2022年02月23日
【実現塾】1/11「サル社会の構造④」~オナガザルの適応
前回の記事【実現塾】1/11「サル社会の構造④」~原猿と真猿の違いは?
では、原猿と真猿の違いを追求し、
原猿から真猿になると、外圧状況から身体が大きくなるとともに共認機能の進化≒知能進化が必要になった。その上で少子化戦略を実現するため、授乳期間を非常に長くした。
という結論にいたりました。
今回は、真猿のうち、オナガザルがどのように同類異種間闘争(色々なサル同士の闘い)に適応したのか?についての追求を報告します。
〇オナガザルの特徴は?どうやって同類異種種間闘争に対応した?
まずはオナガザルの特徴をみんなで共有しました。
出てきたのが、
・集団化
・大型化
・地上へ降りた
の3点です。特徴的なのが、地上に降りた点ですが、樹上を捨てて地上に降りたのは、同類異種間闘争に負けて追い出されたからだと考えられます。
〇サルの同類異種間闘争はどのような状態。なぜ起きた?
その上で、そもそもサルの同類異種間闘争はどのような状態だったのか、についてみんなで同化していきました。
まず一般的な異種間闘争の始まりはカンブリア大爆発。それ以降、異種間の種間闘争(食う・食われる)が発生。
異種間闘争には基本勝ち負けがあり、負けた種は食べ物を変えたり、別の場所で適応したりする。
このように生物は淘汰適応を繰り返してきたことを固定しました。
翻ってサルの同類異種間闘争。
特徴的なのは、食う・食われるの関係ではない。という事です。
サルにも外敵闘争は存在し負けたら死が待っていますが、サル同士の異種間闘争では負けても死にません。
また、通常の異種間闘争は「負けたら去る」が基本なので「住み分け」が発生します。
一方、ボルネオ島には70種のサルがいるのに対して、日本にはわずかに1種しかいません。この「人気エリア」があるというのは、生物として極めて異例の事の様です。
なぜこのような「人気エリア」があるのでしょうか?
ここで出てきたのがサルが獲得した共認機能。
本能は欠乏が満たされた時点でそれ以上求めることはありませんが、共認機能は「もっと、もっと」とより充足度の高いモノ/コトを探索する機能を持っています。これを私たちは「快美欠乏」と名付けました。
この「快美欠乏」を持つことでサルたちは、
より良い餌を求めるようになるとともに、争いに負けても別の餌で我慢することが出来ず、隙があれば良い餌を狙いに行く。
という他の種では見られない行動を起こすようになります。芋を海水につけて食べたり、焼き芋を狙ったりするのも同じ理由でしょう。
オスが大型化したのも、この種間闘争でオスが闘争に向かったからかもしれません。さらに同類異種間闘争に勝つ為には、自分達も強くならないといけないので、比例して同類闘争圧力も高まったと思われます。
そして一番重要なのは、同類異種間闘争の動力源になるのは「活力」であるという事。真猿はオスメスの性充足が発達しているのが大きな特徴ですが、これは同類異種間闘争に適応するための活力追求⇒充足追求⇒性充足追求という構造で性収束していったのではないでしょうか。
〇集団化したら同類異種間闘争に有利?
オナガザルのもう一つの特徴が「集団化」です。
真猿は共認機能を獲得した事で集団化が可能になりますが、重要なのは
集団規模は外圧によって柔軟に組み替えられる。
という点です。
とはいえ集団規模にも限界がありそう。どれくらいの集団規模が可能なのか、議論になりましたが、人類の集団規模と合わせて今後の追求課題となりました。
もう一点、オナガザルの集団の特徴はメス残留です。一般哺乳類と同じ形態ではありますが、柔軟性を持った真猿はなぜこの形式を採用したのか?が追求ポイントとしてあがりました。
始めに出てきたのが
授乳期間や子育て期間が各段に伸びたことで、生殖負担が上がったメスがオスを引き留めたのでは?
という意見でした。それを皮切りに追求した結果が
同類異種間闘争と縄張り闘争の下でメスは自力で縄張りを獲得できないのでオスへの依存度を高める方向にシフトし、挑発機能を発達させた
という結論です。オナガザルに顕著にみられるお尻が赤くなる現象はこの象徴。
激しい闘争にいそしむオスの不全感を麻痺してくれるメスとの性充足を、オスの活力源にしたのでしょう。
今回の報告は以上です。次回はテナガザルの適応についての追求を報告します!
- posted by ko-yugo at : 20:54 | コメント (0件) | トラックバック (0)
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