2012年12月01日
地方自治は今後どうなるのか?(後編)
画像はこちら
地方自治は今後どうなるのか?(中編)では、日本の江戸時代~現在までの地方自治の変遷を見てきました。その中から以下のポイントが見出されました 😮
かつては村落共同体の中に、本当の意味での自治=自主管理が当たり前のものとして存在していた。
市場拡大、個々の豊かさ追求により、自主管理共同体は解体され、私権追求によって失われてきた利害調整や自給の機能を行う機関として現在の自治体が登場してきた。
「地方自治、地方分権」はタテマエであり、自治体の本質は市場拡大を支援する機関。
市場化の根底には、戦後、教育やマスコミを通じて民主主義が刷り込まれ、あたかも民が主となり自治に参加しているかのように洗脳され誘導され続けてきた。
現在の自治体(行政)と企業、家庭の関係は、企業、家庭は行政に税金を支払い、ただぶら下がっているだけの関係でしかありませんが、このような、市場拡大と民主主義を大前提とした私権の枠組みから脱却し大衆の期待に応え、充足と活力を生みだすことができる仕組みへの転換が必要だといえます。
大衆も民主主義の騙しに気がつきはじめ、大衆からも抜本的な自治体の改革に対する期待も大きくなっており、現在の自治は、その存在意義を問われるところまできています。
後編では、これからの自治の姿とその萌芽となる事例を紹介していきます。
■共認社会への大転換
これからの自治の姿を考える上で、まずは今後どのような社会が展望されるのか歴史事実と意識潮流の変化から押さえます。
日本では1970年の豊かさの実現以降、私権獲得を主軸として統合する社会(私権社会)から、共に認め合えることによる充足を主軸として統合する社会(共認社会)へと転換してきました。そして、その中で人々の意識も、人類の本来あるべき姿を探り、回帰しようとする流れ(本源回帰)と、皆が認めていることを最大の価値とする共認収束の大潮流を生み出しています。
最近では、2008年のリーマンショックにより実態のない金融経済の脆さが露呈し、2012年には大企業が軒並み大赤字に転落し、急速な市場縮小に向けた動きが顕現しています。また、2011年 東日本大震災を契機に、特権階級の暴走が白日の下となりました。
その結果、市場の終焉は潜在思念の次元ではほぼ共認され、これまでの市場社会やそれを導いてきた民主主義や経済学、近代科学の騙しに気付き始め、脱市場・脱洗脳という意識潮流が顕在化しています。
さらにその先の最先端の意識潮流として、自分で生きていくための仕組みや場や能力を自ら形成していきたいという期待=自給期待が生じています。
このような意識も大きくみれば共認収束の大潮流に合致しており、今後この潮流はますます大きくなっていくでしょう。
現在でもすでに、国、企業、家庭などあらゆるレベルでこれまでの社会制度と大衆意識との断絶が一段と大きくなり、私権では社会を統合できなくなっています。(現在、衆議院選挙で、新党が続々と立ち上げられ、10以上もの政党が乱立し政権争いをしていますが、まさに統合されていないことの象徴なのだと思います。)
自治においても現在の形式的な自治から脱却し、人々の期待に応えていく自治の形はどのようなものか具体的に考えていきます 🙄
■共同体社会の自治
○大きな方向性
現在の自治体の仕組みは「個」を原単位としています。個人と社会の関係は、あくまでも個人の私権追求が第一であり、その主体である個人や企業は、統合課題には全く関与せず、すべて自治体が担うという形です。
しかし、私権追求よりも共認充足が優先される時代においては、統合課題そのものが充足課題となるため、統合課題も含めて自分たちで担えるものは自分たちで担っていく方向性となるでしょう。
