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2022年07月08日

【今週の注目情報】97%の国民が「子育てがしやすい」と答えるスウェーデンでも、子どもたちの抱える問題は日本と酷似している

スウェーデンは育児休暇日数が両親併せて最大480日間(子どもが小学校2年生になるまでに消化)。また、保育園の待機児童がいないなど、日本人の親の常識からしたら、さぞかし子育てがしやすく、健全な子どもが育ちそうな環境に見えます。

しかし、日本の子どもたちが抱えている問題とスウェーデンの子どもたちが抱えている問題では大差ないようです。
以下、スウェーデン子育て記を要約。(参考:97%の国民が「子育てがしやすい」と答えるスウェーデンでも、子どもたちの抱える問題は日本と酷似している

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2019年3月のBRIS(主に小学校、中学校、そして高校に通う年齢の子どもたちを対象に心のケアを行うスウェーデンの非政府組織)のレポートによれば、2016年から2018年の3年間にBRISに寄せられた子ども(7歳から18歳までの就学児)に関する悩みの相談件数は約7万7500件。この相談件数は毎年増加している。

一番多い相談内容は、不安感などの精神的な悩み、そして家族間のトラブル、嫌がらせや暴力、学校での問題、友人間のトラブルなどが続く。

子どもたちを取り巻く問題の原因の1つとして、BRISは親(とりわけ母親)と子どもの家庭内でのコミュニケーション不足を指摘する。
子どもは母親とのコミュニケーションがうまく取れない、母親が自分の置かれている状況を理解してくれないと悩んでおり、母親にとっての「良い子」になろうと努力しているのに認められないと訴えている。家庭の中に、じっくり話を聞いてくれる大人がいないという事は1980年からの調査でも明らかにされているようだ。

近年、日本でも、若い人ほど他人の顔色をうかがって、素直に自分の感情を表現できない人が増えていると言われています。上記の事例を踏まえると、それは日本固有の問題ではなく、世界にまたがる共通の構造によって引き起こされていると考える方がよさそうです。

★それはどんな構造か?
ここで想起されるのは、1970年ごろ日本を皮切りとして世界に広がっていった「豊かさの実現」という大転換。

5500年前、地球規模の乾燥による飢餓に端を発して、略奪闘争が勃発。玉突き的に世界中に広まっていきます。その決着として国家が成立して以来、万物は勝者(強者)の専有物(=私有物)となっていきました。その結果、誰もが生きるために豊かさ⇒私権(お金や地位)を求めるようになり、豊かさの引力を結集軸にして家庭から社会まであらゆる集団は統合されていました

豊かさの実現で、それが無効となった今、全ての集団がその存在意義を問われているのだと思われます。家庭であれ、企業であれ、国家あれ、豊かさに代わる引力や結集軸を見つけ、実践の中で生み出してゆかなければ、解体されてゆくしかありません
子供も親も、新しい引力を生み出せず、互いに繋がりを感じられない。じっくり話したい中身もない、けどそれでは充たされない。親子の関係が崩壊してゆくのも、全集団の解体という大きな流れの一端なのではないでしょうか?

一方で、新しい引力の萌芽として、共同保育や、農村・地方回帰、職住近接など、今までの社会や制度によって形作られた枠(自分と他人、仕事とプライベートなど)をなくし、一体化する充足や未知を探索する潮流が上昇してきているようにも感じられます。

子育ての問題を家族の問題として捉えるのではなく、相談相手や追求仲間を大きく開き、社会全体がもっと充足するにはどうする?人々の活力を生み出す新しい引力や結集軸とは何なのか?とワクワク探索・実践することが、親子問題の脱出口へと続いているのではないでしょうか。

 

 

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