2018年11月08日
老舗企業に学ぶ~変革のススメ~
日本は世界でも有数の老舗企業大国と言われています。
100年・200年以上も続く企業が数多くあるのです。
“老舗企業”と聞くとどんなイメージを持つでしょう?
多くの人が、「昔から同じ業界で同じ商品やサービスを展開している」というイメージを持つのではないでしょうか。
しかし、老舗企業として業界を牽引している企業を見てみると、
『常に社会を対象として、変化し続けてきた』企業が多いことがわかります。
CASE1:船橋屋
元祖くず餅で知られる船橋屋は、亀戸天神の参道に本店を構えて200年余り。
現在の八代目社長が就任してから、組織改革が始まりました。
職人絶対主義から、“組織”として生き残っていくための“志”の貫徹を行い、組織の志に共感し、実践できる人材を採用することで、人材の底上げを行ったそうです。
その志は「くずもちイズム」と呼ばれ、「くじけない心意気」「ずっと磨き続ける自慢の商品」「もっと良いを実現する経営体質」「ちからを強く今ここに全力投球する人財」。
もう一つは、プロジェクトマネジメント体制の確立。
プロジェクトリーダーを若手や中堅・幹部社員等、役職に関係なく就任し、全社員が自らの意思で主体的に考え・行動する仕組みづくりを行いました。
「組織活性化プロジェクト」も幹の一つ。全社員が管理されて動くのではない、自律型人材を目指し、自分の意志で創意工夫を積み重ねながら仕事に取り組み、職場環境の改善や社員のモチベーションアップ策を提案・実施するもの。
★社会を対象にした志を基盤に、社員一人一人が経営者レベルで自ら考えて動く組織
CASE2:尾池工業
刺繍糸の製造販売からスタートし、社会状況の変化に合わせて加飾材料、蒸着フィルムの包装材料に進出、現在はデジカメや携帯電話に使われる特殊な電子材料を中心に好調な経営を続けています。
企業理念としても「変化」「挑戦」を掲げており、「大きく変化し続ける社会において、京都という地域、そして社会に深く根差した企業として今後も発展していくために、自ら変化していく」という思いで、経営に取り組んでいます。
★企業としての生き残りをかけて、自ら柔軟に変化をする組織
CASE3:森永製菓
大手製菓企業の森永製菓も、変革に着手した企業の老舗企業の一つ。
100年以上の歴史がありながらも、世の中の大きな変化に対して「既存ビジネスだけでは立ち行かなくなる」と、危機感を抱いたトップが社長直下の「新領域創造事業部」を設立しました。より社会が期待するものを提供するため、組織として“本気”で未知の領域へ踏み出しました。
選抜されたメンバーへの期待も相当に大きいもの。
スマホで年賀状もつくれる「おかしプリント」等、外部の力も借りながら、志の高い社員を巻き込み、泥臭く変革を続けている。
★社長直下の本気の変革期待が、人を動かし、組織を変える
3つのことなる業界・規模の企業の事例を紹介しましたが、共通するのは『自ら変革を続けている』ということ。
そして、その変革へと人を動かしているのが、社会を対象にした『志』であるということ。
志を基盤に、社会も自らも変えていく
そんな企業が常に社会から必要とされ、老舗となっていくのは当たり前のことでしょう。
- posted by 岩井G at : 22:11 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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