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2011年05月06日

「人口減少社会の衝撃!!これからの働き方はどう変わる?」6~産業構造の急激な変化 工業生産(=大量生産・大量消費)の終焉(2)~働き手の地域間移動~

「人口減少社会の衝撃!!~これからの働き方はどう変わる?」シリーズも6回目を迎えました^^
今までの記事はコチラ↓↓です☆
1.今、なぜ労働法について考えるのか?
2.100年後の日本は、明治時代末期の人口に
3.男性生産人口の急減→これからは女性の戦力化が必須
4.人口減少下での生産力維持は、女性老人・若者が鍵を握る
5.産業構造の急激な変化(1)働き手の産業間移動
日本の産業構造の変化は、

(1)働き手の産業間移動
(2)働き手の地域間移動

が大きな特徴です。
前回の投稿の(1)働き手の産業間移動に引き続き、(2)働き手の地域間移動に絞って調べていきます^^*
(応援もよろしくお願いします

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(2)働き手の地域間移動
①戦後の大移動~農村から都市へ(1955年頃)
以下の着色地図は、1955年~1960年の都道府県・市区町村別人口増加率を表しています。

(出典:統計局『国勢調査』)
赤色の地域は、人口増加率が5.0%以上、オレンジ色は2.5%~5.0%となる地域で、水色は0~-2.5%、青色は-2.5%以下となり人口減となる地域です。
東京、大阪、名古屋の3大都市圏は2.5%~5.0%と大きな伸び、地方の中核都市では0~2.5%の微増加となっていますが、その他の地域は軒並みマイナスとなっています。
この時代には、地方から都市へ大移動する動きがありました。
それは、「金の卵 」と呼ばれる労働者たちです。
高度経済成長を迎え労働力不足に陥った都市部の企業にとって、まさに地方農山漁村の若者は「金の卵」のように貴重な存在だったのです。農村にとっても、家を継ぐ長男以外の子供たちの就職先が決まることは有り難く、これらの若者たちは、中学卒業後、「就職列車 」で都市に移動し、都市の企業に「集団就職」したそうです。

金の卵たち(1958年 新卒中学生の集団就職) ・ 就職列車(1956年 青森からの臨時列車) ・ 上京風景(1956年 東京・上野)
高度経済成長期は、こういった若者の労働力に支えられていたのですね☆+゜

②人口増加時代と人口減少時代(1970年頃と2005年頃)
続いて、1970年~1975年2005年~2010年の地域間移動も見てみましょう。

1970年~1975年(左図)を見ると、日本の総人口増加による全体的な底上げが見受けられますが、中心はやはり3大都市圏で、これらの地域への人口の集中が加速されていることがわかります。
2005年~2010年(右図)を見ると、ほとんどの地域で人口が減少していますが、3大都市圏、特に東京圏は依然として増加傾向にあることがわかります。日本の総人口が減少に転じたのが2005年なので、各地で総人口の減少の影響が反映されつつあることと、都市圏と農村の人口格差が開き続けていることが読みとれます。

③人口推移の実態
3大都市圏に集中する人口は、この先どうなっていくのでしょうか。
人口は増加し続けていますが、実は、3大都市圏の労働力人口(就業者+完全失業者)は、1995年を境にすでに減少に転じています。(下図参照)
■都道府県別 総人口と労働力人口の推移・比較グラフ

(クリックで拡大します☆元データは統計局より)
上のグラフは、着色地図からみて、人口増加率の高い(赤い)地域と人口増加率の低い(青い)地域からピックアップした都道府県の総人口と労働力人口の推移です。
都市部の労働力人口は、戦後から1965年にかけて急激に増加したことが分かります。バブルの頃にも増加の波が押し寄せますが、私権意識の崩壊した2000年からは減少に転じています。
それに比べると、地方の総人口・労働力人口は、一貫してほぼ横ばいになっています。(総数が少ないことと、都市部移動などの転入転出人数と出生死亡人数がバランスしているため)
そして、現在の都市部の労働力人口の減少は、これまでに経験したことのない現象です。しかも、総人口が増加し続けているということは、高齢者などの非労働力人口の割合が増えているということになります。
都市部はすでに、大量生産・大量消費の時代が終焉し、高齢者人口△+生産人口▼→市場縮小の時代に突入しているということですね。

④まとめ
このように、地域の人口構成も大きく変化しつつあります
(1)働き手の産業間移動の特徴と合わせて、大きな転換期を迎えていることが明らかになってきました。
現在はまさに、かつての時代・かつての人々の意識に合わせて作られた法制度などを見直し、新しい人の流れや、新しい働き方に合わせた環境を整えていく時期なのではないでしょうか☆+゜
次回は、このシリーズの中間まとめとして、これらの構造変化から見えてくる生産様式の変化や、これからの時代に求められる集団の統合様式のあり方について考えていきたいと思います^^*
これからも応援よろしくお願いします

 

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