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2019年09月19日

今はパラダイム・シフトを仕掛ける時代~若者、よそ者、変わり者を活かせ~

今回も「戦略の教室」(鈴木博毅著:ダイヤモンド社)を参考にして展開します。

表題のパラダイム・シフトとは、ある時代のある集団・社会での支配的な考え(規範や常識、価値観)が非連続的に変わること。
例えば、世界の時計市場を支配してきたスイスの職人は、1979年からの2年間で、6万2千人のうち5万人が失業しました。スイスの手作りで精密な機械式時計に取って代わったのは、水晶の振動を利用するクォーツ時計。1967年にスイス企業とセイコーが開発したクォーツ時計を発表→1969年に市販化→1970年に特許を公開→世界中のメーカーがクォーツ時計に参入→スイス時計が衰退。時計業界におけるパラダイム・シフトが起きたのです。

改めてパラダイムとは何なのか?
米学者のジョエル・バーカー氏の著作「パラダイムの魔法」から、ビジネスにおけるパラダイムを私なりに解釈すると

「パラダイムには、①そこに戦うための土俵があり、②そこで勝つための方法を教えてくれるもの。」

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例えば、スポーツのテニスの選手は、そのルール内で勝負します。テニスの技術が高くても競技が変わると、テニス選手はその技術の優位性を失います。パラダイムが異なり、勝つために必要な技術が異なるからです。 仕事も同じです。自分の専門分野で実績のある人でも、全く違う分野ではその技術が活かせないことも多い。
機械式の精密腕時計を製作する技術は、水晶の振動で時を図る仕組みの前では、全くの無力。「正確さ」を生み出す根本が異なるので競うことが出来なかったのです。(一方、今では高級品嗜好によりスイス製も復活しています)

重要なのは今どのパラダイムで戦っているかを把握しているか?そしてパラアイムは変わることを理解しているか
ではどういうときにパラダイム・シフトが起きるのか?
パーカー氏によれば、既存のパラダイムは多くの課題を解決していきますが、同時にそのパラダイム自体が解決できない問題が“山積み”されることになり、それが限界点になると切り替わるというのです。

既存のパラダイムで生活してきた私たちは、そのパラダイムが解決してきた成果に目が行き、解決できない問題の山を見ても、努力すれば、資金投入できれば、いずれ解決できると考えがちです。しかしそれは既存のパラダイムの限界かもしれないし、それそのものが生み出した問題かもしれない。であれば既存のパラダイムでは解決しないのは当たり前なのです。

ではどんな人たちがパラダイムを変えられるのでしょうか?
よく言われる「社会を変革するのは、若者、よそ者、変わり者」がそれに当たります。そしてこれらの共通点は、その分野での無知さ(≒常識に縛られない)と好奇心が武器になっていること。

ビジネスでこのパラダイム・シフトの概念をどう利用するか?パーカー氏は企業決断に役立つ3つのパラダイム・シフトを解説しています。

経営判断に役立つ3つのパターン
①パラダイムを変えずに顧客を変える
パラダイムを変えて顧客を変えない
パラダイムを変えて顧客も変える

①パラダイムを変えずに顧客を変える
小切手印刷のトップ企業だったデラックスは、印刷の速さと正確さが強み。しかしネット・バンキングの時代には小切手印刷だけでは生き残れないと判断。「高速で間違いのない印刷」を必要とする顧客を探索。現在、新規事業として、銀行、オフィス、コンピューター専用用紙やグリーティングカードなどを販売し多角化を成功させたのです。

②パラダイムを変えて、顧客を変えない
IBMは大型コンピューターで世界的な支配力を持っていましたが、小型化とソフトウェアの重要性が高まることで、地位を失い始めます。同社はITソリューション・サービスをビジネスの中心として、自社の既存顧客に、新たにソリューション・サービスを売り込む企業に変身し成功します。

③パラダイムを変えて顧客も変える
米モトローラー社は、元々カーラジオなどの家電製品メーカーでしたが、1960年代に自社の中心事業と顧客の両方を変える大改革に乗り出します。当時CEOだったボブ・ガルビン氏は、会社の方針を変えて半導体関連企業となり、顧客も完全に切り替えて成功します。

現代は既存のパラダイムがあちこちで機能不全を起こしています。こういうときには市場の動向の背後にある、人々の潜在思念の動向を探索し、それに自社の強みを徹底的に武器として磨いていくことが重要。そして自らパラダイム・シフトを仕掛けることができる時代なのです。

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