戦後、市場拡大の名の下に、生産と生活の場が大きく分断されてきましたが、共認収束、本源回帰の大潮流から考えれば、自治の原単位は、生産と生活が一体となった本源集団となります。
ですから、生産活動を基盤にもつ企業or地域に根ざした産業(農林水産業など)が核となり、そこに生活も包摂された企業=共同体企業が、本源集団となり、基礎単位となります。
そこでは、期待応合の共認充足を主軸とし、成員が当事者として運営に関わり、自主管理体制での生産から統合までを担うことで、成員が主体的に自治に関わっていくことが大きな方向性となります。
そして、社会統合のあり方としても、これまでの市場拡大の歪を補完する機能としての自治体ではなく、その単位集団の規模や生活圏の範囲に応じて、階層的なネットワークを形成し、単位集団から国までが共認統合され、誰もがその共認形成に関わっていくていくというのが大きな自治の方向性だと考えられます。
では次に、各集団はどのような課題を分担してゆくべきなのか、具体的にみていきます。
○基礎単位としての共同体企業
共同体企業が自分たちで担うことができる、福祉や介護、農や教育、保育といった課題は基本的に各共同体の自給体制として課題分担されると考えられます。現段階では、そのような余力を創出することは困難な場合もありますが、今後、市場が縮小し、これまでの生産の割合が減少するという予測に立てば、余力でそれらを担っていくことは十分に可能でしょう
○生活圏としての地区(市町村レベル)
共同体企業単体では、広域にわたる自治や生活にかかわる生産全てを担っていくことは現実的には困難です。ですから共同体企業のみでまかないきれない課題は、地区内のネットワークの中で協力して担っていくことが望ましいでしょう。
地区ネットワークで担うべき課題としては、以下のようなものが上げられます。
効率化・集約化が望ましい生産(エネルギー生産や一部の食糧生産)
地区全体に関わる課題(地区内のインフラ整備や流通)
共通性の高い課題(防犯・防災、義務教育、戸籍管理)
このような課題を、数十個の共同体企業で担い、集団群の中で自給していく単位が地区だと考えられます
○地域(都道府県レベル)
さらに、地区が集合した自治単位が地域です。地域では、地区では担いきれない、より広域性の高い課題、専門性の高い課題だけが担われることになります。
高度な専門性が求められる課題(消防、警察、高度医療、研究)
広域性の高いもの(広域インフラ、各種統計)
災害や事件、難病など日常的には起こりにくい出来事についても全てが地域内で完結していく体制を取ることが可能な自治単位となります。
○国
共同体企業を基礎とし、地域内で全ての自給体制が整えられた状態では、国の役割は、その自主管理を維持、保護していくこと、及び国としての最低限の基準を整備することになります。
国家間に及ぶ課題(国防、外交)
基準の整備(各分野、最低限維持すべき基準法の整備)
地域を越える課題、共通の課題(統計、医薬品等の許認可、地域横断的なインフラ整備、紙幣の発行、刑務所などの管理・運営)
■社会統合を半専任で担う、交代担当制
共認原理の下では、企業の生産活動に組み込めない共通課題や各自治単位で共認された統合課題を担っていくことは、自集団を自ら運営していくということそのものであり、自治に関わることは充足課題となっていくでしょう。
この充足課題に皆が関わっていく体制として、各企業の社員が半専任で交代で担っていくという体制が考えられます。
実現論 序7「企業を共同体化し、統合機関を担当交代制にする」
【企業の共同体化と統合機関の交代担当制】
共認社会を実現する上で、最も重要になるのは、私権企業の共同体化と、社会統合を担う統合機関の担当の交代担当制である。
(中略)
次に、なんとしても断行する必要があるのは、社会統合の交代担当制である。
なぜそれが不可欠になるのか?
