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2023年01月28日

【教育ってなに?】~日本の教育が転換するためには「教育観」の共有が不可欠~

IMD(国際経営開発研究所)が作成する「世界競争力年鑑」において、日本の国際競争力は1992年には1位でしたが、年々順位を下げ2022年には34位/63カ国まで落ち込みました。この順位が代表するように、現在は日本全体が活力不全という状況です。
この状況を打破するため、これからあるべき教育について追求をしていきたいと思います。

「世界競争力年鑑における日本の総合順位の推移」はコチラからお借りしました

◆教育方針の変遷
公教育の基本方針となる「学習指導要領」は概ね10年単位で改訂がされています(文科省:学習指導要領の変遷)。これらの改訂は社会状況の変化に応じて行われますが、その概観をみると、以下のようになります。
【戦後~70年代】欧米へ追いつけ追い越せの詰込み路線
【70年代~2000年代】豊かさの実現から、ゆとりと個性重視の路線
【2000年代以降】市場拡大の限界→国際競争力激化から、グローバル人材路線
現在は、2017年に改訂されたもので、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」となっています。

学習指導要領の改訂において各団体からの意見募集があり、とりわけ経済界からの要請は強いと考えられます。社会で求められる人材の育成が教育の意味でもあるので、当然といえば当然ですね。

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2022年には経済産業省が「未来人材ビジョン」を公表し、その中では、以下4点を「根源的な意識・行動面に至る能力や姿勢」として求めています。
・常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力
・夢中を手放さず一つのことを掘り下げていく姿勢
・グローバルな社会課題を解決する意欲
・多様性を受容し他者と協働する能力

学校現場でも先端層では、経団連や文科省、社会の要請を受けて、「基礎学力」と「課題解決力」の両輪を提供する場として学校運営をしていく動きがあります。基礎学力とは、5教科に代表される従来の学びで、それを身に着ける意欲は、やはり「社会活動(外圧)」から生み出される⇒総合学習や探求、体験型の学びを拡充する動きに繋がっています。

◆教育を受ける側の意識
これまでもそうですが、経済界からの要請に「基礎学力」は出てきません。それでも学校教育でなかなか転換が進まないのは、学校側の問題もありますが、子供たち自身の活力不足も大きいです。
今では先が見えない時代の中、分かりやすい目標(ex.偏差値の高い大学、大企業)も意味を失い、それでも学校では仲間圧力の絶対化から「人並志向」が広がっています。
(テストで点数を取れるのに、取らない子がいるのには驚きました。)

また、公教育以外のオルタナティブスクールも増加傾向にあり、その背景としては、
「90年代後半バブル崩壊~01年ニューヨークバブル崩壊~08年リーマンショック~11年東日本大震災~20年コロナショック」
と社会の激動に合わせて、意識潮流の転換(本源収束⇒脱の潮流)が加速し、これに応えるかたちで子供たちの意識の変化⇒脱の意識⇒不登校が本格化していると考えられます。

さらに言えば、親世代も違う教育観を持っています。30年もあれば社会状況は変わり、意識も教育方針も変わるのに、自分が受けてきた教育のイメージが捨てきれないからです。これは多くの教員にも当てはまります

つまり、
国家・大人・子供のそれぞれがズレた教育観の中でいる
ことが、日本の教育がうまくいかない原因ではないでしょうか。

SDGsに代表されるように世界では課題が山積しているにも関わらず、それを自分事(肉体感覚)としてとらえられずに、内圧も生まれない状態です。(70年代までは豊かさを実現するという肉体感覚レベルで全員の世界観が整合していたから活力があった)


だから、まずやるべきは
教育観(世界観)を肉体感覚次元で共有していくことここの議論を深めることなしに、技術的な課題解決力を磨いても本物の力にはなりません。
日本の教育制度は明治時代に海外から輸入しているという時点で、日本人の肉体感覚と不整合を起こしている可能性もあります。
次回以降はうまくいっている事例を探索しながら具体的な突破口を追求していきたいと思います。

 

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