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2013年01月10日

『共同体経営とは?』7~市場社会の常識を打ち破って登場した共同体企業 類グループ

さて、前回の記事では「日本的経営とは?」~特徴と歴史~について分析してきましたが、一方で近代・市場化の波に飲まれて、企業文化も大きく変わってきた歴史があります。特に戦後、高度経済成長期には、巨大資本の元で閨閥を軸とした金貸しネットワークが形成され、大企業を中心とした欧米型の資本主義・個人主義を標榜した企業体質へと変遷して行きました。
 
結局のところ、市場社会の繁殖は共同体破壊の歴史そのものであり、縄文体質を色濃く残してきたここ日本においても、経済成長の実現と引換に、都市化、核家族化が進行し、日本的経営ではグローバリズムに対抗出来無い、といった状況へと追い込まれていったのです。考えてみれば当然かもしれません。
 
そもそも、共同体の規範に照らせば、同類=仲間であり、仲間同士が争うことを抑止する事で集団を維持してきた歴史しかありません。常に集団第一であり、だからこそ他集団をより尊重した贈与の仕組みも出来上がったのです。
 
ところが、共同性を喪失した自我・私権意識むき出しの略奪集団では、全く正反対の規範が成立してしまいます。私権第一となった存在にとって、同類=敵となります。やるか、やられるか。仲間と闘うことを阻止する術ばかり磨いてきた集団にとって、対抗手段など在るはずもなく、私権時代5,000年の歴史は、一貫して略奪集団によって本源集団が解体されて行く歴史となったのです。市場社会はその延長上にあり、従って「日本的経営」等が敵うはずも無く、市場社会の常識=利益第一、私権第一の強制共認は必然的に追共認されていったのです。
 
しかし、同類同士を常に敵視するといった歴史が長続きするはずもありません。1970年、物的豊かさの実現と共に、私権の衰弱という新たな社会現象が登場しました。
 
高度経済成長と共にピークを迎えた労働運動も一気に衰退し、いよいよ社会は大転換期へと突入したのです。この時代潮流の変化をいち早く察知し、集団破壊の流れに対抗すべく登場した企業、それが『共同体 類グループ』の始まりとなりました。

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■共同体企業設立の時代認識と企業哲学
 

類グループは、40 年前(’72 年)、学生時代の6人の仲間によって作られた。設立当時、平均年齢24 歳。「皆の生きる場を、皆の手で築いていきたい」という思いが、市場社会の常識を破った共同体=類を生み出し、その後も、群を抜く生産性の高さを実現してきた。G%E4%BC%9A.jpg
 
当初、設計集団として出発した共同体・類は、これまでに教育、農園、地所等、さまざまな業種の新事業を成功させ、今年からは共同体企業のネットワークを構築してゆく新しい社会事業を世に問うところまできた。
 
それらが実現できたのは、社員みんなの活力を引き出す共同体という場の仕組みにある。しかし、その様な共同体を作り出したことも含めて、実現の本当の源泉は、類グループの時代認識の確かさに(その中身そのものに)ある。
 
私たちは40 年前から、貧困の消滅に伴って、生産様式が工業生産から意識生産(設計や教育や情報あるいは娯楽や介護等、知識や親和を生み出す生産様式)に移行してゆくことを見抜いていた。貧困の時代なら、誰もが私権(地位やお金)を求めて必死に働く。そこでは集団は、成員の誰もが私権の獲得に強く収束することによって、自ずと統合される。
しかし、貧困が消滅すると、私権の確保は第一義的な価値ではなくなり、人々はその為に必死に働こうとはしなくなる。従って、私権(資力)によって企業や社会を統合することが、困難になってゆく。

 
■これからは共同体の時代
 

%E9%9B%86%E5%90%881.jpgそれに意識生産では、機械ではなく働く者の労働力(知識力や親和力)が唯一の生産力となる。だから意識生産では、労働力=人間の能力それ自身が生産の主人公となる。そこでは、集団(ひいては社会)を資本力の様な私有権力で統合するよりも、皆(仲間)の共認によって統合する方が上手くゆく。
※共認とは、共に認めること。共認機能はサル・人類に固有の機能で、相手に同化することによって充足(安心感等)を得ることができ、サル・人類の最先端の充足機能となっている。
共同体・類は、その様な時代認識に基づいて作られた。従って、創立当初から、経理・財務を含む全情報を全社員に公開する情報公開システムを作り上げ、誰もが状況を把握できるようにして、その上で、全員が取締役となって経営に参画する合議体制を構築し、社員自らが組織や事業の方向を決定してきた。この様に皆で様々な問題を追求する中で次々と新しい活動が提起され、幾多の新事業が社員自らの手で立ち上げられて、現在に至っている。

 
 
実は昨年(2012年)の9月15日に、類グループは設立40周年を迎えました。
今では500人を超える共同経営者の集まりとなった共同体企業において、40周年を祝した記念会議が開催されました。創立者であり、現社長でもある岡田氏からも、設立当時の状況等が紹介されました。
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1960~70年代は、労働運動・学生運動のピーク。一時期は、某大学で学生を率いて社会運動の先頭に立ち、社会問題に前面から対峙をしていた。しかし、当時の社会運動は旧体制を批判こそするが、新たな道筋が全く示されないままであった。つまり、当時の社会運動を導いていたマルクスの理論も、決して実現可能性を示してはいないことに気付いた。%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9.jpg(写真はカール・マルクス)
 