本来、統合機関は、個々の集団を超えた、超集団的な地平に存在するものである。
ところが省庁や大学やマスコミという組織は、単なる一集団に過ぎない。しかし、集団というものは、必ず自集団の利益第一に収束するものであって、集団を超えた社会統合を担う機関が、単なる集団に過ぎないようでは話にならない。集団を超えた社会統合機関には、それにふさわしい体制が必要である。
現在、社会統合の課題を担っているのは官僚(司法を含む)をはじめ学者やマスコミだが、彼らはエリート意識に凝り固まった私権主義者であるだけではなく、信じられないくらい無能化しているので、民間企業の人材と入れ替えた方が、はるかに上手くいくだろう。
しかし、民間から出向した者が、そのまま居ついたのでは、官僚体質に染まり、同じように無能化してしまう。従って、統合3年・民間3年ぐらいで交代する参勤交代制が良いだろう。民間3年後、優秀なら統合機関に再任される。つまり、連続3年以上の統合機関勤務を禁じるわけである。
そうすれば、親方日の丸の官僚主義に陥ることもなくなり、民間≒庶民の暮らしぶりも分かっているので、統合機関に出向しても現在より遥かにましな案を生み出せるだろう。
とりあえず、毎年2割ぐらいずつ上から順に入れ替えていけば、5年で一巡し、それ以降は、旧勢力1:新勢力2くらいの比率で統合課題を担ってゆくことになる。
この交代担当制を実現するためには、各省庁や県・市・町庁や、各大学や各マスコミに常駐して担当者を選考する人事委員会が決定的な役割を果たすことになる。
おそらく、人事委員だけでも、十万人は必要になるだろう。それは当然、これから共認社会を実現してゆく新勢力に結集した人々によって担われることになる。
■どのように統合していくのか
共認社会では、企業、地区、地域、国が各段階で成員の共認によって統合していくことが最も適しています。
そこでは、各自治単位内の共認形成の場がきわめて重要になりますが、現在のマスコミのような一方的な発信では皆の共認は形成できません。場所や時間を問わず、全員で期待や充足を共有し、事実を元に課題・役割・評価を認め合える共認形成の場をネットで形成していくことが大きな可能性として考えられます。
例えば、企業内の共認形成に社内ネットを用いて、誰もが主体的に発信できる場をつくることで、日常的な外圧共認から充足の共有が行われることで、共認統合していくことは十分可能です。
地区や地域でも同様に、自治に関わる人たちによって作られる場としての地区ネット、地域ネットを設けていくことが考えられます。各階層のネット(社内ネット、地区・地域ネット、国のネット)は各自治単位での最大の共認形成の場となるでしょう。
また、主要な方針、政策については、各階層で皆の共認によって選出された代表者による会議で決定されていくことが共認社会の統合のあり様となるでしょう。
すでにこのように集団を共認統合し、自ら生きる場を作っている事例も生まれています。
◆広島県高宮町に見る住民自治組織の構築
川根(旧・川根村)は、19の集落におよそ260戸、人口600人ほどの地域です。
1972年、広島を襲った集中豪雨がもたらした大水害で、川根地区は孤立し、大きな被害を被ります。
この時、「もう行政には頼れない、自分たちでできることは自分たちでやらねば」という危機感と自治意識を強く持ち、災害復興だけではなく、産業、福祉、教育などあらゆる分野で自治活動を進めていきます。川根の取り組みは、やがて高宮町全体に広がります。
1980年に初当選した児玉更太郎町長が、地域振興会の組織化に力を注ぎました。住民の声を行政に反映させることと、住民の力をまちづくりに生かすこと、つまりは「参加と協働」の考えを前面に、住民自治のまちづくりによって過疎と高齢化の波を跳ね返そうと考えたわけです。
地域振興会は、40戸から500戸の世帯と地域内の組織・団体で構成され、活動範囲は福祉、教育・文化・スポーツ、環境美化・保全など幅広い分野にわたっています。さらには、老人クラブなどが参加した生産加工や観光農園の運営、女性グループが主力となった研修宿泊施設の運営や、スーパー、ガソリンスタンドの経営にまで及んでいます。
行政との関係は、第1に情報の共有と十分な意見交換・意思疎通によって具体的な地域と町の目標を明確にするところから始まります。それぞれの振興会の事務局には町職員か農協職員が加わり、役場職員と住民が連携して事業を展開します。議員は、議会で大所高所から町政を振興会の顧問としてまちづくりに参画するしくみになっています。
