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2021年02月11日

コロナ禍でこれからのコミュニティはどう形成されるのか?

20世紀は、それまでの武力社会から資力社会へと大きく移行しました。そしてお金(≒金融システム)が経済を動かし、社会制度の骨格を確立した時代です。

作家・起業家の山口揚平氏は著書「新しい時代のお金の教科書」(ちくまプリマ―新書)

「人間とは、分業取引によって栄え、“違い”と“社会”によって補完し合うことを選択した種」

と位置付けています。村落共同体が解体され、バラバラになってしまった個人が、それでも社会生活を送れるのは「お金」という万人に信用された道具で安全に取引できるからです。

しかし2020年、コロナ騒動で人・モノの動きに急ブレーキがかかり、お金があるにも関わらず、グローバル経済は機能不全に陥り、さらに国内でもロックダウンや外出自粛が叫ばれて社会的に大きな負担を強いられています。しかし人間は共認動物であり、人と人とのつながりから生まれる共認充足なしでは活力は出てきません。人々の中には落ち込んだ経済の立て直しよりも、これからの人とのつながり(≒コミュニティ)への欠乏が高まっていると感じます。

金融システムに支配されてきた社会から、新しいコミュニティはどう形成されるのか?
まず今回は、金融システムに支配されていなかったコミュニティの事例を見てみます。

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1.かつての農村共同体
昔の農村共同体には、地縁血縁を基礎に、自然の摂理の中での生産活動を共有していくという3つの結束軸で、つながっていました。各々自分の田畑を耕しながら、共有している川の治水工事や山の管理などは村全体の課題として、皆で取り組んでいく。必要なモノは自作、もしくは村内で補完するので取引の必要性はなく、お金がなくても不便さはありません。物的に豊かではないですが、生産も生殖も包摂した集団の中に一体充足がありました。

2.現在の地縁コミュニティ
今でも日本には地方に行けば農村共同体の名残があります。

「(前略)また今は、軽井沢と東京の六本木との二拠点生活をしています。面白いのは、六本木は完全なる貨幣経済、軽井沢は非貨幣経済だということです。軽井沢ではお金は役に立ちません。野菜は近所で安く手に入ります。もちろん住むまでにはお金はかかりますが、住んでからはお金がかかりません。六本木では、お金があれば何でも手に入りますが、軽井沢ではつながりがなければ何も手に入らないのです。家を含め、車もベッドもソファもほとんどのモノは頂いたか安価でお借りしているものです。(中略)軽井沢では地域のコミュニティに貢献できなければ孤独な時間を過ごすことになります。」「新しい時代のお金の教科書」(山口揚平著:ちくまプリマ―新書)から引用

地縁を基礎にした事例です。地域課題を担えば「仲間」として受け入れられ、その共認充足を軸に相互に補完し合う関係となり、取引なしで生活できるのです。

3.お金以外の価値を共有するコミュニティ
一方で都市部でもお金を機能不全させた事例として、ピカソがいます。ピカソは言わずと知れた19世紀末から20世紀にかけて活躍した画家です。

そのピカソの本名は
パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネボムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・シブリアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソというとても長い名前です。これは様々な聖人や親戚、縁者、協力者の名前を付け加えていったからで、それにより自身の強力な支援ネットワークを確立していったと言われています。

又、ピカソはある有名なワインのラベル製作を依頼されたとき、お金ではなくその報酬をワインでもらったそうです。年数が経つと当然ワインの値段は上がり、さらにピカソの名声が上がると、ワインの熟成年数×ピカソの名声で価値が上がっていくと考えたからです。

さらにピカソは日常生活の少額の支払いも小切手を使っていました。例えば画材や絵の具を買う際に、小切手を出していたのです。なぜか?
普通の人は小切手を渡されたら銀行で換金します。でもピカソからもらった小切手は、ピカソのサインが書かれているので、店主は換金しません。だからピカソは実際には金を払わずに済んだということです。
「新しい時代のお金の教科書」(山口揚平著:ちくまプリマ―新書)からの要約

ピカソの資産は最終的に7500億とも言われていますが、そんな大金持ちでも多くの支援者・協力者が離れなかったのです。支援者には、社会的に高い評価を持つピカソを支援・援助していることでの充足があり、これはピカソの行う事業へ一緒に参加している感覚かもしれません。
そして「ピカソ」という価値を軸にしているこのネットワークを「コミュニティ」とするなら、その中では「ピカソ」の価値に対する信用度の方が「お金」より高く、結果としてお金の呪縛から解放されているのです。

1980年以降、豊かさが実現され、さらに今後、基礎保証制度の導入が実現されれば、生活するための最低限のお金を得ることができるので、益々お金の重要性は相対的に下がっていき、さらに中央銀行が廃止されれば、完全に金融システムから解放されます。そんな状況下でバラバラになっている個人は、何を求めて?どんなコミュニティを形成していくのか?そして社会をどう引っ張っていくのか?

次回はそれを最近のクラウドファンディングの事例から探索していきます。

 

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