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2016年02月10日

世界農業遺産認定からまちづくりへの波及

昨年12月15日、和歌山県みなべ町と田辺地域の梅システムが世界農業遺産(GIAHS)に認定されたのをご存知ですか?

世界農業遺産とは国際連合食糧農業機関(FAO)が、2002年に開始した仕組みで、次世代に受け継がれるべき重要な伝統的な農業、農村文化、農業景観などを全体として認定し、その保全と持続的な活用を図るものです。
これまで、日本では、「みなべ・田辺」を含め8地域が認定されています。

みなべ・田辺地域は、元来農耕に適さない礫質で急峻な里山を活用して、約400年に及ぶ梅栽培を継続し、最高級品である「南高梅」とともに日本一の梅生産地になりました。それを支えているのがこの「みなべ・田辺の梅システム」です。

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「みなべ・田辺の梅システム」

画像はこちら(http://o-shige3.blogspot.jp/)からお借りしました。

画像はこちらからお借りしました。

■ 養分に乏しく礫質で崩れやすい山あいの斜面には、ウバメガシなどの新炭林を開墾せずに残し、その下に梅林を広げます。新炭林は「紀州備長炭」の原料となるだけでなく、水源涵養や崩落防止に役立っています。

■ さらに薪炭林は、梅の授粉役であるニホンミツバチの生息場所にもなっており、セイヨウミツバチの巣箱を設置しなくても、梅林では十分な受粉が行われます。

■ そして斜面地に草を栽培する「草生栽培」は、春の収穫前と秋の剪定前などに草を刈り、地面に敷く事で、土壌流出・乾燥防止に役立てるとともに梅林への有機物補給を行っています。

■ 山あいに降った雨は、薪炭林から梅林を通り、中腹でため池に集まります。ここは長年、住民共同の清掃や草刈が行われ、水辺や水中に多くの動植物が生息し、生物多様性の保全につながるとともに、水田等、平地での水源になっています。
※水源涵養とは、森林の土壌が、雨水を吸収して水源を保つとともに、河川へ流れ込む水の量を調整して洪水を防止する機能

「やっと自分たちの農法や環境に価値があると分かった、今まで当たり前に続けてきた農業だ。」が、みなべ町でウメ2㌶を栽培する稲見好明さんの言葉。(2016年2月10日付農業共済新聞)

昨年話題になった世界遺産に認定された富士山や、富岡製糸場のときのようなマスコミの取り上げた方もありませんし、観光客がドッと押し寄せ金を落としていくような観光資源にもなりません。「南高梅」や「紀州備長炭」という商品は市場に登場しブランド化されていますが、それを生み出す環境には目を向けられていませんでした。市場社会からは取り残されるこうした人と自然の営みを、外部から評価する事は、対象地域の人々の誇りと活力につながり、次代に継承していくべき遺産として固定することができます。
新しいコンテンツを作り出すことだけじゃない!
地元の人が当たり前としてコトをきちんと評価することが地元の誇りと愛着を生み出し、それが「まちづくり」へと継承していく事例です。

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