振興会の活動資金は、町から総額年300万円の支援を受けるものの、これだけでは不十分なため各世帯が負担する年間千~3千円の会費や、事業収入などで賄われます。高齢者の福祉対策の一環として経営するスーパーなどは、赤字を住民の出資で支えるといったこともあるそうです。
こうした取り組みの背景には、自分たちの住む地域を力を合わせて守る、という意識と、独自の財源をもつことが、新たな知恵や工夫を産んでいることがうかがえます。
参考 住民の共同出資によって誕生した「共同売店」広島県川根地区
◆地域住民が主体となったバス運行
平成18 年11 月、利用者数が少数であるため民間バス事業者から路線バス休止の申し出があった。
それにより、市と地域代表者によって、地域住民の意見集約を行った結果、路線バスの休止もやむを得ないが交通手段を持たない人の存在、現在は運転されている高齢者もいつまでも運転できるかどうかなど将来の地域の状況なども考えると交通手段の確保が求められた。
そこで、市として、様々な交通確保手段を提案する中で、地域の核となる団体、利用される団体の代表者による運営委員会が独自に設置され、路線バスに替わる地域住民による運行バス「思いやり号」の運行が平成20 年4 月1 日から開始された。
運営母体は、 染河内地区「思いやり号」運営委員会(染河内地区の住民が組織して運営。自治会・老人クラブ・婦人会・高校PTA の役員で構成される)
乗務員は、 地元で募った有償ボランティアの方が交替で運転。
市の支援としては、助言等を行うとともに運営に要する経費助成及び車両維持費用の負担。
事業効果としては、路線バスの休止による交通空白地の解消(地域住民による交通移動手段確保)や地域一体となった地域づくり・まちづくり活動の気運の盛り上がりと活性化が得られた。
一年間の事業を終え、利用収入が燃料代相当分の収入程度であったことやボランティア乗務員の確保など新たな課題がでてきているので、住民ニーズを反映しつつ、利用者の増加を図り、効率的で継続した運行を行っていく必要がある。
◆自然エネルギーで自給できている町~葛巻町バイオマスタウン構想~
葛巻町は自然エネルギーの導入と省エネルギーを町づくりの柱とし、現在、町の電力自給率は166%となっています。畜産業と林業が町の基幹産業であるため、この2つの産業から得られるバイオエネルギー(蓄糞、間伐材)を有効利用しています。特に蓄糞は社団法人葛巻町畜産開発公社が管理するくずまき高原牧場に乳牛200頭分の糞尿を原料とするバイオガスプラントが稼動しており、未利用エネルギーであった蓄糞の有効活用につながっています。
また、小学校教育に省エネ学習を盛り込み、子どもから家庭、家庭から地域へ省エネ意識も高めています。
※葛巻町のように自然エネルギーで自給できている市町村は全国で57市町村あります。
日本の市町村数が1827(2007年3月末)なので、約3%の市町村がエネルギーを自給することができています。
このように地域分散型の新しいエネルギーシステムは、小さな発電所を各地域に分散させて市民自らが管理・運営していくシステムです。
市民が参画することで生まれる当事者意識が、必要か否かという判断軸でのエネルギー消費を促し、地域分散とすることで、送電距離も短くなることから送電ロスも削減。
さらに地域でエネルギーを生産するための新たな役割=雇用を創出し、社会の活力と充足につながります。
◆岩手県住田町の森林・林業日本一のまちづくり
「森林・林業日本一の町づくり」は自立・持続のための、住田町で掲げる3大プロジェクトの一つです。
地域の産業全体や住田らしい生活の維持・持続と一体化させつつ木材生産から加工・流通に至るまでの地域林業のより強固なシステムの構築、森林資源の有効活用、環境に配慮した森林経営の確立等を図るものです。森林・林業ビジョンを地域社会の循環型実現の基軸に位置づけることで、地域森林・林業の活性化を図るだけでなく、まちづくり実現のためのより処となるものとなっています。
◆自分たちの手で震災復興を目指している島民たち~海の子再生プロジェクト~ リンク
