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2015年11月25日

私有経済から共有経済の可能性②~集団間の潰し合いではなく共生化へ

前回は、現在伸びているカーシェアリングを取り上げました。今回は少し過去に遡って共有社会を覗いてみましょう。千葉商科大学伊藤宏一教授の「経済の行き詰まりにシェアリングエコノミーという選択肢」を参考にしました。

山菜<山菜>

まず「共有経済」で直ぐに思いつくのが、かつての日本の村落共同体での森林。森林は村落共同体の共有財産として、皆で管理していて、村人は伐木・採草・キノコ狩りなど共同利用を行っていました。これを現在の民法では、その山林を共同体が「総有」している、となります。共同体の各成員はその山林の利用等はできるが、持分はなく、そして勝手に処分することができませんというルールです。元から考えれば、そもそも共同体とは言え、自然の山林を自分のモノとしているのは、自然の摂理に反しますが、それでも総有することで、山林を絶やさず守っていくことが出来ます。フランスでは多くの川が既に私有化されていますが、イギリスでは日本の共有財産と同様な状況も見られます。

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例えばイギリス・ウィンブルドンには、元々手付かずの自然の残った「入会地」がありました。ところが1864年、地主が住民を集めて、入会地の3分の1を売却し、そのお金で残りを公園にすると言い出したのです。その結果、住民側が勝訴し、自分たちで税金を出して管理するということを始めたのです。これがイギリスの近代的な公園の原型になったのです。ウィンブルドン・テニス大会が行われているのも、実はそのウィンブルドン・コモンの一角です。「経済の行き詰まりにシェアリングエコノミーという選択肢」

これをゲルマン的な総有の原理と呼ぶそうです。

さらに日本では土地や自然以外にも、田植えや茅葺(かやぶき)屋根の葺き替えなど近所が一緒にやるような労働も共有財産と呼べるもの。
さらにさらに、日本ではお金も共有財産としていました。

お金で言えば、東日本の無尽(むじん)、西日本の頼母子講(たのもしこう)、沖縄の模合(もあい)というお金のシェアリングがありました。模合は、沖縄では個人や中小企業が今でもやっています。例えば、10社の中小企業が集まって、毎月10万円ずつ積んでいく。そうすると毎月100万円ずつ貯まっていく。資金繰りが厳しい会社が、それを借りて、後で利子をつけて返すというのが企業向けの模合の仕組みです。普通の会計学のテキストには載っていませんが、沖縄の中小企業の決算書を見ると、バランスシートの負債の部に「送り模合」という勘定科目が今でもあります。また、こうした模合や無尽、頼母子講は、貯蓄だけでなく、保険や投資の機能も果たしていました。「経済の行き詰まりにシェアリングエコノミーという選択肢」

私有権の象徴的な存在である「お金」さえ共有化できたのは、人類にかかる外圧の中心が自然であったこと。自然の前で「お金」なんてものは全く役に立たない。さらに自然には一人では太刀打ちできず、その適応力は集団結束が絶対条件となるため、お金すら共有化し集団維持を果たしているのだと考えられます。共有経済が今後進展していくためには、集団収束とさらに集団間の潰し合いではなく、集団同士の共生化が重要なポイントになると考えます。

 

 

 

 

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