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2022年01月28日

【実現塾】12/11「サル社会の構造③」~(1)欠乏がある限り探索し続ける手探り回路

11/20実現塾では、同類と闘い続ける無限苦行に陥ったサルたちが、共感機能→共認機能を獲得してゆく歴史を解明してゆきました。
11/20【実現塾】サル社会の構造②~ (1)縄張りオスに近づいたメス
11/20【実現塾】サル社会の構造②~ (2)弱オスと共感機能
11/20【実現塾】サル社会の構造~ (3)樹上適応⇒過密前後の知能進化

画像はこちらからお借りしました

今回は、共認機能を獲得したサルたちがどのように集団を形成していったのか?についての同化を深めてゆく回となります♪
しかし、その前提となる共認機能の獲得過程について、改めて同化しきれていないポイントが中学生から提起されたんです!それは
「『無限苦行に苛まれ、戦意を失っている』という状況を同一視できた(相手も自分も同じ状況なんだと思えた)として、欠乏の同一視にまでいけたのはなんで?」ということ。
この提起は、人類に繋がる知能進化の構造に迫る追求となっていきました!

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状況を同一視できた弱オスたちは、大きな安堵が得られ、初めて「同類と闘い続ける無限苦行から脱出できるかもしれない?脱出したい!」という充足欠乏が湧いてきた。そして、その唯一の突破口となりそうな弱オスを “期待発、欠乏発”で注視するようになってゆく。

★期待発の注視とそれまでの注視の違いは?
それまでの警戒心発の注視は、哺乳類時代の外敵闘争と同様に、向かってくる敵を逸早く察知し、「自分はどうする?(逃げるか?闘うか?)」を判断していた。そのため、敵(対象)を視界に入れている時間は実は一瞬で、瞬間、瞬間の判断で答えを出していた。

それに対して、期待発の注視は、無限苦行からの脱出に繋がりそうな可能性を相手の中に探索する過程。それは哺乳類時代の「どうやって適応するか?(どの回路をどうつかうか?)」という探索回路と違い、「どうしたら適応できるのか?(どんな回路を作ればいいのか?)」すら不明の未知追求!
欠乏も対象も答えも未知な状態で追求し続ける「手探り回路」と呼ぶべきもの。

弱オスの手探り回路はどうやって欠乏を同一視するに至った?
弱オスたちは、無限苦行からの脱出口を見つけるべく、「仮説」と「検証(実践)」を繰り返して追求を深めてゆく。しかし、そう簡単に答えが出るわけではなく、毎回同一視できる地平が見つかるわけでもない。それでも同一視できる地平=無限苦行から脱してもっと充足できる地平を見つけるために、何度も手探りで探索を続けた。

この答えが出たか出ないかに関わらず、答えが出るまでor掴みたい欠乏がある限り探索し続けるこの「手探り回路」は、何世代もかけて徐々に張り巡らされ、太くなっていったと思われる。
それに伴って、脳回路の組み換えと探索がどんどん豊かになってゆき、知能が進化していった。そして、ついに「自分の欠乏」と「相手の欠乏」を同一視できる地平=無限苦行の脱出口を見つけることができた。

つまり、欠乏を同一視できるまで探索し続けたから、欠乏を同一視することができたということ。
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学校などのテストでは「正解を言えるかどうか」で評価され、点数に一喜一憂してしまいますが、私たちの脳は正解・不正解にかかわらず探索し続けさえすれば進化していくんですね!
むしろ、「これが正解だ」と思い込んだり、「正解を探す」思考は思考停止の元凶かもしれません。

さらに言えば、仕事や社会問題など、現実に存在するのは答えがない問題ばかり。そこに充足を求めて答えを出そうと探索し続ける力こそ、サル時代から脈々と受け継がれた人類本来の知能なのだなと思わされますね!

参加者の感想を紹介
小5 Mさん
弱オスは同一視、注視をして相手と自分の状況が同じってことと、相手と自分の欠乏は同じで、相手の期待に応えること=自分の期待を満たすことっていうのがわかったから同一視、注視がめっちゃ大事やなって思いました。

中2 Hさん
弱オスは空腹を満たしたいという欠乏よりも、精神的な苦痛が生み出す厭戦感が上回り始めていたのに、自分と同じ苦しみの相手を見つけだして安堵感を得るとこまでやれるなんて、弱オスが一番強いかもしれないと思いました。

 

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