1.経済成長=市場拡大は、決して普遍性をもつもの、常なる目標ではない。特殊条件のもとでのみ成立する現象である。それは、戦後高度経済成長という本物の市場拡大が極めて短期間しか続かなかったこと、ここ数十年、大量の国債を投入しても一向に成長しないことからも明らかである。
2.それにも関わらず、統合階級(政治家、官僚、学者、マスコミ)は経済成長=市場拡大絶対、一辺倒である。普通の感覚では極めて奇異なことであるが、彼らは近代のパラダイム=金融勢力による支配から脱却できないということだろう。未だに新たな市場拡大の活路を求めているが(TPP等)、いずれ時代から置き去りになってゆくのではないか。
3.経済成長=市場拡大にはマスコミ等の「過剰刺激」によって物欲を煽り続ける必要がある。高度経済成長期の利便性・快美性を煽る情報、バブル期の恋愛・性を煽る情報、手を変え品を変えやってきた。豊かさの実現により肉体的な物的欠乏が衰弱するとともに、刺激情報はますます過剰になってゆくが、今やそれも無効化しつつある。
私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた  
恋愛、自由、個人という正当化観念が市場を拡大させた
 
4.経済成長=市場拡大という旧いパラダイムに拠っていては、企業も展望がない。戦後の高度経済成長を支えてきた大企業の統合不全(不祥事、ミス爆発etc)も根本的には時代の転換に適応できていない現れであり、これからは企業の統合軸、統合形態も変わっていかざるを得ないだろう。
5.むしろ「市場の縮小」という事実(旧いパラダイムから見れば認めたくない事実)の中から、新たな潮流と新たな可能性は見いだされる。こうした社会期待を対象化し応えてゆくことこそが、これから生き残る企業の条件であり、経営者、生産者の課題になるのではないか。
市場の縮小と根源回帰の大潮流
共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流 

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