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2021年05月18日

コロナ禍で見直したい「呼吸の仕組み」

コロナ禍でマスクは手放せなくなっていますが、皆さんは息がしづらいと感じていませんか?

実はマスクをしていると、吸い込む酸素の量が減って息苦しくなるので、それをカバーしようと呼吸回数が増え、呼吸が浅くなりがちなのです。さらにリモートワーク続きでパソコンに向かう時間が増えると、つい猫背で作業しがちになり、気道が狭くなりお腹が圧迫され横隔膜が動きづらくなるのも呼吸が浅くなる原因です。

呼吸が浅くなると体にどんな影響が出るのでしょうか?
ということで今回は「呼吸の仕組み」を取り上げます。

まず呼吸には、「外呼吸」とも呼ばれる息を吸って吐く『肺呼吸』と、「内呼吸」と呼ばれる『細胞呼吸』があります。肺呼吸で取り込んだ酸素は気管や肺胞などを通して毛細血管に取り込まれ、赤血球のヘモグロビンによって細胞に運ばれます。細胞に着くとヘモグロビンは酸素を切り離し、ミトコンドリアに渡します。これが細胞呼吸。このとき酸素を切り離すのが二酸化炭素の役目です。この肺呼吸→細胞呼吸によってミトコンドリアは、体を動かすエネルギー(ATP)を生産しているのです。

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ヒトは1回呼吸をすると、吸気の約125倍の二酸化炭素が吐き出されます。呼吸が浅くなると呼吸の回数が増え、吐き出す二酸化炭素がさらに増えて血中の二酸化炭素の濃度が下がります。すると細胞でヘモグロビンから酸素が上手く切り離されず、ミトコンドリアに届かないため、酸欠状態に陥り、結果としてエネルギー産出が低下し、筋肉細胞の酸欠から肩こりや腰痛になりやすかったり、脳の酸欠で集中力が低下したりといった問題が起きやすいのです。

さらに呼吸は「自律神経」にも影響を及ぼします。
自律神経は、内臓や血管などの「意識とは無関係に働いている」器官を制御している神経。
神経系統

この自律神経には、「闘争・逃走」機能を司る「動」の交感神経と、「休息・消化」を司る「静」の副交感神経があり、臓器の多くにはその両方が伸びています(二重支配)。2つの神経は単純化するとシーソーのようなバランスをとっておりどちらかが優位になればもう一方が抑制されます(拮抗作用)。

例えば一日の中でも、大きくは日中は交感神経優位であり、逆に夜は副交感神経優位になる傾向にあります。そして呼吸においても吸うときは交感神経優位で、吐くときは副交感神経優位になるのです。

なぜ吐くときに副交感神経優位になるのでしょうか?

交感神経優位のときは心拍数が上がり活動的になりますが、副交感神経優位のときには心拍数が下がり、リラックスした状態になります。つまり息を吐くことで心拍数が下がり、副交感神経優位にもっていけるということ。呼吸によって「意識とは無関係に動く」自律神経を意識的にコントロールできるというわけです。

では、なぜ息を吐くときに心拍数が下がるのでしょうか?

心臓は休みなしに働き続ける臓器と考えられていますが、実はこの吐くときにほんの少しだけ休憩しています。これは心臓が効率的に働いている証拠です。
息を吸ったとき、肺の中の酸素濃度は上昇するので、心臓は酸素たっぷりの血液を全身に運ぶために頑張ります。一方、息を吐いた時は、酸素が減っており頑張っても得る酸素は少ないので、心臓はペースを落として休むのです。
実際にヒトの安静時の心拍数は1分間に60~70回と言われていますが、1拍するのに、個人でも0.9~1.1秒の間で揺らいでいるのです。これは「呼吸性不整脈」と呼ばれていますが、病気ではありません。むしろ陸上で肺呼吸する全ての動物に共通のこと。しっかり息を吐くことは、心臓を適切に休ませることにもつながるのです。

このように呼吸と言えば「吸う」ことに重きが置かれている印象ですが、実は「吐く」ことも同じように重要なのです。

正しい呼吸法は、腹式呼吸を基本とし、次に丹田呼吸法や4-7-8呼吸法などがありますが、まずはコロナ禍を乗り切るために「呼吸」を意識することから始めましょう。

 

 

 

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