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2015年08月26日

稼ぐまちが地方を変える① ~行政主導の地域活性化は失敗する

商店街1982年東京都生まれの木下斉氏は、かつて高校時代に早稲田商店会の活動に参加、高校三年生のときに「株式会社商店街ネットワーク」を設立し社長に就任するなど、早くから注目を集めていました。結果的には㈱商店街ネットワークは途中で頓挫してしまったようですが、その経験も踏まえて、現在も地方再生人として活動しています。その彼が、まちの活性化についてのポイントを、著書「稼ぐまちが地方を変える」や東洋経済オンライン等で書いてありますので、一部引用して紹介していきたいと思います。

木下氏がこれまでの地方活性化が悉く失敗してきた理由として挙げているのは

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一言でいえば、時代に合わなくなった昔の組織を温存した上で、政策を実行しているからです。つまりインターネットも高速道路も新幹線もなかった時代、明治維新政府が樹立したような都道府県・市町村というツリー構造を温存したまま、情報を集めて、その情報を元に政策を立て、都道府県・市町村を経て民間に実践させるからです。
私は県庁所在地を「明治維新利権」と冗談で言っています。というのも、各都道府県単位に行政拠点をおいて、それぞれを管理する仕掛けは事実上崩壊しようとしているからです。(「安倍首相の地域創生はすでに失敗している」より)

都道府県ごとに置かれた県庁所在地に、行政機関だけでなく、民間企業の支店やら営業所やらの中枢が置かれ、名実ともに県庁所在地がその都道府県の中心部であるという時代が、確かにありました。しかし、市場は、その拡大の圧力で行政の枠はおろか、国家の枠すら突破しました。そのため実質的な運営を民間に依存する地域活性化は、行政単位に切り刻んでも効果なし。実際、海に囲まれた島や山で囲まれた盆地など、物理的に隔絶された特殊な条件でもないかぎり、人々の生活レベルでは行政枠を意識することはまずありません。

例えば、山形市は完全に高速道路によって仙台市に組み込まれてしまっていて、行政拠点の近くに民間が47都道府県全部に支店や営業所を置くという時代は、すでに終焉を迎えています。新幹線によって、これは東北全域に見られ、ますます影響は強まるばかりです。(「安倍首相の地域創生はすでに失敗している」より)

地方活性化には、周囲を活性化させられるだけの中心核となる熱いメンバーが必要になります。ところが行政主導で行う場合、やる気のあるメンバーだけを対象に、補助し続けるのは難しい。さらに活性化の熱が、行政の枠を飛び越えて外部に波及するのも良しとしない場合もあることも。平等主義、前例主義、手続き・書類重視といった行政のスタンスは、地方創生には、むしろ足かせになると見るべきでしょう。

結局、この手の地方創生は、地域活性化という名の下に、税金を使い旧来の体制を維持させようとしているにすぎない。行政の主導する地域活性化が失敗するのは火を見るより明らかなのです。

逆に言えば、教育や健康・福祉、防犯等の各分野での住民主体の地域活動が活性化すれば、それをつなぐことで今後の統合様式の一つになる可能性を秘めていることになります。

 

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