平成23年3月11日、東日本を襲った巨大地震・津波は、東北地方太平洋沿岸部に甚大な被害をもたらしました。私たちの住む日本三景・松島湾に位置する宮城県塩竈市の離島・浦戸諸島もまた大きな被害を受け、地場産業である海苔・牡蠣・ワカメなどの養殖漁業も、壊滅的な打撃を受けました。
しかし、島で暮らしてきた私たちは震災直後から一致団結し、皆で協力し合い、行政・支援団体からの義援金や寄付金をただ待つばかりでなく、私たち漁業従事者自らの頭で考え、自らの手で操業再開の糸口を掴み、自らの足で歩んでいこうとする自助努力の一環として震災後わずか1ヶ月である4月「うらと海の子再生プロジェクト」を立ち上げました。そして、「一口オーナー制度」を設け、全国から多くの御支援を頂き、漁業再生に向けた活動を開始致しました。
この度、浦戸4島の生産者・漁業協同組合と合意の上、皆様からの御支援による基金を適正に、そして透明性をもって公正に使わせて頂くため、うらと海の子再生プロジェクトは、「一般社団法人 うらと海の子再生プロジェクト」として法人化をする運びとなりました。被災したすべての方々の復興・再生を行い、同時に自主自立を目指して事業を復興しようとするすべての方々に対して、資金・物資及び情報提供をすることで、被災地域の復興に資することが当法人の目的です。
復興へは長い時間を要しますが、私たち「うらと海の子再生プロジェクト」は漁業再生の為の支援活動を着実に遂行いたします。また、ただ復旧するのではなく震災以前よりある高齢化による島の過疎化、後継者不足問題などを解決するべく、魅力ある漁業を目指し将来的には後継者の育成や新規事業者を呼び込み、浦戸諸島の再生、漁業・水産加工業・観光業とも連携した地域全体の復興・振興にも貢献したいと考えております。
◆50年以上、村長選が無投票の村~大分県姫島村 リンク リンク
大分県姫島村では、半世紀以上にわたって村長が無投票で選ばれているそうです。
・姫島村は国東半島の北に位置する離島で、人口は約2200人。一島一村。漁業と観光が主な産業。
・村長選で投票が行われたのは1957年が最後。現村長は前村長の長男なので、親子で50年以上村長職を担っている。
・現村長は「それなりの対立候補が出れば私に対する不信任であり、争わずに身を引くつもりだ」と述べている。
・長期無投票当選の背景には、最後の選挙となった1955年の村長選が島内を二分する激しい選挙となり、島内にしこりを残した苦い経験があるため、その後は選挙を避けるようになったとされる。
・前村長、現村長とも漁業振興、港湾整備、雇用確保などの推進などでリーダーシップを発揮して評価を受けていると言われる。
・村が役場職員の給与を低く抑え、より多くの人を雇用するワークシェアリングを行っていることでも知られる。民間への就職先の少ない村で働き手が島外に流出するのを防ぐための施策。
・村議選はあるので(過去20年で無投票は1回のみ)、村の選挙が全く無いわけではない。村議会の定数は8人。村議選の投票率は80%を超える。
・村議会では一般質問や代表質問が行われず、本会議は執行部の提案を原案通り可決し、1日で閉会するのが通例となっている。2012年9月議会で15年3ヶ月ぶりに一般質問が行われた。質問を受けた村長は「村民はみんな顔見知り。様々な会議や打ち合わせもあるので、 本会議で質問する必要がなかったのではないか」と話した。
共同体社会においては、民主主義は混乱と対立を招くだけ、不要なのものということでしょう。
まとめ
時代は大きく私権社会から共認社会へと転換し、人々の意識も共認収束の大潮流を形成していく中で、人々の期待に応えうる自治のあり方とは、生産だけでなく、生活や集団の統合も、自分たちの手で担い、自分たちの生きる場を作っていくことです。そして、共同体企業が自治の基本単位であり、そのネットワークによって、誰もが当事者として何らかの形で自治を担っていく姿がこれからの共認時代の自治の姿です。
そして、この共同体企業のネットワークや自治の形を実現していくためには、地域や企業の共同体化は最優先の課題となりますが、その萌芽はいたるところで生まれ始めています。これらの事例に学び、私権時代に失われた本源集団を再生し、可能性を提示していくことが、社会の共認を形成し、誰もが充足できる本当の自治の実現に繋がっていくでしょう:o
- posted by kazue.m at : 21:12 | コメント (0件) | トラックバック (1)
コメントする