ここで、決定的に欠けているのは新しい社会を導く理論の不在である事に気付いた当時、運動の前に新理論の構築こそが必要であると呼びかけてみたものの、暴れる事しか考えていなかった学生達の殆どは、難色を示して立ち去ってしまったという。
一方で、新たに理論を構築するにも、生きる術を持たなければ話にならない。おまけに、近代思想家達は、決まってパトロンのお墨付きの中で、好き勝手に架空観念をでっち上げてきただけに過ぎないという事も、半ば見抜いていた。そこで、まずは「自分達の生きる場を、自分達の手で築きあげよう」と設立されたのが、共同体企業の誕生へと繋がったのです。

 
この様な背景を経て、1972年に共同体企業が誕生。仕事で成果をあげる事と、理論の構築が融合した共同体の歴史が、こうして始まったのです。ここで重要なのは、徹底した現実直視の姿勢に貫かれた追求過程です。中でも代表的な理論体系として、’89年『実現論』の第一稿が完成しました。(実現論の形成過程についても、後日紹介します)
 
ただし、完成と言ってもそこで理論追求が終わった訳ではありません。世の中は常に変化し続けていくのであって、現実が変わっていくのであれば、当然ながらその時々の最先端の答えも、常に現実に適応した形で変わって行かなければ、成立しないのです。
特に近年は、意識潮流や社会構造の変化もより高速化しつつあります。常に最新の状況を掴むためには、的確な時代認識が不可欠。最新の企業哲学が会社HPの方で紹介されていますので、是非ご一読下さい。
会社案内「学生に与う」
  
さて、「事実の追求」と言葉で言うのは簡単ですが、実際事実追求とはどの様なスタンスで取り組めば良いのでしょうか?その答えが、次の投稿に記されています。
 
大転換期の予感と事実の追求より
 

人々は、これまで無数の常識(規範とか観念。現在もっとも支配的な観念は、自由とか個人とか人権だと云って良いでしょう)に則って家庭生活を営み、あるいは経済生活を営んできました。しかしその結果が、先進国における全面的な行き詰まり(世界バブル・財政破綻・環境破壊・精神破壊)であり、崩壊の危機であるとすれば、それらを導いてきた常識群の根幹部が(従って、大部分の常識が)根本的に間違っているからだと考えるしかありません。おそらく人類は今、全文明史を覆すほどの大転換期に入ったのではないでしょうか。
 
この場に参加されている多くの方々も、現代社会の行き詰まりと大転換の予感があるからこそ、現代の支配観念に根本的な疑問の目を向け、できる限り固定観念を捨てて、現実を直視し、事実の追求に向かおうとしているのだと思います。まして、全文明史を覆すほどの大転換期だとすれば、歴史を遡って原始人類やサル社会や生物原理にまで目を向ける必要も出てくると思われます。しかし、それらは大部分が未明の領域であり、その解明の為には、固定観念に囚われることなく事実を素直に認める柔軟な頭と、大胆な仮説の提起が何よりも大切になります。
 
その場合、例えどんな仮説であっても、皆の知っている限りの知識に照らし合わせて論理整合していれば、私はその仮説をいったん事実として認めます。もちろん、いったん認めた事実に反する現象事実が出てくれば、皆さんと共に速やかにその現象事実を組み込んで論理=構造事実を組み替えてゆきます。この様にして、(自由・個人・人権etcの固定観念を捨てて自在に思考することさえできれば、)事実の認識体系は無限に進化してゆくことができる筈だと考えています。

 
つまり、近現代を貫いて現代社会を導いてきた理論や思想体系が閉塞しているからこそ、新たな追求に取組む必要性を感じ取り、本来であれば塗り重ねられていくはずの土台すら登場しない現状への危機感から、まずは徹底した事実追求の必要性が組織統合の中心軸として打ち立てられ、その後様々な壁に直面する度に、繰り返し成員みんなで事実を掘り下げて答えを出す企業風土が築かれました。
 
このようにして、常に社会問題を真正面から捉え、当事者として立ち向かっていく姿勢に貫かれた【共同体企業 類】だからこそ、この40年の間にも様々な認識転換、体制転換を実現してきた歴史、そして独自のシステムや新しい理論が多数積み重ねられてきました。
 
という事で、次週からは【共同体企業 類】に焦点を当てて、その具体的な体制構築の歴史を紐解いて行きたいと思います。先に紹介した「企業哲学」の中でも、特に注目すべき点がいくつか見られます。
 
・工業生産から意識生産へ
 
・共認による統合
・確かな時代認識
・情報公開システム
・全員が取締役となって経営に参画する合議体制 etc.

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次回から、これらのより具体的な中身に迫りながら、共同体企業の全貌を解明して行きます。
共認の時代に適した共同体経営の仕組みを惜しみなく開示して行きますので、お楽しみに♪

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