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2012年04月26日

『企業の進むべき道』4~閨閥の歴史に迫る~

「閨閥の歴史」プロローグ
~支配階級の私権意識が、歴史を歪めている~
 
さて、今回は「閨閥の歴史」について踏み込みたいと思います。閨閥と聞いても、以外とピンと来る人は少ないかもしれません。しかし、その実態は本来であれば誰もが知っていて当然なくらいに、超巨大な利権構造ネットワークです。
 
単純化すれば、日本の国家を牛耳る特権的身分を保持する為に形成された血の繋がり、つまり婚姻を軸とした私権確保の紐帯が「閨閥」です。しかし、これが掘り下げてみると予想以上に深く、かつ極めて閉鎖的な血の連鎖である事が解ります。
 
国家の中枢と言えば、政官財とマスコミ、学者。この5つの身分は、いずれも権力を発動するに十分な力を持ち得ますが、いずれも単体で居る限りは「ただの人」である事に変りはありません。彼らにとっても、身分相応の権力を行使する為には、何らかの後ろ盾が必要になります。
 
その後ろ盾を担保する媒体こそが、「閨閥」の持つ最大の意味合いだと言えるでしょう。

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日本における閨閥の歴史は、殆どマスコミに扱われる事も無く、昔ながらに支配権力を保ち続けて来た、言わば政略結婚の歴史である。マスコミが扱わない理由は簡単で、彼らもまた、閨閥の一部を構成している主体であるからだ。
驚くことに、日本の歴代首相の閨閥関係を紐解いていくと、殆どの人物が繋がってしまう。例えば、佐藤栄作・岸信介が実の兄弟として共に歴代総理に名を連ねている事は有名であるが、その親戚筋をあたって行くと、近い所では吉田茂-麻生太郎に始まり、佐藤・岸の息子世代等にも目を向けると、三木武夫、鈴木善幸、大平正芳、鳩山家といった歴々が、見事に血の連鎖で繋がってしまう。
 
 
ロッキード事件で早々に引退に追い込まれた田中角栄と、平成の名を残しつつも短命に終わった小渕だけが、歴代唯一の閨閥外宰相であった事もまた、閨閥の歴史と密接に関わる一つの出来事であろう。
 
まずは参考までに、この膨大な閨閥の“一部”をご覧頂きたい。
30886315.jpg
(クリックして拡大表示して見てください)
これは、とある個人ブログで紹介されていた力作である。
 
この作者の追求力は見事なもので、これらの歴代宰相を生み出した家系等をさらに遡って行くと、その頂点には「秦の始皇帝」や「漢の高祖」まで辿り着いてしまう程だ。
efe67e22.jpg
 
別の見方をすれば、これらの閉じられた権力者達の世界が現在まで連綿と続いている実態から見ると、近代日本は「民主主義」であった試しなど一度も無く、ほぼ一つの系譜でまとめられる一大閨閥の元に支配された国家に過ぎない、と表現する以外に無いのである。
 
この「閨閥」の実態を改めて整理し、国家の支配構造の実態と問題点を抽出。その上で、閨閥と市場社会との密接な関連性と、今後の展望を見定めていきたい。
 
 
◆閨閥の実態解剖
 
現在の政官財を牛耳る著名人は、一部の新興勢力を除き、ほぼ100%閨閥が絡んでいる。しかし力を付けた新興勢力もまた、いずれは閨閥の枠組みに組みする事になるのが、これまでの歴史事実でもある。
 
そこで、実際に閨閥の一例を見ながら、その全体像を明らかにして行く。
以下は、その予告編となる。
 
1.政界を牛耳る歴代宰相・政治家~高級官僚閨閥
歴代首相の網羅的な係累と、政治家・官僚の同族支配の実態を整理
 
2.財界主流派閨閥(名門家系、産業支配、金融支配の実態)
大企業を中心とした閨閥~旧財閥の生き残り、経団連等の団体支配の実態
業界構造を取りまとめる力の集約構造(日本工業倶楽部、経団連を中心とした閉じられた世界)
 
3.地方豪族・旧家を横断して全てが繋がる
地方豪族をキーステーションとした全体像と、生き残り戦略
 
 
4.閨閥に温存された旧支配階級~全ては皇室・華族へ(天皇財閥の真実)
天皇=金貸し説?
閨閥の頂点に天皇財閥
 
これらはいずれも、膨大な権力連鎖の構造にあり、言ってしまえば上記の1~4は、突き詰めれば全て一心同体であると言っても過言では無い。ただし、欧州などに見られる閨閥とは異なる特徴も多く見られる。
 
どの閨閥家系を見ても、その枠組の中には政官財全ての要素が取り揃っている事が多いが、相互利用の思惑(引力)が常に働いている為か、例えばロスチャイルド家やハプスブルグ家に見られるような近親婚的要素はあまり見られない。
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家と家との繋がりを構築して行く事で、お互いに有利な立場を保持し続ける、といった緩やかで広いネットワークが大きく横に広がっていくのが、日本の閨閥の特徴のように見受けられる。
 
しかし、興味深いのは明治~戦前にかけての旧支配階級達は、戦後勢力を伸ばした新興勢力=ニューエスタブリッシュメント達と密接な関連性の中で生き残ってきている事だ。
 
かと言って、財閥解体等の私権剥奪は、あくまでも見せ掛けの猿芝居に過ぎなかった訳、とも言い切れない。各閨閥組織トップの首を挿げ替えながら、巧みに新たな金貸し支配体系の元に再統合されたのが、現在まで続く閨閥の歴史ではないかと思われる。
 
ただ、この閨閥も一日で調べきれる程単純な歴史では無いので、これはあくまでも仮説の段階。今後、詳細に調べていく中で、それらの構造を明らかにして行きたい。

 

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