2018年05月25日
強制圧力で人材育成はできない
現代社会での人材育成の場といえば、まず思い浮かぶのは『学校』でしょう。
6歳から義務教育で小学校に入り、3年間中学校に入り(一部の層は受験をして中学校に入り)、多くの人が3年間高校に入り、そしてまた高校を卒業した多くの人が、4~6年大学に入る。
実に20年弱の時間を『学校』という場所で過ごしている
旧知の事実ではあるが、学校はナポレオンの時代に徴兵制の一環としてつくられた。
富国強兵。上官の命令に従順な兵隊(どんな命令も強制すれば実行する)を育てるためだ。
この構造は、現代でも変わらない。先生の言うことは絶対。先生=学校が評価する生徒(従順な生徒)が、『良い子』となる。
一人一人違う子ども達、それぞれのもつ欠乏や追求意欲も違うのがあたりまえ。十人十色。
しかし、学校ではそんなことはお構いなしに、『強制的に』課題に取り組ませる。
それをこなせない生徒は『悪い子』になる。
「部活はそんなことない!人間力の育成に有効だ!」という意見もあるでしょう。
ポイントは勉強にしろ、部活にしろ、その課題の根本が『強制圧力かどうか』。
チームスポーツで、一見仲間関係の構築に有効に見える部活でも、顧問やコーチと部員との関係が強制圧力のもとにあれば、そこに気付きや学び・成長は生まれない。
顧問に従順な部員が育つだけ。
そうすると、やっていいことと、悪いことの判断もできないまま、スポーツマン精神に反するラフプレーもするようになってしまう。
人材育成とはなにか
年齢や所属組織によっても違うかもしれないが、根本は『人間力を養うこと』だろう。
とりわけ、小学生~中学生・高校生の時期は重要。その時期にどれだけ豊かな『強制ではない・内圧発の』仲間との追求経験を持つことができるかが、人間力の礎になる。
追求課題は現実に即したものであればあるほど良い。
自然現象の解明でも、学校という場所をどうする学校の追求圧力をどう脱するという課題でも良いだろう。
仲間と追求する中で、「もっともっと追求したい!そのために学校にはいかない!」という判断も正解だろう。
学校にいかない!という選択をすると、1日8時間の時間ができる。
一週間(平日だけで)、40時間。
一ヶ月で、160時間。
一年で、1920時間。
これだけの時間を、仲間との追求に使えることになる。ワクワクしないだろうか
世の中には学校に行かずに、活力高く追求を続けている人の事例がある。
ある中卒の男子は、高校に行かずに企業で『働く』ことを決めた。
聞けばものすごい勢いで、成長しているという。それもそのはず。
働くというのは、お客さんもいる生々しい現実課題の中で、仲間と成果を出していくことだから。
人対人の、期待とそれに応える=期待応合の世界。
そんな事例が今後もどんどん増えていくだろう。
子ども達は学校の強制圧力の限界に気付いている。
次は親世代がそこに気付けるか。今後数年間は、子どもと親の意識が大きく変わる大転換期となりそう
- posted by 岩井G at : 10:00 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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